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【43.8.1】の「1」を求めて〜ナカヤマフェスタサポカのカメオ出演ウマ娘について〜


⓪導入


多分皆様はじめまして、バジュラと申します。
ウマ娘やアイマスやデュエプレを嗜むドラゴンズファンです。以後お見知り置きを。

さて、今日はウマ娘のガチャ更新がありました。
マンハッタンカフェの育成ウマ娘化や、シリウスシンボリ待望の実装も大きく盛り上がりましたが、Twitterで大きく騒がれていたのはこちら。

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スタミナサポートカードSSRのナカヤマフェスタです。ナカヤマも待望のサポートカード化だったのですが、一際ざわつかせたのは、画像左にいるウマ娘です。では、このカメオ出演しているウマ娘が誰(とされている)か……


日の本の姫大将、ブエナビスタ。


彼女の華々しい活躍の経歴は各々netkeibaさんにてご確認いただくとして、まずはなぜこの馬と推定されているのかを簡単にまとめます。

①ナカヤマフェスタの勝ち鞍である2010年宝塚記念で直接対決している
②そのレースでブエナビスタは1番人気(当時デビューから12戦連続1番人気で、このレースも含め最終的にその記録を19戦連続に伸ばしました)、ナカヤマフェスタは8番人気だった
③ナカヤマフェスタ鞍上柴田善臣騎手(1966年7月30日生まれ)はこの宝塚記念制覇時(2010年6月27日)43歳だった

以上により、ナカヤマフェスタのサポカのタイトルである【43.8.1】を全て回収するとともに、唯一ナカヤマ要素でない1の持ち主であるブエナビスタではないか、と推定されているわけです。

そして、なぜこのカメオ出演がざわついているかと言うと、この出演でこんな風説が流れているんですね。


「ブエナビスタの馬主であるサンデーレーシングがウマ娘に許可を出したのでは?」


これに賛否両論交わり、大騒ぎになったわけです。
突然許可だなんだと言って混乱された方も多いと思いますので、このnoteではそれを解説していきたいと思います。やっと本題の始まりです。

①そもそも「サンデーレーシング」とは何ぞや?


このサンデーレーシングという馬主が関わることで他の馬主と何か違うの?という疑問もあると思います。そこから解説していきます。

サンデーレーシングはクラブ馬主。クラブ馬主はウン千万の馬を何十口にも分けて投資者(一口馬主と言います)を募集しており、ブエナビスタも4000万円を40口に分けて募集していました。
そしてこれを運営している大元が社台グループ。そう、社台の一員なんですね。

社台は日本の競馬史を語るには絶対外せない日本馬産界の権威とも言える組織です。古くはノーザンテースト(エアグルーヴやダイワスカーレットなどの母父)、平成に入るとサンデーサイレンス(スペシャルウィークやサイレンススズカ、ディープインパクトなどの父、アーモンドアイなどの母父)と言ったエゲツない種牡馬を探し出して日本の競馬レベル向上に貢献してきました。この2頭を抜いただけでも現代競馬を語るのはもう無理なレベルです。

②冷静に考えて許可を出したと考えられるのか


そんな社台系ですが、現在に至るまで社台系の馬主だった馬はウマ娘に出演しておりません。2016年に初めてお披露目されたPVに出演していたオルフェーヴル(らしきウマ娘)も途中でボツになっています。
この時にブエナビスタ(らしきウマ娘)の姿もあったのも今回ざわついた原因の一つなんですね。5年の時も経て遂にイラストに登場したのか、と。

では、本当にサンデーレーシングはウマ娘に許可を出したと考えられるでしょうか。

答えは否、と考えます。

そもそも論として、なぜ今まで見送ってきたのかというところから推察を始めなければいけません。見送ってきた理由としては、次のことが考えられます。

①そもそも馬を女の子にすること自体違和感を感じていた
②制作会社のCygamesがどこの馬の骨の組織か分かったもんじゃない(一般的な世論として)
③ウマ娘側でヘマがあった時に馬主側に風評被害が飛んで来かねない

他にも細かい理由様々あると思いますが、おおよそこの3点に集約されるでしょう。
①は今でもこの要素を嫌うファンの方も多数いらっしゃいます。牡馬を女の子にするとか、そんなの論外だという方もお見えでしょう。
②は最近克服されたように思います。Cygames親会社のサイバーエージェント社長の藤田晋さんが馬主になって社台ファームやノーザンファームからばんばかお馬さんを買ったのは記憶に新しいですね。そして勝ち上がりが複数出ると。この前現地で見たドーブネはクッソ強かったです。
それはさておき、③が1番懸念されていることでしょうね。ウマ娘組の馬主さんで比較的積極姿勢で発信されているセイウンスカイやニシノフラワーの西山茂行オーナーが変な人たちに絡まれて大変な思いをされていたように、ウマ娘に出演することによって外部からさまざまな方向で攻撃されたり、競走馬のことを歪曲されたりすることを恐れていると感じます。恐らくウマ娘出演の最大のデメリットだと思います。

