2022年中小企業診断士1次試験を解いてみたメモ:運営管理編

2022年中小企業診断士1次試験、私は去年受かっていて今年保険受験するつもりがなかったので実際には受けていない。公開されている「D 運営管理(オペレーション・マネジメント)」の問題にトライしてみたところ65点(没問によりその後 67 点)だったので、解答の際にどのようなことを考えていたのかを記してみた。

なお、以下は自分がどう考えて解答を導き出したかを書いたものなので、書いてあることが正しいとは限らない(つまり私が勘違いしている可能性がある)点には留意いただきたい。

解答手順

第1問

管理指標。
ア:不適合品率=不適合製品数÷適合製品数?分母が違うと思うぞ。
イ:歩留まり=算出品量÷投入主原材料?主原材料の量次第では100%越えないか?怪しい。
ウ:作業能率=実績時間÷標準時間?原価計算でそんなのを見た気がする。
エ:労働生産性=投下労働量÷生産量?定性的には分母分子逆かと。
オ:作業密度=消費量÷工数?うーん、なんか違う気がするぞ。
解答はウとした。しかし正解はイ。(ー2)

第2問

ライン設計…のような話。
(設問1)(設問2)
これが、残念なことにどこが論点になるのかサッパリわからない。
とりあえず、700時間 / 5,900個 = 7.12分/個。
うーん、やっぱり分からん。
正解はイとイですか。…やっぱり分からん。(ー4)

第3問

製品設計。
a:企業の責任、は言い過ぎかもしれないが、ベクトルの向きは合ってるよな。
b:合ってそう。
c:合ってそう。
d:うーん、製品設計と生産設計を同時並行って無茶じゃね?
ということで、正正正誤のアで。
正解はイですか。aはやっぱり言い過ぎなのだろうか。(ー2)

やばい、ここまで全滅。

(追記:没問発表あり。+2)

第4問

生産方式。
a:うーん、わからん。
b:うーん、わからん。笑
c:これはそんな記憶があるぞ。
d:ロットが小さい時に使うんだろコレ。
ということで、??正誤は幸いウのみなのでこれで。

第5問

検定。ここでも出るのか検定。
まず平均 71.0 で標準偏差 9.0 だから、第一感で 65.5 と有意差があるようには思えない。なのでBは「いえない」。
Aについては、Bが「いえない」のもののバリエーションを見ると、つまり自由度を 8 と 9 のどちらで考えるべきか、ということになるか。
サンプル 9 個だから自然にとしようか。1.833 より 1.860 のほうが選択肢の数も多いし。
頗る信頼性のない選択でエ。

第6問

資材所要量計画…。知らぬ。
ア:従属需要品目。何か別の資材があって、それを使う際に必須になる別の資材…みたいなイメージだけど。
イ:タイムバケット。「時間のバケツ」だから、何か時間の管理に使う単位量のようなイメージ。説明はリードタイムのことでは?
ウ:独立需要品目。意味的には従属需要品目と対になるはずだよね。説明の内容はなんか臭う。「生産部門等が独自の需要予測で」というあたり、セオリーに反する行動に立派な名前を付けようという不穏な?空気を感じる。
エ:部品構成表。「資材と部品」なのに「部品」とは何ごとか。
オ:部品展開。要は所要材料量を算出することで、それを「展開」と言ってよいのかどかについては、うーん、若干違和感はあるが、他の選択肢よりはよさげ。
ということでオにした。

第7問

いわゆるクリティカルパスに乗っているのは A, F, G。このうち時短費用が一番安いのは A の 20万円/時。
ということでイ。

第8問

ジョンソン法だっけ?忘れてるけど。

考えてみると、各製品で同じ工程を使うのであれば、最初のステップはどれかの第1工程だけ、最後のステップはどれかの第2工程だけ実施できるわけだから、最初のステップでは一番時間のかからない第1工程、最後のステップでは一番時間のかからない第2工程、をさせるのが効率的に思える。

また、総稼働時間は、第1工程が17、第2工程が16だから、まず第1工程に無駄がないよう並べてみよう。そうすると、第1工程は、A:1, B:5, C:5, D:6 の順かな。

第2工程については、一番時間の短い B が最後で、長い C が第1工程の 6 の工程の裏で走るようにして…などすると、こんな感じになった(X は非稼働)。
第1:A:1, C:5, D:6, B:5, X:2
第2:X:1, A:4, X:1, C:6, D:4, X:1, B:2
なので、非稼働時間の合計は 5。エ。

