2022年中小企業診断士1次試験を解いてみたメモ:経営情報編

2022年中小企業診断士1次試験、私は去年受かっていて今年保険受験するつもりがなかったので実際には受けていない。公開されている「F 経営情報」の問題にトライしてみたところ96点だったので、解答の際にどのようなことを考えていたのかを記してみた。

なお、以下は自分がどう考えて解答を導き出したかを書いたものなので、書いてあることが正しいとは限らない(つまり私が勘違いしている可能性がある)点には留意いただきたい。

解答手順

第1問

IEEE802.11はうろ覚え。現場対応。
Bluetoothは2.4GHzでしょ、で d,e を切る。
電子レンジは2.4GHzでしょ、で c を切る。
→消去法で a,c (ア)

第2問

これは簡単。
階層的な key-value 構造を辿るだけ。(エ)

第3問

これも簡単。

  • ア:JavaScriptはJavaのサブセットではない。全く別の言語。

  • イ:Perlは日本人開発でない。Rubyと混同を狙っている。

  • ウ:PythonとLISPは互換性がない。後半は正しい。

  • エ:正しい。なお、私はRを使ったことはない。

  • オ:Rubyはスクリプト言語。

第4問

唯一間違えた。データレイク、去年の試験勉強で一応覚えた記憶がある。なんか「ワサッとデータを集めた感じ。でもただ集めるだけじゃなくて使いやすいように」というイメージだけ残っている。

  • ア:RDBみたいなキッチリカッチリしたものとはそぐわないな。

  • イ:怪しい。「そのままの形式で」が引っかかるが…。

  • ウ:key-value形式と限定しているのが違和感。

  • エ:スキーマをあらかじめ定義、というのがモダンでない。

  • オ:色々な形式のを集めておくというあたりはしっくりくる。加工、構造化はちょっと引っかかるが。

ということで、オを選んだが正解はイだった。構造化されていなくても良いということか。

第5問

考えるまでもなく(オ)。
LIKE や = が演算子であることを知っていれば、アウエは即切れるはず。あとは、= の代わりに LIKE を使うのか、= を修飾するような形で LIKE を使うのか…みたいな考え方でいけるのかな。

なお、Excel の関数ではアみたいに等号・不等号を文字列に含めて条件書いたりするから厄介(そういう意味ではあの仕様は大嫌い)。

第6問

相対パスの起点、か。
作業ディレクトリという概念、というか、ディレクトリの「起点」という考え方、相対パスの考えかたと共にその起点を動かすことができる利点、そういったものを感覚として持っていれば、考えて答えが出るのでは。(ウ)

第7問

通信プロトコルの名前系。私の場合はここに出ているのは一通り知っているのですぐわかるが…。おそらく全てを記憶しておくのは難しいので、既出のプロトコルの頭文字の一部(末尾Pはダメよ)を覚えておくのがいいのかな。

以下に、私がたぶんそうじゃないかと思っている省略前の名前を挙げる:Hyper Text Transfer Protocol, Network Time Protocol, Post Office Protocol, Simple Mail Transfer Protocol, Multimedia ?? Encoding, I?? Mail Agent Protocol, Secure Socket Layer / Transport Layer Security, User Datagram Protocol

…正しくは、IMAP=Internet Message Access Protocol, MIME=Multipurpose Internet Mail Extensions(全然違った笑)。TLS は勘が当たった。

第8問

またネットワーク系か。
ア:IPアドレスとサブネットマスクはセットでないとね。
イ:IPv4とv6は、同じことをやろうとしているけど互換性が全くない世界。
ウ:動的に?DynamicDNSのことか?いずれにせよNATではない。
エ:これ正解やな。
オ:それNATやろ。

第9問

DXかいな。よくわからんけど、アとイはDX的なサービスを提供してるヤツで、ウとエはDX的なサービスの基盤を提供してるヤツで、オは自分でやらないでアウトソースしちゃってる。

だからオは「デジタル産業」を構成しているとは思えない。あえて言えばデジタル産業を利用しているヤツ。

第10問

オープンデータ。正確な定義は知らない。でもオープンなデータだから、「誰でもアクセスできる」「ある程度利用しやすい形式になっている」が鍵かなと思う。

ア:販売はちがうな。
イ:公開請求なんかしないでも入手できないと。
ウ:形式の話ではない。
エ:定型化してないと使いづらかろう。
オ:というわけでコレ。

第11問

従業員1に対して、修理は任意数。修理1に対して、従業員は1。ということを表す図。UMLを知らなくても、個数の対応かなと考え、実際の修理とスタッフの関係をイメージすると、そんな想像はできるのでは。

ア:これが正解だとすると、"0..*" の 0 は何を意味するのだろうか。推測できるなら良いが、そうでないならばこの肢は「怪しい」ということになる。
イ:これも ..* の意味を説明できない。
ウエオ:"0..*" が「0から任意数まで」という意味だとすると、今度は従業員の横にある "1" は何を指すか。「必ず1」という意味にしかなるまい。

第12問

スケール何某、特にそのうちよく出てくるスケールアップとスケールアウトがわかれば正解できる問題。

リファクタリングは、機能をそのままに作り直すイメージ。裏のソースコードが汚いのを綺麗にする的な。

リフト&シフトは知らない。だが別の形式に変換するのはリフト感がないので怪しい。

コンバージョン、なんて移したり変換したりならなんでも通用する語ではないか。こういうのが一番手強い。正直わからん。が、a,b が正しいので正解はできる。

第13問

きた。開発方法論。正直嫌い。

まず、オはウォーターフォールの説明だ。だからイとウとオはバツ。エのスクラムは別に動いてるシステムとは関係ない。なので消去法でア。

第14問

データベースか…。

a:レポジトリはデータベースそのものみたいなもんで、「全体の構造や仕様を定義」するためのものではないな。
b:NoSQLは、SQLでない方法でアクセスするデータベースで、リレーショナルDBとの対比で使う語。
c:ロールフォワード、知らんぞ。ロールバックの反対かな。でも書いてあるのはどっちかというとロールバックの説明だな。
d:列志向DBは知らんが、列志向という語から想起される、「列の操作に最適化されてそう」というイメージからすると、あまりおかしなことは書いてない気がする。
e:インメモリDBはその通り。

