ロックンロールヘブン2023の裏側
無事、開催を終え、心底ホッとしています。
ロックンロールヘブン2023 @京丹後森林公園スイス村BEATCAMPにお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました!毎年1月に開催している「ロックンロールサーカス」と双璧を為すイベント(!?)として開催を始めた「ロックンロールヘブン」。去年に引き続き2回目の今年、よりパワーアップ、スケールアップしたイベントにすべく、奔走した半年でした。
去年は柿落とし公演と言いながら、まだまだ完成していなかったBEATCAMP。芝生もまだ半分だったし、バーカウンターのウッドデッキもなかったし、ステージに屋根もなかった。そうや!思い出した!飲食店営業許可も出ていなかったんだった!
あれから1年。1つずつ準備を重ね、冬を越え、装飾含め、南出の頭の中にある「ロックンロールヘブン」の理想の形に少しでも近づけるために頑張って来ました。
どのバンドもまさに2つ返事で出演快諾を頂いたのですが、どれだけ施設を理想に近づけても、出演してくれるロックンロールバンドがいなければヘブンは成り立ちません。本当に感謝しかありません。ありがとうございます!
あとはなんと言っても「天気」。野外イベントなので「雨も仕方ない」と頭ではわかっていても、Yahoo!天気予報で晴れだったはずの2週間前に、突如雨マークが出現…。そして5月終わりに梅雨入り宣言…はたまた台風発生…。雨マークが出てからは、「早め早めの準備を」ということで神戸とBEATCAMPを行き来する日々。やれるだけやっても損はないはず、、、と思っていても、日々嵩む往復交通費の高速代+ガソリン代。それでもVARIT.での仕事の合間を縫いつつ通い詰めました。
今回は装飾にも力を入れたかったんですが、チケット売れ状況を確認しながら「これは外部に発注はできないぞ…」と考え、だったら外注ではなく手作りだ!ってことで、寝る間を惜しんでガーランド製作から看板製作など、スタッフのみんなと頑張りました。発注したらもっと綺麗なものができていたとは思うのですが、今回のロックンロールヘブンはそうじゃない!手作りでできる限りのことはやる方がいいんだ!という方向性で取り組みました(手前味噌ではありますが、トイレ前のビートルズグッズ展示やカセットデッキでのテープ再生など、めっちゃ良くなかったですか?これ、発注じゃこんな土臭いこと、しないよねぇ?笑)。
「竹・トライポッド」とYouTubeで検索し、作ってみたい!と思い、ガーランドを掛けていた4mの竹は京丹後の大工さん、(ウッドデッキもお願いした)大森師匠に無理を言って作業場の裏山から切り出してもらい、持って来てもらったりして…めちゃくちゃご協力いただきました。
梅雨入り宣言を聞いて「STUDIO TWOに屋根がない…」と焦り出した5月末。竹のトライポッドに味をしめてしまった南出は、大森師匠に「5mの高さのトライポッド2つ作って、そこにシートをかぶせてONEと同じような屋根を作れませんかね?」なんて相談。5.5mの竹の要求です。ひどい…。日曜日の大工さんを無理矢理巻き込んで、切り出しから運び込みまでお願いしてしまいました。
5.5mの竹を10数本。ここからは南出の仕事。ただ、これがうまくいかない。2つのトライポッドを横に渡す「梁」も竹で考えていたんですが、竹って「しなる」んですよね。。。長さ約7.5mの梁はシートの重みに耐えられず、屋根として機能しない。これが6/1(木)のことでした。絶望。「しなる」のならば「しならない」ものを…単管か!ということで、3m単管を3本、クランプで繋いで、、、と思いやってみるものの、今度は重くて5mの高さまで持ち上げられないし、クランプで固定というのが無理があり過ぎ。そして、また絶望。実はここで、ヤル気が失せてしまいました…。もう、無理やんって。
が、ここで南出のヤル気がなくなったら、本番はどうなるんだ?と自問。30分ほどで復活(早っ!)。
そういえば、、、と思い出した「6m×4mのCAPTAINSTAGの白タープ」。梁は渡さず、高さ5mのトライポッドをポールだと考えてロープで固定すればいいのでは?と考えて、これでなんとか屋根問題はクリアしました。
ほんま、生きるって難しい。けれど、こういう解決していく過程がおもしろいのだよ!とも思う。手づくりしてみてわかること、たくさんあるなぁ。
あと、個人的に楽しんだのは「隠れビートルズ」。これは元々BEATCAMPをつくるときから構想はあって、石畳を曲がりくねった置き方にしたのは「The Long And Winding Road」。芝生広場は「Octopus's Garden」。ブルドックの置き物で「Hey Bulldog」など。トイレ前のビートルズグッズ装飾は、トイレまでの道のりが「遠い」というのを、なんとか紛らわせてもらうことは出来ないかな、、、という発想から、ちょっと楽しい場所であればいいんじゃないかな!?というアイデアから。カセットデッキでカセットテープを再生したのも「ヘブン」だから。今は一般的でないカセットテープもヘブンでは現役だ!なんていう洒落。いかがだったでしょうかね?笑
今回はちゃんと夜までライブをしたかったんです。「キャンプフェス」という側面を今年は出したい、、、と思っていて、当初、日帰りバスは考えていなかったんですよね。お客様の声もあり、最終的に日帰りバスを出しましたが、タイムテーブルは変えたくない。駐車場への灯りとかトイレへの灯り、バス乗り場への灯り。ゲートの灯りやタイムテーブルを照らす灯りなど。BEATCAMPで過ごすことが多くなって気づいた「灯り」の大切さ。やっぱり人を安心させてくれるんですよね。ここも今年はパワーアップしたところだと考えています。
