今だからこそ考えたい、BTSの素晴らしさと、あなたらしさ。

この記事は、2020年8月6日に書いたものです。
なぜこんなことを考えたくなったのか、それは、とある人のBTSについての分析?とも認めづらいが、言及を見たことに端を発します。

このタイミングで、なぜ自分が、世界中の人々が、こんなにも毎日飽きずに彼らに惹かれているのだろうと立ち止まって考えたいと思いました。

BTSはマーケティングの産物ではない。**

全世界の人に韓国語の歌で熱狂させ、愛され、韓国語を学びたいとさえ思わせて魅了してしまうのはなぜか。それは楽曲の素晴らしさだけでも、彼らの顔や踊りや歌の上手さだけではない。
BTSという存在は、天賦の才能やスキルだけでなく、
彼らの長い時間をかけ今も続けている努力、
彼らが生来持っている人柄や感性、人生経験から生まれる日々発する言葉や行動、信念、チームワーク、そのすべてがかけ合わさってできているのではないでしょうか。

もちろん、パンPDやソンドゥク先生、最高のサポートチームと音楽プロデューサー集団とマネジメント陣がいるのも確かです。
しかし、その与えられた武器のすべてを使いこなして力を発揮できているのは、他でもなくBTSの実力と努力です。

ARMYは自分たちの目に見えている部分だけではありますが、十分すぎるほど感じられる彼らのひたむきな姿勢に、いつも尊敬の念を抱き、苦しむ姿に時に涙し、偉業を成し遂げられるようにサポートする、そういう関係性がオーディエンスと成立しているから、今の世界的で強力なファンダムがあると思うのです。それは決して誰かを傷つけ陥れる形ではなく、夢に向かって努力する友人やチームメンバーがフィールドに出る前にそっと背中を押すような気持ちだと思うのです。(いつもそうであってほしいし、そうありたい。)

アーティストであることの覚悟も、並外れていると感じます。少年から青年期の美しい時代の、自分の本名としての人生を犠牲にしてでも、多くの人々へ届けたい、幸せにしたい、という覚悟。

こういったことの全てが、今のBTSを作り上げているのだと私は考えています。決して同じ戦略、同じことを繰り返しても生まれない。唯一無二の奇跡のようなものだと思っています。

あなたらしさ。

かくいう私は、最初に触れた方も所属していた企業の日本の男性アイドルのオタクを昔からしています。ARMYとなった今も、比較してどうだと考えたり、自分を恥ずかしいと思ったことはありません。素晴らしいエンターテインメントを届けようと努力するアイドルが沢山います。
彼らもまた、みな一生懸命です。
日本のアイドルは、ドラマ、バラエティのレギュラー、映画、音楽活動以外の仕事に日々忙殺されています。

BTSのような世界中の人々からリスペクトを受けるアーティストになる上で必要だと思われる、ゆっくりと、自分の人生について、自分の幸せやファンの幸せについて考える時間、何かを創作する上での深く悩み産みの苦しみを味わう時間も、パフォーマンスを磨き上げる時間、新しい技術を身に着けるなどの自己研鑽の時間もとりづらいはず。

だからといって、日本のアイドルが浅薄だと言いたくはありません。
日本国内での活動に専念し、多様な分野で活躍を見せてくれるのも、ファンにとってはとてもありがたく、魅力だと思うのです。
BTSにならなくたっていいのではないか。
ファンが喜ぶことを追求してきた方法と道が違っただけではないだろうか。私はそう思いたいのです。
これはこの記事を書くきっかけとなった人が傷つけた、私が応援する多くのアイドルへ伝えたい思いです。

最高のエンターテインメントと芸術の境界線で。

BTSの話に戻りたいのですが、昔、ある論文を書くタイミングで、エンターテイメントと芸術の境界について考えさせられることがありました、そんなものに正解はないのですが。「エンターテインメント」は娯楽、楽しみ、息抜き、そんな意味合いがある。そのなかには笑いだけでなく、感動の涙もあると思う。

そしてこれは完全に私の勝手な考えなのですが、自分にとって芸術の定義は、鑑賞者の心を動かし、そして、自分の人生に立ち返って何かを考えるきっかけとなるもの、としています。歴史的・金銭的な価値で図られたくなかったし、世の中でアートと定義されているもの以上に、人それぞれ、芸術的価値のあるものが存在するのではないかと考えたからです。

BTSのパフォーマンスは見た人を虜にする最高のエンターテインメントです。そして、私にとってBTSの活動は芸術でもあります。彼らの発する言葉や楽曲の歌詞は、自分の生き方や物事の価値観、コンプレックスに対する見直しなど、様々なことを考えるきっかけとなりました。もはや楽しい・娯楽ばかりではなく、過去のトラウマや悲しみをほじくり出してきて、向き合わされることさえある。そしてその傷を、心に栄養がみなぎるような最高のエンターテイメントで治癒してくれるものまた、彼らなのです。不思議な存在だなと、ふと感じます。底抜けに楽しいエンターテイメントであり、自分と見つめ合うきっかけを与える芸術でもある、それを20代の男の子たちが提供しているなんて。

おわりに

とあることをきっかけに、BTSの素晴らしさについて自分なりに考え、つれづれなるままに、言語化してみましたが、しっくりはきていません。

それは、すでにもう本能的に惹かれるという次元なのでしょうね。
美しいものは、言葉にしてしまうと、陳腐に感じてしまいますから...

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