ウマ娘が騒がれていると言っても、所詮はルーキーイヤーのぽっと出ゲーム。しかも延期延期でかなりの人からリリースを絶望視されていたという背景からしても、この短期間でウマ娘というゲームに信頼を預けるのは正直言って難しいと思います。
そのため、今回は許可はまだ出していないのでは、という結論になりました。

③それでも希望は残ってる


しかし、ブエナビスタのウマ娘化を完全に諦めなければいけないのかと言うと、そう言うわけでもないと思います。

というのも、そもそも社台自体ゲーム出演に否定的なわけではありません。
KONAMIのパチスロ「G1優駿倶楽部」シリーズにはオグリキャップやトウカイテイオーなどのウマ娘組に混じって社台系を参戦させていて、1ではサンデーレーシングからブエナビスタとオルフェーヴルが参戦。2では社台レースホースが馬主のステイゴールドが登場し、3に至ってはなんとサンデーサイレンスやノーザンテーストが種牡馬枠として参戦しています。

一般的な競馬を取り扱ったゲームには出演させていることから、先ほど取り上げた競走馬を女の子にする、という特殊すぎる要素に尻込みしているのが要因なのでは、という推察を裏付ける要素にもなっています。(なおディープインパクトはこのゲームにも登場していません)
なのでゆくゆく信頼関係を築き上げることができれば、同じように参戦に踏み切る可能性もゼロではないというわけです。

また、ぽっと出のゲームとは言っても競馬界全体を巻き込むセンセーションになっていることは紛れもない事実です。プロモーター武豊から始まり、名古屋競馬さんのメイケイエール出演希望発言、レースのたびに高確率でTwitterトレンド入り、ナイスネイチャのドネーションが3500万円を超え、馬券売上もコロナ禍でのオンライン普及と合わせて増加、そして極め付けはセレクトセールの売上がこれまでのレコードを20億も更新と羅列しきれないほどの様々な影響が出ています。

さすがに社台の方の耳にも届いていたようで、社台グループ現総帥の吉田照哉さんの口から「ウマ娘の影響で馬主になりたいという話も聞こえて来る」という発言が飛び出すなど、もはや無視することは不可能なまでに競馬の盛り上がりに一役買っています。

恐らく社台の方々も慎重な判断を迫られているのだと思います。ウマ娘とその総帥の藤田オーナーの話題性の高さ、影響力の高さをひしひしと感じながらも、中身はこれまでの競馬とは全く形が異なるゲーム。特殊すぎて敬遠する人もいる中でそのゲームに自分たちの愛馬を出演させることが何を意味しているのかもしっかり理解されているはずです。だからこそ、ますます慎重になっているだろうと私は考えているわけです。

④結論〜ブエナビスタ出演の意図は?〜


それではここまで状況が揃ったところで出演させた理由を考えます。
まずいくら後ろ姿であっても無断で姿を出演させることはないでしょう。過去に出演させようとして果たせなかったウマ娘をそんな雑に出演させるような不義理を、サイゲが今更するわけがないからです。そのため、社台側となんらかの話し合いをなされている可能性は意外と高いのではないかと見ています。
したがって社台側への単なる実装アピールという選択肢も考えにくくなります。先日のアグネスデジタルのイベントでのクロフネの取り扱いはまさしく「本当は出演させて丁重に取り上げたいんです……!」という切実な思いが滲み出てくるかのようでしたが、今回は堂々とブエナビスタと断定できるような要素モリモリで姿を映しているのでそのケースとは合わないかなと思います。

ここでこれまでの推理が生きています。
先ほど話した通りウマ娘に出演することでその馬にマイナスな反応を示されてしまうことが最も懸念される点だと書きました。ここの不安を解消させたいが、まだ正式に出すというわけではないので実際に名前を出すわけにもいかない……。
ではどうやって解消させるかを考えた時に、1つ適した方法があります。

名前を出さず特定要素モリモリで姿まで出して、その時の反応を見る

まさしく今回のブエナビスタ出演はこれが目的で出演したのではないかとみています。名前を出さずに出演時の反応をテストできる最善の方法だからです。
これが正しければ、私たちは今、出演させるに相応しいファン層か試されていることになります。私たちの行いが、ウマ娘の今後を左右するかもしれないのです。

⑤エピローグ


今回はナカヤマフェスタのブエナビスタカメオ出演から見る現況の見解をお話ししましたが、あくまで私個人が勝手に話していることであり、実際にはもっと話が進んでいるかもしれないしその逆もあり得ます。どちらにしても、まだまだ話し合いがなされる中で最終決定がされると思います。
社台とサイゲ間では、藤田社長が馬主になったことで生産牧場と購入した馬主という関係で相互にパイプが生まれました。そこから交流する中で今後もウマ娘に関する様々な懸念点や課題点を解消していく試みもまた双方から展開されるはずです。
ウマ娘から競馬のあれこれを知った一ファンとしては、ウマ娘からもブエナビスタをはじめとした社台系の競走馬を愛する機会が訪れることを願ってやみません。

吉報を待ちましょう。

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