進撃の巨人、テン年代から20年代へ

ここさいきんは大真面目に『進撃の巨人』が語られているようだけれども、わたしにとって『進撃の巨人』はMAD素材として受容されていた。テン年代初期の代表的MAD素材・アニメ『デスノート』終盤(いわゆる「バカヤロイド」)の後継者として、ネタとして消費されるものとしてあった。

『デスノート』と『進撃の巨人』(Season3まで。正確に言うとSeason2からは総監督)は周知のように同じ荒木哲郎監督作品である。彼のほとんどギャグといえる大げさな演出と、声優の怪演あいまって両作品とも優秀な素材だった。

わたしとしてはここに、テン年代(08-16)と20年代の差異をみいだしたい。『進撃の巨人』におけるその切断は、たしかに進歩かもしれないけれども、それはある種の可能性を捨てさることだったろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?