なんでバブルって起こるの?

なんでバブルって起こるの?

これは、借金、要するにクレジットが生まれた時点でバブルは絶対起こります。バブルってのはクレジットを作った時点で起こる現象なのです。

バブルは人間が愚かだから起こるとか、優秀な経済学者の言う事を聞いていたら起こらないとかはありません。

どんなに優秀な人間が金融をコントロールしたとしてもバブルはほぼ絶対に起こります。これは善悪とかそんなんじゃなくて、クレジットがある限りシステム上バブルは起こるのです。

じゃあ借金なんかやめればいいじゃんと思いますが、それだと、仮に今の生活水準を獲得するまでにざっと40000年くらいかかります。現在の2018年の生活水準を借金の発明なしでそこまで行くには本当におおよそですが42018年かかってようやく今を我々と同等の生活水準が得られます。

それは経済ってのは、お金の流通量に比例してある程度までは成長するからです。なので、お金の流通量を増やすクレジットという仕組みは大変お有難い発明なのです。

さて、貴方は農家です。貴方一人で人力で土地を耕す場合貴方は1年に1ヘクタールの土地しか耕せません。これだと貴方の年収は年間1ヘクタールになってしまいます。

借金の無い世界だったら、貴方が年間10ヘクタール耕せる重機を買うの5ヘクタール必要だとします。これだと爪に火をともしながら倹約に倹約を重ねて貯金を増やして年間0.5ヘクタール節約する事で10年かけてヘクタールを貯金し、重機を買わなければなりません。

そうすると貴方が仮に20年働けるとして

( 0.5 x 10year ) + ( 10 x 10year ) = 105ヘクタール

が借金の無い時代の貴方の生涯賃金になります。

所が借金さえ出来れは明日にでも借金して重機を買い、明日から貴方は年10ヘクタール稼げます。仮に利子が3ヘクタールだと仮定しても

よって

10 x 20 - 5 - 3 = 192ヘクタール

がクレジットの有る世界での貴方の生涯賃金となるのです。

と明らかに生産性を効率良く向上させるならクレジットがある世界の方が高効率なのです。

と、このようにクレジットが有り、尚且つ人々が生産性向上のためにクレジットを使うのならクレジットはとても良いのだが

投機 と 消費 

に回るとバブルが来ます。

[ 間接的にですが消費も間接的に生産性向上に一役買っています。本当に間接的になのですが… ]

要するに、人々が借金をして投機と消費に走ると好景気と不景気の波が生まれてしまうのです。

さてそれは何故でしょうか?まずは前提条件となる

予算制約説

について説明します。これは経済を理解する上で大変重要な事なので是非とも覚えておいてください。

もし仮に私が未来を見通せる、唯一神にして絶対神だとします。そして神の私があなたの生涯賃金は1万ペリカだとします。

そうすると、貴方は1万ペリカ以上の借金はできません。
仮に貴方が1万1ペリカ借金した時点で貴方は借金の返済ができなくなってしまいます。そうすると誰かが貴方の1ペリカ分の負債を被らなければなりません。

しかし、私は神ではありませんし、貴方が将来もしかしたら1億ペリカ稼ぐかもしれませんし、5ペリカしか稼げないかもしれません。これは誰にもわからない不確実なものなのです。

又、必ずしも優秀だからと言ってお金を稼げるわけではありませんし、無能だからと言って稼げないわけでも無いのです。

合理的決断が必ずしも好転しないのですし、正しい行いが必ずしも報われるわけでは無いのです。全ては運なのです。

未来と貴方の生涯賃金は常に不確実なのです。

さて、貴方は今まっすぐ水平に人生という道を歩いているとします。

この人生の道を上に登れば所得が増え、下に下がれば所得が下がるとします。

貴方は今まっすぐ水平に歩いているのでこの時点では貴方の所得は0です。

さて、ではどうすれば所得を増やすことが出来るでしょうか?

と言う事で簡単に所得を増やすことは未来に進むべき道の土を掘って穴を作って、その掘った土を今の貴方の足元にかぶせれば良いのです。10歩先の土を掘って1歩先の道に山を作る感じですね。

こんな感じで10歩先の道から穴を500cm掘って、1歩先の道を500cm上げました。これで貴方は1歩先で500cmの高さまで登ることが出来ます。

これがクレジット(借金)です。

言い換えます。

貴方の所得は現在0です。なので10年先の自分から貴方は500万借りました。これで貴方は1年先で500万所得を手に入れる事ができます。しかし10年先では貴方は500万の借金が生まれます。

という事です。

さて、ここで貴方がその500万を賢く投資に使い、運良くその500万が1000万に化けたとします。そうすれば10年先の貴方の500万の借金は相殺され、貴方は500万の収入を手に入れる事ができます。

所が、この500万を貴方は全部、ゲーム買ったり、ギャンブルしたり、暴飲暴食を繰り返したりと、全て消費に回してしまいました。

そうすると、10年後、貴方は500万の借金だけが残ります。

又、貴方は投機というギャンブルに手を出しました。例えばビットコインが買えば必ず上がるとネットで唆された貴方は借金して作った500万を全部ビットコインの投機に使ってしまいました。

ここでのポイントは投機とはゼロサムゲームで有りババ抜きなのです。ババ抜きとは必ず最後に誰かが馬場を引いて、全ての損失を被ります。

我々が未来人だとしてビットコインが100bitまで上がるとしましょう。そうすると99bitでその投機から手を引いた人間は得をします。しかし彼の99bitの利益は誰かの借金なのです。なので彼の99bitの売り上げを誰かが払わなければなりません。

この最後のみんなの不利益を引く人が投機では必ず必要なのです。だから投機をするって事も必ず誰かかが損をします。

さて、ちょっと山の話に戻って、この一人々々がクレジットの有る世界で、クレジットを使って投機ギャンブルしたり、消費に走ると、短期的には山を登る人が増えるので好景気になります。

所が彼らはクレジットで生産性を向上させていないので、必ず彼らの借金返済のターンが訪れます。そういったうねりが偶然沢山重なるとバブルが作られるのです。

だからバブルと言うのはクレジットがある以上絶対に避けられません。人間の愚かさと欲望は無限大だからです。

更に、我々は自身や相手の生涯賃金を正しく測れません。未来は誰にもわからない不確定な要素だからです。

そんな中、例えば100ペリカしか障害稼げない人間が1000ペリカ借金したとします。そうすると返せなかった残りの900ペリカを誰かが引き受けないといけません。

基本的に銀行がこれを肩代わりし、間接的には政府や国家、言うなれば我々一人一人が間接的にこの借金を肩代わりしております。

これがいわゆる不良債権という奴で焦げ付きって言われている奴です。

そうなるとこの焦げ付いた900ペリカを相殺するまでお金は市場には流れません。

本当にとても大雑把に説明しますが、この焦げ付いた借金をある意味全部国家や間接的に我々が返済するまで国家は不況を続けるのです。

これが不況の正体です。

正確には生産性が現在焦げ付いているクレジットの総額よりも上がったり、もしくは政府がその焦げ付きを相殺できるだけの新たな借金を政府が肩代わりすれば不況じゃなくなるのですが、あまりにを複雑すぎて説明しきれませんでした。というかこの部分がどうやったら不況から脱出できるかの解答例です。

要するに不況ってのは、自分が将来返せる以上の借金を沢山の人が借りちゃって、その人達が借金返せませんとなんらかの形で宣言すると(不渡り、自殺、お倒産等々…)焦げ付きとして確定して、それらの集合地が労働生産性を超えたり、バブルが弾けると一気に不況になるよって事です。

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