STUDIO ONEとTWOの差別化も考えたくて、STUDIO ONEはガーランドで装飾するので、STUDIO TWOは電飾をメインにしよう、とか、結果論ですが屋根も黒と白、とか。見えないところではありますが、演者が安心してステージに立ってもらえるように、コンパネを敷いてステージを強化。パンチカーペットも敷いて動きやすく。あ、そうや。去年はステージへの階段もなかったんだった。。。
バーカウンターではアルコールはもちろん、明石のYouth CoffeeのRockブレンドとRollブレンドコーヒー。陽が落ちて寒かったせいもあるかな?大好評でよかった!ただ、生ビールとコーヒーのご提供に時間がかかってしまい、、、ごめんなさい。バーを任せていたスタッフの原と多鹿にも悪かったなぁ、と。改善すべき点でした。ギョータマドンとエルヴィスサンドは南出自身がご提供。美味しく食べていただきたかったので、少々お時間はいただきましたが熱々のものをご提供できたかな?と思います。「ご馳走様でした!美味しかったです!」って言ってもらえることの嬉しさは、、、人生で味わったことのないものでした。エルヴィスサンドはめでたく完売!本家本元、TOP BEAT CLUBの眞鍋さんに「なんぼか貰わなあかんなぁ」なんて言われてしまった!笑
で、BEATCAMPのサウンド、めっちゃ良くないですか?STUDIO ONEとTWOはメインスピーカーも違うので、ちょっと仕方ない部分はあると思うんですが、ONEは圧倒的だと自負しています。去年はザ50回転ズのドリーが、今年はTHE NEATBEATSの大ちゃんと土佐くんとが「音、めっちゃええよね!」と言ってくれました。ミュージシャンに言ってもらえるのは、すごく嬉しい!KING BROTHERSのサウンド、南出的には特に良くて!ドラムサウンドとギターがあれだけ迫力あるのに、大統領もマーヤも、伝えたいことが100%わかるっていう、、、。STUDIO TWOも含め、音響の山田さんチーム、大変な現場の中、本当にありがたいです!
そして皆様のお腹を満足させてくれたのは出店ブースをお願いした吉岡さんチーム。実は、BEATCAMPの造成をしていただいた土木が本業の吉岡さん!去年イベントをやっていただいた時に焼肉丼をいただき、めちゃくちゃ美味しいじゃないですか!ってことで、ちゃんと飲食店営業許可を取られた。何屋さん?笑 残念ながら南出は食せませんでしたが、皆さん、いかがでしたか?ちゃんと椅子テーブルをご用意していただき、フードコートになってたのが嬉しかったです!
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6/3(土)は怒涛の1日だったので、ほとんど写真も撮っていません。カメラマンのおはなに撮ってもらっているのと、巨大タープを立ててくれた猛者チームがドローン撮影なんかもしてくれたので、それを楽しみに待ちます!SNSで公開しつつ、新しくリニューアルしたホームページにも掲載してもらいたいなぁ、と思っています!
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本番日が終わって次の日の朝のこと。
テント泊のお客さんが数組おられたのですが、僕らは朝の8:00から撤収作業を始めたんです。皆さんも起きておられて、、、なんと!お客さんが会場のゴミ拾いを始めてくれて。。。泣
なんてことでしょう!
1日どころか、この数週間、本当に疲れていて、、、それ、全部、吹っ飛びました!
他にも宿泊していた小学生のお子さん2人のお父さんとお話ししたんですが、ロックンロール優待生って素晴らしい制度ですね!と言ってくださいまして。お兄ちゃんに「ロックンロールやるようになったら、ここでやろうね!」って言ったんですが、その後、別のことを思ったんです。そうか、音楽をやる側でももちろん大歓迎やけど、こういうイベントをやりたい!作ってみたい!と思う裏方でも大歓迎だな、と。ロックンロールヘブンって、もちろん演者がいなければ絶対開催できない。開催しようとすら思えないわけです。でも、音響さんとかタープを立ててくれたみんなとか、陰で動いてくれている力がなければ、やっぱり開催することはできなくて、南出1人でなんて、とても無理なこと。こんな仕事もあるんやで?というのもロックンロール優待生ではないかな?と思ったんです。これは個人的な備忘録として書き留めておきたいな、と思ったことでした。
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想いが冷めないうちに書き留めておきました。Twitterで色々と皆さんの感想が読めるのも嬉しいです。トレンドに入ったって?あんまりよくわからないですが、意図していない分だけ、なんか、めっちゃ嬉しい。笑
チケットご購入の皆様には、この後、アンケートURLをお送りしたいと思っています。ご友人の分と一緒に予約・お振込いただいた方は、ぜひご友人にもアンケートを転送いただきたいと思います。
最後に9バンドのこれからのスケジュールを!
普段はライブハウスでロックンロールバンドシーンが盛り上がっていくよう、南出もVARIT.を中心に制作を頑張っていきたいと思います。また来年、より良い形でロックンロールヘブンを開催できるよう、これからもどうぞよろしくお願いいたします!
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