第9問

制約理論。ドラム、バッファ、ロープ、…バッファは何となくイメージできるが、他は知らぬ。
ア:あーなるほどそういう意味ね。わかる。
イ:それもわかる。
ウ:これもわかる。
エ:前後に隣り合う?ちょっと意味わからぬ。たぶん工程間の依存関係っぽいのを意味するんだと思うけど。
エにしておこう。

第10問

発注方式。
ア:そりゃそうだろうな。
イ:んなこたーない。場合によっちゃ季節とかも加味するでしょ。
ウ:いや、決まった分量x2を管理するのがダブルビンだと思ってたが。
エ:発注前に発注予定量を、ではなかろうか。
オ:日付のこともあれば、在庫量のこともあれば、…であろう。
ということでア。

第11問

QC7つ道具?新?しらんがな…。
ア:「管理図」なんていう、何とでも言えそうな名前はやめてほしい。QCのCはControlでしょ?全部管理じゃん…。
イ:散布図は、QC的には何をプロットするのかは知らんけど、ソートするようなものではあるまい。
ウ:「複雑に絡み合った問題」なにそのテキトーな定義。
エ:うーん、そんなだったかもしれんが、覚えてない。
オ:そんな図だったような気がする。
ということでオにしたが、エらしいぞ。あとで見ておこう。(ー2)
(あとで見た→私が思ってたのは特性要因図というらしい)

話がそれるが、「QC7つ道具」のような図は、UMLを想起させる。
UMLは「何かを実現するための道具」というよりは「説明・共有等コミュニケーションのための共通言語」という理解でいる。QC7つ道具も同じではないかなと感じている。

第12問

在庫管理。
ア:サービス率と返品率は並列(加算できる)類の数値ではあるまい。
イ:逆じゃね?
ウ:たぶん合ってる。
エ:販売されて棚卸時点で保有してない製品については評価されないのかな。
オ:発注しなきゃだけどまだしてない、あるいは、発注したけどまだ届いてない、という「未だ」ニュアンスを感じるけどね。
答えはウとしよう。

第13問

あったな、こんな図。
ア:そんなことは読み取れない。
イ:全部別の台車だったらそうかも&各箇所1台ぴったりずつ、であればそうでしょうけど。
ウ:仮置きの3か所ではなかろうか。
エ:数量検査やってるかどうかは分からんが、バツにしづらい。
オ:そんなことは読み取れない。
消去法でエだな。

第14問

こういう図は読み取りが容易でいいんだけどなあ。
アイ:縦軸は累積量(&先入れ先出し法)なので、水平位置で対応する点(Aa と Ac)は、ある特定のブツが入ってきた時刻と出て行った時刻になる。というわけで、イがマルでアはバツ。
ウ:それはB上端でのインプット累積線の傾きですな。
エ:それはB下端でのアウトプット累積線の傾きですな。
オ:それは鉛直方向の間隔だね。水平方向の間隔は滞留時間。
ということでイ。

第15問

作業標準?
ア:うん。そりゃそうだ。
イ:それらが排除されるべき理由が見当たらない。
ウ:「標準」の意味ですかねえ。保留。
エ:んなこたーない。
正誤?誤ということで、イかウだな。
イにしよう。ウが正解。(ー2)

第16問

うーん、これは難問だ。
標準時間とは。「適切な」標準時間とは。レイティング係数とは。余裕とは。5回繰り返す手順には解答上何か意味があるのか。どれも分かってない。単なる不勉強の可能性も十分に高いが。
完全なあてずっぽうでアにしたが、エが答えの模様。(ー3)

第17問

生産保全。
ア:それは事後保全であろう。
イ:事後保全に再発防止が含まれるかどうか…うーん。
ウ:状態監視保全。意味は分かるが初耳だ…。
エ:改良保全…増し締めが改良とはいわんよな。
悩みつつイにしたが、ウが正解。(ー2)

第18問

効率ね。これは簡単だ。
a:6,720個のうち5%適合品が増えるので、+336個。
b:(7,680-6,720) x 80% = +768個。
c:6,720 x 80% x 100/800 = +672個。
というわけで、b-c-a のウ。

第19問

TPM。うーん、知らぬ。
a:保全部門の強化はだいじ。生産と独立するべきかどうかはちょっとわからん。独立したほうがちゃんと保全できそうだけど、生産が分かってる人が保全したほうがいい気もする。
b:MTTR と MTBF が逆ではなかろうか。
お。この時点でウしか残らん。
…正解はオか。やっぱり生産部門で保全もするべし、とね。(ー2)

第20問

作業改善。
ア:ブレストで決定とはまたワイルドな。
イ:Why?
ウ:総移動距離最小はアリに思えるが…。
エ:ECRS知らぬ。
とりあえずウにしておいたらエであった。(ー2)
そうか製品工程分析だから作業者の移動距離は関係ないかさては。

