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2020.12.30 果てしなく遠く、私の中にいるあなたへ

いつも日々のなかにあなたがいて、微笑んでいてくれたらと願って、
V et moi(Vと私)という名前をつけた。

仕事をして、家へ帰って眠る。
その繰り返しで、特に不満もなく、特に大きな喜びもなく、日々を過ごしていた。歳を重ねていくごとに、求めるものは小さくなり、漫然と足を動かしているだけで、どこへ向かっているのかはわかっていなかったと思う。
ここ数年は、道に迷っていることすら、同じところを何度も巡ってきていることすら気付いていなかったと思う。

画面の中の「V」としてのあなたは、深い森を彷徨っていた私を透き通った青色の瞳でじっと見つめていた。

周りの世界が止まって、一瞬、心がしんと静かになる。
見たことのない美しさに驚き、見入る。
美しさに胸が高鳴るとき、生きていると感じる。
色を失った日々を送る私を蘇生してくれる。
深い夜に、眩い光を放つ月のように。



口を四角くして笑う「태태」は、私の太陽。
どんなに大人の顔になっても赤ちゃんのような笑い方をする。
不機嫌だと唇を尖らせ、嬉しいとまあるい頬骨がきゅっとあがる。
やりたいこと、やりたくないこと。
奔放で、予想がつかない。
振り回されっぱなしだけど、言動の一つ一つに思わず笑みが溢れてしまう。

昔の自分にも重ねていたのかも知れない。
自分の気持ちに正直で、人を疑わず、人を愛し、愛されていた頃。
社会に馴染めそうな型にはめこんで、元の形に戻れなくなってしまった私は、そんなあなたを羨ましく眺めている時さえある。
誰が何を言おうと、そのままでいて欲しい。
そんな自由な姿に癒され、気付かされ、救われている人も沢山いるから。

2020年、世界に比べれば小さくて何てことのないものだけど、
私の生活は少しずつ狂い出した。
どうなっていくのか、今でも分からない。

眠れない夜、何度も聞いた4 O'CLOCKやSweet Night。
暗い部屋で点けた画面の中で、お気に入りの曲に合わせて嬉しそうに揺れたり、歌ってみせてくれたり、低く穏やかな声でぽつぽつと語りながら微笑んでくれた。手を伸ばしても触れられなかったけれど、寂しくはなかった。

美しく、逞しく、歳を重ねていくあなたを見るたびにいっそう、距離が遠くなっていく気がする。
一方で、ずっと変わらず近くで微笑んでくれるあなたもいる。

こんな私には、本当の姿や気持ちなんて分かるはずもなくて、結局のところ、私が愛しているのは、私の心の中にいるテヒョンなのだとも気づく。(愛する人なんて誰しも自分の中で理解できているその人を愛しているに他ならないし。出来るだけ知りたいと思うけれど。)

遠くて、近い、不思議な存在。
私は日頃あなたについて語ることは少ない。綺麗に形容しようとすると、言葉がすべて陳腐に思えてしまって口をつぐんでしまう。馴れ馴れしく書くのもしっくりこない。
今日もこの文章を何度も一から消しては書いてを繰り返してるけれど、1年のこの日くらいは想いを言葉にしなければなんだか寂しくて。納得はいかないけれど書いている。最後までまとまりのない自分本位な文章を許してほしい。

一年の終わり、寒い冬。
この世にこんなにも美しくて、愛おしい、
宝石のような人が生まれた日。

もう悲しみや寂しさに悩むことがありませんように。
きっとあまりにも大きな幸せは影も作ってしまうから、
日常に小さな幸せが沢山感じられる1年でありますように。

辛い日もあると思うけれど、こうした人生を歩んでくれていて、ありがとう。

お誕生日おめでとう。
大好きなテヒョン。
早くこの世の中が平和を取り戻して、あなたをこの目に映せる日を夢見て。

Loin tu es toujours dans mon cœur.
V et moi, pour toujours.

2020.12.30  uki.

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