4/14(日)アンタレスステークス【GⅢ】出走馬情報

ヒラボクラターシュ

牡4歳
調教師：大久保龍志（栗東）
父：キンシャサノキセキ
母：ヒラボクウィン
母の父：ワイルドラッシュ
ここに注目！
2月11日の佐賀記念（JpnⅢ。佐賀・ダート2000メートル）を制してから中3週、中9日、中2週での臨戦となる。オープン馬としては珍しく、間隔が詰まったローテーションとなるだけに、パドックでのテンションや歩様はしっかりとチェックしたい。

大久保龍志厩舎のダート馬と言えば、明け4歳のチュウワウィザードがダイオライト記念（JpnⅡ）を圧勝するなど活躍しているが、“同級生”となる本馬も負けていない。年明け初戦の佐賀記念（JpnⅢ）でリーゼントロック（2着）との一騎打ちを制して重賞初制覇を果たすと、続く名古屋大賞典（JpnⅢ。名古屋・ダート1900メートル）ではグリムの2着に入った。中9日の詰まったローテーションで出走した前走のマーチSも、先団から踏ん張って勝ち馬から0秒2差の4着。初めての57キログラムを背負っていたことを考慮すれば、悲観する内容ではなかった。今回もレース間隔が詰まるだけに、疲れがないかは気になるものの、力を発揮できればJRAの重賞初制覇に手が届いていいはずだ。

グリム

牡4歳
調教師：野中賢二（栗東）
父：ゼンノロブロイ
母：ブランシュネージュ
母の父：サクラバクシンオー
ここに注目！
目下4戦連続で地方競馬の交流重賞に出走。ゆったりとした流れの競馬が続いており、ペースが速くなった時に少し不安がある。15頭立て以上の競馬は昨年8月のレパードSを勝って以来となるので、フルゲートの16頭が予想される今回は、多頭数の競馬への対応も鍵になる。

昨年8月のレパードSを逃げ切り、2度目の重賞挑戦で初制覇を達成。その後は地方交流重賞を転戦。白山大賞典（JpnⅢ。金沢・ダート2100メートル）で重賞2勝目を挙げると、浦和記念（JpnⅡ。浦和・ダート2000メートル）が2着、名古屋グランプリ（JpnⅡ。名古屋・ダート2500メートル）が3着。4歳初戦となった前走の名古屋大賞典（JpnⅢ。名古屋・ダート1900メートル）を2番手から抜け出して制し、3つ目の重賞タイトルを獲得した。父がサンデーサイレンス直仔で、母の父がサクラバクシンオーという血統構成は、キタサンブラックと同じ。本馬は実績が示すように、胴の伸びがあって中距離向きの体型をしている。約8か月半ぶりとなるJRAでのレースで、さらなるタイトル奪取を目指す。

テーオーエナジー

牡4歳
調教師：宮徹（栗東）
父：カネヒキリ
母：シルキークラフト
母の父：Crafty Prospector
ここに注目！
前々走の佐賀記念（JpnⅢ。佐賀・ダート2000メートル）で3着に敗れたように、パワーを要するダートは合わないタイプ。速い時計が出やすいJRAのダートならそこまで心配はいらないかもしれないが、雨が降って時計が速くなった方が信頼度もアップする印象だ。

何としても巻き返したい一戦だ。昨年12月の師走S、今年1月のポルックスS（共にオープン特別、中山・ダート1800メートル）と2連勝。重賞でも活躍が期待され、圧倒的な1番人気に支持された前々走の佐賀記念（JpnⅢ）だったが、結果は上位2頭（1着ヒラボクラターシュ、2着リーゼントロック）に大きく離された3着に敗れた。前走のマーチSでも好位追走から意外なほど甘くなって、勝ち馬から0秒7差の10着。やや物足りないレースが続いているが、時計がかかるダートが合わなかったのかもしれない。阪神競馬場に舞台が替われば多少は走りやすくなるはずで、JRAの重賞初制覇の期待がかかる。

ウェスタールンド

せん7歳
調教師：佐々木晶三（栗東）
父：ネオユニヴァース
母：ユーアンミー
母の父：Marquetry
ここに注目！
ダートに転じた昨年6月以降は、10頭立てだった7月の1600万下・薩摩S（小倉・ダート1700メートル、1着）こそ向正面でのまくりが決まったが、それ以外の4戦はいずれも14頭立て以上の多頭数で、直線勝負の競馬となっている。今回も、直線で馬群をさばけるかどうかが鍵だろう。

2歳夏のデビューから一貫して芝を使われてきたが、約1年4か月の長期休養明けとなった昨年6月の1000万下・津軽海峡特別（函館・ダート1700メートル）で初めてダートに参戦。ここを豪快に差し切ると、続く1600万下・薩摩Sも快勝した。ダートでは初の重賞挑戦となったシリウスSは2着。前々走の武蔵野Sは道中でスムーズさを欠いて7着に敗れたが、前走のチャンピオンズCでは上がり3ハロン34秒4（推定）の豪脚を発揮して2着に食い込んだ。勝ったルヴァンスレーヴにこそ完敗だったが、実にインパクトのある走り。明けて7歳となったが、今がまさに充実期と言える。今年初戦の本レースに向けて、帰厩後も順調そのもの。決め手の生きる流れになれば、初の重賞タイトルに手が届きそうだ。

