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2019~2020年 特選鉄道写真集

 初めて趣味について記します。

 料理も趣味の一つですが、趣味である前にまず生きるための必須の活動。必要と趣味のせめぎ合いと融合が生きる力になると感じています。

 生まれて初めての料理は10歳、小学四年生の辺りの頃、1985年(昭和60年)頃に軽井沢の遠戚の別荘で作った野菜煮込湯。野菜は賽の目切の人参だけで、湯の基はマギーブイヨンだけ、そこに黒胡椒を加えただけのかわゆくも単純なもの。

 それだけで作るので美味しく出来るに決まっているのですが、多分今は他界しておられるであろうおば様が美味しいと評してくれたことが今も原動力になっていると思います。

 人参はビタミンCを損失する、殊に大根との食べ合せが良くないとはいいますがそんな思い出からも客観的有用性からも思い入れの深い食べ物で、私の最も好きな色が橙色なのもそこに由来するのかもしれません。

 今は煮込の基、bouillonの作り方も覚えているのでマギーブイヨンなどの既製の煮込の基はなくてもよいのだと、より豊かになったというべきか擦れからしになったというべきか、知っています。

 必要と趣味の融合、それは鉄道に関してもいえます。

 その野菜煮込湯を作った頃の主力の鉄道車輛は阪急6000・7000系や京王6000系など。あまり興味のない国鉄-JRは現JR東日本の管内の中央線に初めに導入されて近年に大阪環状線のを最後に全廃になった201系が最新鋭の車輛でした。

 私を含む多くの人が常日頃に利用する私鉄の一般車(通勤電車)が主な関心で、特別車(ロマンスカー)や国鉄-JRにはあまり関心がありません。なのでここに載せる特選の鉄道写真も私鉄の一般車が主です。

 生きる必要と結びつかない私の趣味は乗馬(馬術)だけ。それも昔の人にとっては生きる必要そのものだったし、多分に私は実用主義が強いのかもしれません。

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 この元日に東京の四ツ谷駅で撮った東京メトロ丸ノ内線の最新車2000系。

 因みに東京の「まるのうち」は地名は「丸の内」で地下鉄線の名は「丸ノ内」。「まるのうち」の地名は東京の他にも名古屋や津など全国に点在します。

 達磨のような姿はお正月にも相応しい。近年には極めて稀に見る良いデザイン――鉄道にしても他の万事にしても。――だと思います。

 ただ、私の写真機であるオリンパスの鏡は――私の撮るのが下手なだけかもしれませんが、――映りが一概にドラマティック、絵画的に過ぎて「ありのまま」な感じがなかなか出にくいかなと思う。

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 JR東日本ではほぼ唯一の私の好きな車輛、山手線のE235系、上野駅にて。

 他に私の好きなJR東日本の車輛は初代のスーパーひたち、常磐線や初代のスーパーあずさ、中央線だけ。今はない車輛では前出の201系もなかなか好きです。

 行先表示器を見ると、なぜかメリクリあけおめ状態になっています。

 因みに私はLED表示器は嫌いで、背燈(バックライト)がLED灯の方向幕の開発導入を提唱しています。何でもLED表示器にするのはうましかの一つ覚えという感じがして好きませんし今の日本は万事につけそういう感じ。

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 小田急の良心、8000形。黒川駅にて。

 その他には、何かと小田急好きな方々の不評が多いようですが小田急の一般車としては三番目に新しい3000形も好きです。今度に新しく出る5000形については、内装はとても良いですが外装が今一つ。

 小田急はそもそも直線の区間が多くを占める多摩線と江ノ島線を除き大型車――20m×10両=200m、扉数:4扉×10両=40箇所――が走れない線路の条件なので車輛を小型化して12両――17m×12両=204m、扉数:3扉×12両=36箇所――にするべしと思います。それで昔のロマンスカーと同じく連接構造にするのも手でしょう。しかしロマンスカーも今は20mの大型車になるなど、現地現物に適わない逆行をしています。

 車体色も小田急タクシーのように、一般車もロマンス色にすると寒々しさがなくなり好印象になるでしょう。

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 さりげなくトヨタの宣伝をも兼ねています。但し今の型式はプリウスよりカローラがお奨めです。ゆくゆくは電気車、EVが義務づけられることによりハイブリッド車、HVはなくなることが世界の政策として決定づけられているのでむしろ燃料車の最後の時代を愉しむべしと思います。

 タクシーは裾の部分の青色は電車は屋根伝いに置き、真中の帯をこのような臙脂色と灰色にすると良いでしょう。車体の地の色はステンレスにラッピングでも良いので銀色をやめて白色(ivory white)にしてほしい。最も良いのはアルミニウムに白色の塗装。

