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70年代のバイク乗りの週末・2

「 こんなはずじゃなかった…… 」 片岡義男かぶれ・79年のバイク乗り達


どこに行くのだろう、みんな

なぜ、こんな深夜に混んでいるんだ。

環八のスタンドは

と、思うぼくも、どこえ行くのだろう…

いいや、スタンドぐらいどこにでもあるさ

そのまま左折して第3京浜にはいった。

玉川料金所の横の緩いアールをぬけ、

メーターの針は両方とも垂直に立ち、ほぼ止まった。

生暖かい東京から離れよう多摩川を渡って…

こんなところでなにも、と思ってしまう

横浜新道に入ろうと思った途端、トンネルで詰まってしまった

排気ガスが溜まって息苦しい。

しまいに、大型がいてすりぬけられない

なにも、週末の夜中に工事なんかしなくてもと、ぼやいてしまう。

いつみても、おかしな気がするのは、

ぼくだけだろうか、「原宿」交差点 曲がると「品川」とかいてある。

前をみて、見上げれば、「藤沢」とかいてある標識をみて

眠り始めた、意識を起こしてアクセルを開けた。

あとすこしだ、生暖かい風のかなたから潮の香りがした

国道1号からはなれ左折したのは5分前だ。

正面に134号の松林が見えた

左に行くべきか、右に行くべきか…

鎌倉の由比ガ浜は車がつまっているだろう

右!

おもった瞬間正面のT路地の信号が青になった。

エンジンブレーキ、シフトダウン、軽く傾けグリップを感じたらアクセルON

トルクもあるが、単気筒よりは滑らかで、マルチよりは力づよい

唯一2気筒kawasakiを乗っていて良かったと思える一瞬である。


単調な海岸線の道が続く、

自分がもっとも眠くなる27時。というより一回眠りについたあとの3:00と

いったほうがいいような、

だるさにつつまれている。

どこかで、眠ろうか、このまま走りつづけようか。

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