LSE/ロンドン留学記 (LT Week 9)

先学期の評価課題で一番悩まされたUrban Social Theoryの課題の評価が返ってきた。67点というhigh meritのスコア。予想以上の高得点で驚いた。出席点を入れたら最終的には70点超えのdistinctionになると思われる。

新自由主義的な都市において、公共空間が健康格差の是正に貢献できない構造について検討したが、たくさんの文献を読む中で論旨をどうまとめるかなかなか着地点を見いだせなかった。内容的にはすごくまとまっているとは思わないけども、難しいテーマにチャレンジしようとした努力を評価されたのかな、と思っている。エッセイを書く事や社会学的な思考が身に付いてきたのかな、と自信にはつながった。

そうこうしている間に息をつく間もなく次の課題期限がやってくる。次はPark-PFIという都市公園管理に関する政策を公園の社会インフラとしての価値から批判的に吟味するものになる。今までの課題はいずれも自分の関心領域のど真ん中をエッセイのテーマにできて楽しめる一方で、こんなにも複雑な世界なのかと知り、他人を納得させる理論を組み立てることの難しさにも直面する日々。

日常生活では、イギリスの太いきゅうりでおいしく浅漬けを作れるようになったのと、鍋で炊くごはんがかなりおいしく作れるようになってきたのがささやかな喜び。

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<Cities and Social Change in East Asia>プレゼンワークショップ
今週は自分が学期末に書くエッセイのアイデアに関して2枚のスライドで発表するworkshop。自分は広島の中央公園の再開発において採用されるPark-PFIという手法をテーマにしたもの。

すでに他の授業でも言われているが、エッセイを書く上での注意点が説明された。

<一般論>
・読者層を意識して書く(ブログなどでは読者は背景を知らないと考えて説明するように。自分の親に説明するのか、専門家に説明するのか、によって表現は変わるはず。)
・説明的ではなく批判的な分析を
・ケーススタディを行う場合には、なぜこの事例を取り上げるのか、を正当化する説明が必要。
・neverやalwaysなどの断定的な表現は使わないように。5000単語の短い文章では、基本的に断定的な事は言えないはず。一方でmightやcouldなどの弱すぎる表現も使わないように。likely toやseemsなどが有用。
・何度も書き直す事が重要。1日以上置いてまた読み直すように。そのためには早めに書き始めるように。
・introductionは特に重要。その後をさらに読みたい、と思うような惹きつける要素が必要。引用などを入れる事も有用。
・main bodyは、それぞれの段落がどのようにつながっているかを意識する事が重要。全体の中でどのような役割を持った段落なのかの関係を明確にするように。opening sentenceだけ読んで全体が掴める、というのが理想的。一段落は100-200単語で構成。
・conclusionは、summaryとは違うので単にまとめるだけではダメ。自分の示唆を入れてそれ以上の事を書く必要がある。

<このコースにおいて特に大事な点>
・実際の人々の生活や声を盛り込む事も大事
・文化的・社会的・地理的・歴史的、様々な背景からの検討が重要。


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