 鉄道だけではなく何の分野もそうでしょうが、企業は設備と賃金で費用を削減したら死の道です。決して大袈裟ではなく、働く人と客の安全と生命を脅かすことになりかねません。原価の低減のしどころは他にいくらでもあります。無塗装のステンレス車なんて本来はあってはならないのです。設備だけはしっかりとお金を掛けないといけません。こういう時だけ安倍さんを引合に出しますが、安倍総理も設備投資の促進を云っているではありませんか。LED表示器や車内液晶表示器なんかどうでも良いのできちんと色の着いた車輛に投資してほしい。相鉄もそうしているではありませんか。

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 もう一枚、小田急8000形。京王永山にて。

 小田急多摩線と京王相模原線は永山~多摩センターを並走しますが、その一駅分だけは小田急の所要時間が僅かに早くなっています。

 何でかというと、京王は多摩センター駅での待避線――1番線と4番線――への入線を見込み所要時間を少し長めに設定しているから。小田急多摩センター駅には待避線がない――前はあったが今は閉鎖されている。あった頃もほとんど使われなかった。――ので到着の際に速度を落とさずに入線することができる分早いのです。

 私がこれを撮っているのは京王8000系ですが、それだけではなく、今は座席の真中にこのような握棒の付いている車輛が増えています。

 それにより座席の端が空くとそこに移動する客が著しく減っている――真中も端なので。――などの利点もありますが、安全性の観点から見ると危険です。列車が脱線するなどして客の体が投げ出された場合に――着席も立席も――その握棒に強打して骨折、失明や即死の可能性があります。また、だらしないおっさんなどが座席に掛けながらそこにつかまっていることがあり、目の前に手があると鬱陶しいです――列車が混むとあまり気にならないのですが空いていると目立つので怪しげな人の存在と共により気になる。むしろ混む列車の方がストレスがなかったりする。――。是非とも撤去廃止してほしいです。

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 京王9000系、多摩センター駅にて。

 京王9000系は初期車と中後期車は仕様の違いがあり、後者も嫌いではないですが私は前者が好きです。

 何でかというと扉の窓の形が従来の京王車と同じ角張っている感じのものだから。そこがまさに京王の肝――緊張感に富むデザイン。――なのですが、中後期車は角が丸ぽくて細長い形のものに変わっており、扉の裏の装飾板――:鉄道用語では主に化粧板と呼ばれるが私は元トヨタマンなので装飾板、ornament panelと呼ぶ。――もなくなりステンレス地のみとなっています。

 また内装も初期車は木目調の装飾板を用いたり座席の敷布の色合などもより高級感があります。

 中後期車はほとんどどうでもいい車内の液晶表示板が設けられるなど、他社の車輛との違いと京王らしさが薄れている感じです。

 車内液晶表示板というものが没個性的に感じられるのは装置そのものよりそこに表示される内容、contentsの故が大きいのでしょう。コンテンツのデザインがどの鉄道のも似たり寄ったりな故に京王なら京王を利用しているという固有の満足感が得られにくい。装置そのもの、媒体そのものは便利で可能性のあるものなのでしょうが、それを生かして自働化するだけの「にんべん」が今の日本にはない。

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 やっぱしゴナですわな。橋本駅にて。

 このような形式の方向幕の電灯をLED灯に変えるだけで節電の効果があるし、見易さは断然に方向幕が優る。

 ただ、ゴナが使われなくなって来ているのはその版元である写研がパソコン用のフォントを始めないことが理由で、その他の写研のフォント等を含め、是非パソコン用に進出してほしいです。

 因みにその下の「防犯カメラ作動中」のフォントはパソコン用に特化して今やうざい程に増えて主流になっているモリサワの新ゴというフォント。 

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 京王井の頭線は車輛の帯の色が七色ですが、中でも私の最も好きなベージュと緑が同時に映った貴重な一枚。明大前駅にて。

 緑の車輛の扉の窓、先述の9000系と同じく、1000系の初期型。

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 2010年に東急全線を乗り尽くした記念すべき駅、旗の台駅にて。

 最後の区間は池上線の五反田~旗の台で、そこで大井町線に乗り継いでで帰りました。

 この写真は2019年の池上本門寺への初詣の時のもの。

 因みに東急電車については、東横線と池上線の贔屓で、田園都市(目黒蒲田)系の田園都市線、大井町線と目黒線は嫌いではありませんが絶対に傍流と見做しています。いわば、澁澤栄一より福澤諭吉。

 しかし数年後に相鉄東急直通線が出来るとその記録は抹消されます。

 既に、相鉄全線を乗り尽くしていましたが先日の相鉄JR直通線の開通によりその記録が抹消されました。

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 今私の日本一好きな車輛、東急7000系。池上線の旗の台駅にて。

 重厚感と爽やかさを兼ね備える逸品。


 2018年は写真機を買ったこともあり鉄道写真を多く撮りましたが2019年はあまりなく、特選するとこれだけです。

 この記事の初めに戻りますが、丸ノ内線にはほんまに大きな可能性と夢を感じます。私も皆さんも、いつも夢を持って可能性を開けたら良いですね。

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