ということで、e はマルだけど a は明らかにバツなので、d,e のオ。

第15問

機械学習きた。

クラスタリングはクラスタを作る→ばら撒かれた点群を、点の近さを基準にしてグループごとに分ける・区切るイメージ。なので教師なし。
分類って、classification のことだよな。とするとカテゴリ型変数、要はラベルづけをする方法。教師が必要。
回帰は値を推定する方法やろ。グループに分けるの関係ない。

ということでウ。

第16問

パスワード管理ね。去年のIPAのなんたらもそうだったけど、こういう純粋に技術的ではなく、人の思考や行動のような人文的な?テーマに片足突っ込んでるやつは、意外なやつが正解になりがちなのかも。

これはアだよね。昔から定期的なパスワード変更、がセキュリティの常識のように言われてきた部分があるけど、最近はそれは正しくないとされつつある。むしろ強固なパスワードをきちんと管理して使うべし、という方向になっていると記憶している。

なので、定期的にパスワード変更を求めてくるサービスはクソ(一言多い)。

第17問

リスク移転・回避・低減・保有、の分類ね。
それぞれの意味はちゃんとは理解できてないよ私は。

さて、実際の解法だけど、
a:そもそもなくす。少なくともヒットしないようにする
b:発生は許容するが、確率を減らし、発生時のダメージを減らす
c:ノーガード戦法
d:自分以外に負担させるイメージ
というのと4つの語の意味合いを合わせていくと、エが残る。

第18問

わっはっは。知らん。
でもオ(Service Level Agreement)はそれっぽいので、助かった。

第19問

これも知らん。

コスト効率ってことは、投入したコストの割にどれくらいの成果が出ているか、だから、 600/800 = 0.75 が有力。
スケジュール効率ってことは、投入した時間に対してどれくらいの成果が出ているか、だから、600/1200 = 0.50 だろうな。出来高計画値 = これくらいの結果が出ているはず = これくらいの結果を出すつもりの時間を費やした、ってことだ。
ということでオが答え。

第20問

電子署名ってのは、

  • 内容に基づいた「署名」を添付する

  • その「署名」は署名者(=文書作成者)しか生成できないが、検証はだれでもできる

という仕組み。

なので、a,b はその通りだが、傍受はだれでもできるし、暗号化は(署名者しか知らない)秘密鍵でする。e は秘密鍵の所有者ではなく、公開鍵の所有者?の証明…かな。ということでアが答え。

第21問

ちゃんとは知らない。
とりあえず b, c は合ってるのはわかるので、答えはウと出る。

a はターンアラウンドタイムで測定っておかしいやろ。d のレスポンスタイムは、最初の結果が来るまで(=結果の出力が開始するまで)の時間ではなかろうか。

e はさっぱりわからん。でも可用性 availability、完全性 consistency? integrity?、機密性 security? がフィットしないので怪しい。

第22問

クラウドね。はい。
a:うーん、クラウドのことに思える。
b:CaaSは知らんかったが、IaaS, PaaS, SaaS の流れで行くと確かに書いてある通りになりそうだ。
c:ホスティングは向こう(=サービス業者)がマシン用意してくれる。
d:ハウジングは場所(と電源、回線等インフラ)を借りる感じ。
e:うーん、前半はそうかもしれないけど、後半は違和感あるな。co-location の語義からするとどこで運用するか的な意味合いは感じるが、料金体系には言及してなかろう。

ということで、ア。

第23問

検定嫌い。
第1種と2種の過誤。どちらがどちらだったか忘れているが、「正しいのを誤りという」「誤りを正しいという」のどちらかだ。なので、正しいのは、a-c と b-d のどちらか。
危険率は、レアケースである(=たまたま運悪くそうなってしまった)のにそういうものだ(=仮説が正しい)と思ってしまう割合。つまり棄却されるべき仮説を採択しちゃう確率…のはず。だから、c-e か b-f になる。
ところで、g これはない。「検定力」が「あるべきでない結果になる率」を意味するわけない。

以上まとめると、a-c-e か b-d-f の組み合わせで、g が入らないのが答え。つまりア。

第24問

また統計か。

とりあえず平均は普通に計算して 6.0。
不偏分散は、分散の計算に使う分母が N でなく N-1 になるのがポイント。
なので計算して 72/9 = 8.0 となる。
答えはウ。

第25問

ブロックチェーン。時代だねえ。
といっても、細かいところは知識が甘い。

ア:書いてあることはそれっぽい。
イ:PoW は、ゴリゴリ計算した結果で…というやつだ。
ウ:コード関係ないやろ。
エ:プライベート型あたりは管理者いそうじゃね?
オ:うーん、なんか臭うんだよね。それっぽいこと書いてあるけど。それっぽいこと書いてある点はアと同様だけど、アよりオの方がなんか臭うので選びづらい。
ということでア。

総括

まとめると、

  • ちゃんとわかってて正答:2, 3, 5, 6, 7, 8, 10, 11, 12, 15, 16, 20, 24

  • 消去法で正答:1, 9, 13, 21, 22

  • 推論で正答:14, 17, 18, 19, 23, 25

  • 誤答:4

でした。

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