見出し画像

おばあちゃんとハラダのラスク




母方の祖母の七回忌で、
福島へむかっています。



きのうの帰宅時、
途中下車してハラダのラスクを買ってきました。


おばあちゃんと食べようとおもって。



祖母は自宅で息を引き取りました。


病気とかではなく天寿を全うして亡くなりました。



叔父が祖母と二人暮らしをしていて、
在宅介護でした。



祖母の部屋にはエアコンを仕付けて、
温度差のないように。

眼を離した隙に勝手に外出しないよう、
鍵はつけられていました。



元気な頃の祖母は、
吃驚するくらい脚が丈夫で
何キロも先の養蜂場へ蜂蜜を買いに行くのに一度か二度付き合ったことがあります。


畑とか
なぞの近道とかいっぱい知っていて。

車道から「乗ってくかい?」なんて、
知り合いに声をかけられたり。



茶飲み友だちとのおしゃべりが大好きでした。



長生きすると友だちが天国へいって仕舞って、
寂しそうでした。



ずっと、
福島のおばあちゃん家に行けば
いつも、
おばあちゃんに会えると思っていました。





違いました。




わたしがおばあちゃんと最後に会ったとき、
もうおばあちゃんは
自力でふとんから起きれなくなっていました。



水分を摂らなきゃいけないからと真水を飲むようにすすめた記憶があります。


ストローで飲むけど
なかなか喉を通らない。


ヤクルトとか甘いものを飲みたがる。


あとから思うと、

真水って飲みにくいんですよね。

ちょっと甘かったり味がついてるほうが飲みやすい。



水分=水

って思い込まないで、
ヤクルトでもなんでも
好きなものを持ってきてあげればよかった。





その時、
ラスクにホワイトチョコレートがたっぷりかかっていてとってもおいしい
ハラダのラスクをお土産に持っていて

堅いからどうかなー?とは思ったけど
おばあちゃんにもあげてみたらおいしかったみたいで、
もっとって言われた。

あと一枚のこってたけど
「もうないよー」
って言っちゃった。


たしか
ヘルパーさんにあんまりお菓子を食べさせないようにって
食事に気をつけてるんだって
叔父が言ってた気がして。





それが祖母と最後に会う日になるなんて、
おもっていなかったから。。





あんな可愛いおねだりのひとつくらい
きいてあげればよかった。

後悔した。










おばあちゃん待っててね、
ハラダのラスクお土産に持ってくからね。





🍋


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?