ロンドンタウン

牡6歳
調教師：牧田和弥（栗東）
父：カネヒキリ
母：フェアリーバニヤン
母の父：Honour and Glory
ここに注目！
一昨年のエルムSでは、1分40秒9のJRAレコードをマークして優勝。どんな馬場状態でも結果を出している馬だが、時計の速い決着になった方が、他馬との比較で強調材料になるだろう。

2017年と2018年のコリアC（韓国G1。ダート1800メートル）を連覇した実績が光るが、日本でも侮れない。地力の高さを証明したのが、6か月半ぶりの実戦となった前走のマーチSだった。57.5キログラムのトップハンデを背負って、道中は先団を追走。勝負どころから外を回して追い上げ、最後は大外から伸びたサトノティターン（1着）には屈したものの2着を確保した。本レースにはここ2年連続で参戦し、2017年には6番人気で2着に食い込んでいるように、舞台適性の高さは証明済み。3度目の正直でのアンタレスS制覇を果たすことができれば、2017年8月エルムS以来のJRA重賞2勝目となる。

アナザートゥルース

せん5歳
調教師：高木登（美浦）
父：アイルハヴアナザー
母：キョウエイトルース
母の父：フジキセキ
ここに注目！
レースセンスがよく、2番手か好位のインで立ち回る形がベスト。目下8戦連続で1桁馬番を引いていることもあり、外枠となった場合には不安がある。ここも極端な外枠は避けたいところだ。

半兄サウンドトゥルー（父フレンチデピュティ）は2016年のチャンピオンズCを勝ち、9歳を迎えた今年も船橋で現役を続けるダートの猛者。同じくフレンチデピュティ産駒の半兄ルールソヴァールも、昨年の佐賀記念（JpnⅢ）で重賞初制覇を果たしている。本馬は条件クラスで足踏みする期間もあったが、5歳を迎えて充実気配。1月の1600万下・アレキサンドライトS（中山・ダート1800メートル）を勝つと、重賞初挑戦となった前走の名古屋大賞典（JpnⅢ。名古屋・ダート1900メートル）でも3着に健闘した。兄2頭を見る限り、この血統は年を重ねるにつれて、ぐんぐんとパフォーマンスを上げてくるイメージ。前走の経験を生かし、ここでも上位争いに食い込んでくるはずだ。

リーゼントロック

牡8歳
調教師：矢作芳人（栗東）
父：ダイワメジャー
母：レディインディ
母の父：A.P. Indy
ここに注目！
パドックでは腹回りをかなりボテッと見せるが、これはダイワメジャー産駒の特徴が色濃く出たもので、決して太めではない。馬体重が極端に増えていなければ、力を出し切れると考えたい。

昨秋は苦戦が続いたが、年が明けて復調を示している。さすがに距離が短いと思われたオープン特別・すばるS（京都・ダート1400メートル）で4着に食い込むと、適距離のダート2000メートルに戻った佐賀記念（JpnⅢ）が勝ったヒラボクラターシュとクビ差の2着。実力のわりに人気を集めづらいタイプなのか、続くマーチSは12番人気だったが、好位から粘りに粘って3着に好走した。アンタレスSは、一昨年に13番人気ながら0秒3差4着の実績があり、条件に不安は無し。3から4歳時にかけて長い休養を余儀なくされたこともあってか、8歳を迎えてもまだ衰えは感じられず、果敢に初の重賞タイトルを狙う。

ピオネロ

牡8歳
調教師：松永幹夫（栗東）
父：ネオユニヴァース
母：クルソラ
母の父：Candy Stripes
ここに注目！
500キログラムを超える大型馬で、追われてスッと反応できないところがある。それだけに、ある程度の位置を取りつつ、早めに動かしていく形が理想。内で身動きがとれない展開だと苦しくなるかもしれない。

デビューから芝で活躍を続けたが、5歳（2016年）夏にダートへ路線変更。1600万下・白川郷S（中京・ダート1800メートル）、オープン特別・BSN賞（新潟・ダート1800メートル）と2連勝を飾った。ところが、その後は15戦して白星に手が届いておらず、重賞での3回を含めて2着が5回、3着も4回ある。前に行っても後ろから行ってもワンパンチ足りない現状だが、一方で、どういったレース運びでも崩れないのはセールスポイントと捉えることもできるだろう。明けて8歳となったが、管理する松永幹夫調教師は、「元気いっぱいで、衰えは感じません。それどころか、精神的にどっしりとして成長を感じます」と目を細めている。うまく展開が噛み合えば、待望の重賞初制覇があっていい。

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