なぜ、エッセイが読みたくなるんだろう?
自己啓発本を読むテンションじゃない
小説のストーリーに入り込みたい気分でもない
そんな、どっちつかずの心にもすっと寄り添ってくれる文章。
それが私にとってのエッセイです。
エッセイの良いところ
ずばり、鞄に入れるストレスが少ないところが好き。笑
たいてい薄くて軽いので、持ち運びが苦にならないのが物理的に良い。
じゃぁ内容も薄っぺらいか、というと全然そうじゃなくて
短い文章にぎゅっと詰まったエッセンスというか
文字濃度が高い、ぜいたく品のようなイメージです。
気分別おすすめエッセイ3選
1、元気がない・やる気がない・なにもしたくないとき
『泣く大人』 江國香織(角川文庫)
語られているのは江國さんのなんでもない日常。でもこれを読むと、なんでもないって素晴らしいんだなーってなります。
特別じゃなくていい。いつもどおりでいい。そうだったんだ・・・!
見たまま、感じたままの気持ちを受け入れることからはじめてみようかなって素直に思えて、ふわっとした幸福感に包まれます。
ちょっと憂鬱だな〜とかなんかうまくいかないなぁなんてときに読むと、とてもスッキリした気持ちになる一冊です。
2、元気だけど何か物足りないとき
『つぶさにミルフィーユ』森博嗣(講談社文庫)
まったく普段着だけど大胆な文章と、あくまでも淡々とした語り口で繰り広げられる世界観がとても痛快です。
自分を不自由にしているのは他でもない自分自身なんだと思い知らされる一冊。
仕事もプライベートも過不足無いような、幸せなはずなのにどこか欠けたような気分になったとき、新しい風が脳内に吹きつけてくること間違いなし。
特に都会に住んでいるひとは「魅力があるように装飾された都会の虚構」が垣間見れるかも。
3、上記ふたつの気分に当てはまらないとき
『空は、今日も、青いか?』石田 衣良(集英社文庫)
「勝ち組負け組みと簡単に人をふたつに分けて、浅いところでわかった顔をする時代になってしまった。」
という一文からはじまるこのエッセイには、今を頑張って生きる人へのエールが詰まっています。
誰もが抱えている漠然とした不安や焦りを否定するわけでもなく、肯定するわけでもなく
こうすれば楽しくなるんじゃないかな?って優しい表情で寄り添うような文章です。
石田さんの文章って、徹底的に優しいと思うんです。なんか泣けてくるぐらいに。
やわらかい言葉がすっと心に染み入るようで、これを読んだあとは殺伐とした気持ちも随分やわらぎます。
なにかチャレンジをするとき、環境が変わるとき、不安な気持ちを忘れさせてくれる人生のバイブルのような一冊。
いろんなエッセイが読みたいな〜
というわけでオススメがあれば、ぜひ教えてください。
それでは。
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