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思った通り

「人の悪口は言ってはいけないよ。」お婆ちゃんが教えてくれた最期の方の言葉。最期はめちゃくちゃ泣いたし今でも思い出すと泣けてくる。お婆ちゃんは知っていたのだ、私の口の悪さを。


父にも最期キレていた。怒った姿を初めて見た気がした。

家のことを何もしない父(息子)に最期言ってやろうと思ったのだろう。


あの日あんなに心に誓ったけれど、今日も私は悪口を言い、父は何もしない。

家族からは「ヤな人間」と言われている。


でも私の悪はこれで以上だ。

階段の先をあがる人が転げてきても受け止める覚悟でいるし、道に亀がいたら海に返そうと思ってるし、子供が飛び出してきても止まれるスピードで運転してるし、スーパーで知り合いを見かけてもいい感じにやり過ごせるし、どれがいい?って言われたら誰よりも1番に選ぶし、居酒屋行ったらいっぱい呑む。素晴らしい人間に育った。


思ってたんとちゃう

そんなことが言いたかったんとちゃう

そんな声がきこえるけれど、大丈夫お婆ちゃん。


わたしは明るい。


        

        りえ

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