「いつまでそんなこと憶えてんの?」
毎週日曜日は地獄の時間。
進研ゼミの添削。
苦手な算数を怒鳴られながらやり、怒られるのが怖いので答えられずにいると殴られ、正解しても「できるじゃねえか」と殴られた。
どうしても観たいテレビ番組があって、父が待っている風呂に行かなかったら顔が腫れ上がるまでビンタされた。
母はそれを終わるまで見ていた。
「前歯が抜けそうだ」と父に伝えたらいきなり顔面を殴られた。歯は無事に抜けた。父は笑っていた。
舌が綺麗かどうかを確認するために鏡に向かって舌を出していたら、それを自分をバカにしたと捉えた母に殴られた。舌を切った。
弟が産まれてからは、全て弟と比べられ続けた
勉強こそ苦手だったが要領がよくて友達も多く何事もそつなくこなすイケメンの弟。
なにも優れたものがない自分。みじめだった。
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