第21問

環境問題。
a:うーん、合ってそうな気がする。
b:会計の公表??
c:水素のこと??
よくわからんが、b, c が誤なのはウなのでそれで。

第22問

お。ここから店舗管理かな。
まあ、aはコンビニでしょう。この時点でアエの2択。
百貨店はdだろうけど、絞れない。
スーパーとドラッグストアはどちらが多いか。都内ならドラッグストアじゃないかという気もするけど全国ではさすがにスーパーかな。
ということでエ。

…にしたのだが、上記ではエに絞れてないことに後で気づいた。あぶねー。
エが答えでアが答えじゃないということは、スーパー→コンビニ→ドラッグストア→百貨店、か。なるほど…。

第23問

法律の話になった。
なんか宅建の勉強している時に出てきた気がする。
ア:居住誘導区域…住宅街作って静かな感じでという趣旨に思える。
イ:んなこたあるまい。
ウ:それは大店法では?
エ:それっぽい記述に読める。
オ:定めるのは市町村だった気がする。
答えはエ。

オは申請先も違うらしい(正しくは内閣総理大臣:中心市街地の活性化に関する法律第9条第1項)

第24問

完全に宅建の範囲とかぶっとる。
しかしほぼ完全に忘れているなあ。
ア:うーん、わからん。いけそうな気もするが…。
イ:工業地域はなんでもいけるイメージがある。
ウ:住居地域は色々制約あり。
エ:田園住居か。農業関係のはいけるイメージだけど、300平米は…うーん。
当てずっぽうでイ。しかし正解はエ。(ー3)

第25問

ライリーの法則だとう?こんな感じの問題で出てきたかもしれんがだいぶ忘れておる。
人口に比例するのは自明として、距離には反比例するか、2乗反比例するか。距離に反比例なら 2:1 、2乗反比例なら 1:1 だな。

消費者感覚だと距離の1乗で効きそうだけど、距離が増えてカバーされる面積は2乗で増えていくので、どっちがふさわしいのか。

感覚に即して 2:1 のイとしよう。
正解は 1:1 のアだそうだ。くそー。(ー2)

第26問

屋外広告。
a:そんな気がする。
b:いや高さがほぼゼロならいらんでしょう。
c:防火地域ですからね。
正誤正、のイ。

第27問

ここから店舗管理かな。
最寄り品ね。
ア:カテゴリ単位は粗すぎでは。
イ:んなこたーない。
ウ:んなこたーない。
エ:重要。
オ:んなこたーない。なんでそこバッサリいくかな。
ということでエ。

第28問

(設問1)関連購買。
アレを買う人にコレも買ってもらおう、って作戦だから、エ。
(設問2)
文房具は毎日買わないから…という文脈なので、来店頻度を増やすんだな。オ。

第29問

スーパーマーケットをどうするのか。
ア:点数増やすなら安価商品だよね
イ:回遊を増やす…か。なんか衝動購買と関係なさそう。
ウ:ゴールデンゾーンの意味があまりちゃんとわからないけど、そんな感じかもという気がする。
エ:いや主通路の方がいいんでない?
オ:うーん、わからん。でも複数入口と一筆書きが相容れない気が。
なんとなくだけどウにしておく。

第30問

価格政策。
ア:EDLPとは?
イ:うんまあそんな気がするよね。
ウ:弾力性が高いほど、でしょうな。
エ:特売商品数量増やしてもねえ。
オ:あるある。個人的には嫌いだけど。
ということでイにしておく。

第31問

在庫管理。
A:毎日発注、ということは定期発注だね。
B:次の発注まで欠品しないようにしないといかんのだから、合計期間。
C:手持ち在庫と有効在庫の違いがわからんよ。
わからんのでイにしたら、ウだと言われた。しょぼん。(ー2)

第32問

輸送手段。
ア:そんなわけないのは見たことあれば明らか。
イ:RORO船ってそのまま乗るんじゃなかったっけ?
ウ:積み替えは増えるわな。
エ:うーん、わからんがそうだとしても違和感はないな。
オ:路線バスとかの比較でいえば、そうではないと思う。
残ったエを答えとする。

第33問

物流。
ア:パレチゼーション。パレットに乗せるんだよね。荷役効率化するでしょうそりゃ。
イ:温度管理??
ウ:基本はサイズでしょうけど、重量無関係ってわけにもいくまい。
エ:ユニットロード?イメージ的には荷物のサイズを規格化する感じか。そりゃモーダルシフトを容易化するでしょう。
オ:ロールボックスパレット、知らない。けど「上方向」「保管効率」「高める」などバツにしやすいポイントが多いので、バツだと思うことにする。
半分消去法、半分当てずっぽうでア。

第34問

物流センター。
ア:在庫量の調整…?
イ:うーん、これかなあ。通過型って積み替えるだけのイメージだから。
ウ:区分を細かくすると、区分あたりの量が減るから隙間も増えるんじゃね?
エ:んなこたーない。
オ:あまりプロセスっぽくないんだよね。
あまり自信がないけどイ。

第35問

なんか面白い問題。
積載量が「空」「Aのぶんだけ」「Bのぶんだけ」「両方」のそれぞれになる割合を考えれば、どちらもBC間で両方積んで走る状態になり、空の状態が増えていない、とわかるので、アでしょう。

第36問

物流が続く。
ア:3PL?知らない。全く想像がつかない。
イ:ASN。なんか番号だよね。
ウ:ABC分析、在庫管理で聞いたことはない。
エ:種まきってんだから、オーダー別じゃなくて商品別じゃないか?
オ:わからんが、Vehicleは仕分け用ではなさそうだ。
うーん、イ? 正解はウだそうで。(ー2)
これは全くわからん。

第37問

GTIN。これはちゃんとわかってないので厳しいぞ。
ア:JANのJってJAPANのJなの?
イ:うーん、わからん。
ウ:これもインストアマーキングか。やっぱりわからんが、インストアってのに出荷段階でというのはおかしかろう。
エ:すごくそれっぽい記述に見える。
オ:んなこたーない。
わかんないけどエにしておこう。正解はイ。(ー2)
先頭2桁は国で、末尾はチェックデジットだろう。国コードの次は企業コードかな。確かにそこも自由はまずいか。

第38問

コード系多いなあ。
ア:「たとえば(01)は〜を意味する」はまさに可変長であるための仕様ではなかろうか。
イ:うーん、漢字やかなまで表記するのはオーバースペックじゃね?
ウ:そうかもしれぬ。そうでないかもしれぬ。
エ:うーん。わからん。だがちょっと怪しい。
オ:これもわからんが…。そうする意味がどこにあるかはちょっとイメージしづらい。
消去法でウにしておこう。

第39問

コンフィデンスもサポートもリフト値も意味がわかってないので推測するしかない。

(設問1)
a: b: a+b: other = 7: 1: 5: 7
ア:5:9 になる数値は… 「a+b: b以外」か。ちょっとそれで a, b の何らかの関係を示す値になるような気がしない。
イ:a+b / 全体 がちょうど 0.25 だが。
ウ:a だけで見ると、買った:買わなかった=12:8。ここから 0.45 は算出できない。
エ:アの逆か。5:7 になる数値は a+b:a とか a+b:other とか。「bからみたaの〜」とあるから b の値が分母に来そうなんだよね。ちょっと見当たらない感じ。
オ:b だけで見ると、買った:買わなかった=6:14。ここから 0.35 が出てこない。
「まあきっとこういう値なんだろうな」と説明ができるのはイだけなので、それで。

(設問2)
リフト値ってなんだー。
a を買った人の 5/12 は b も買ってる。b を買った人の 5/6 は a も買ってる。…というあたりを使いそうだが、すぐにはわからぬ。
嘘を混ぜるにはクセのある数字、という印象の13を含むイを選んでおく。
正解はオらしい。

整理しておく。
support(A) = n(A) / N 。発生確率に相当。
confidence(A -> B) = n(A & B) / n(A) 。条件付き確率に相当。
lift = n(A & B) * N / n(A) * n(B) = confidence(A -> B) / support(B) 。A のおかげで B の確率がどのように変化するか、に相当するのかな。式からすると lift は A, B 対称になるんだな。不思議。

第40問

こりゃ随分と易しい。
a:相関係数大きめの正。
b:相関係数大きめの負。
c:相関係数小さめ。
なのでエだね。

第41問

個人情報保護法。
A:個人識別符号は前からあるだろ。
B:検索しない限り、ってじわるなあ。
C:そりゃ氏名は特定情報そのものだしね。
ということでイ。

総括

まとめると、

  • ちゃんとわかってて正答:7, 8, 14, 18, 27, 35, 40, 41

  • 消去法で正答:4, 6, 9, 10, 12, 13, 21, 22, 23, 30, 32, 33

  • 推論で正答:5, 26, 28-1, 28-2, 29, 34, 39-1

  • 誤答:1, 2-1, 2-2, 3, 11, 15, 16, 17, 19, 20, 24, 25, 31, 36, 37, 39-2

でした

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