辞めた芸人に話を聴こう ばかり聴いてる

藤井ペイジさんの
『辞めた芸人に話を聴こう』というYouTubeが面白い。

2000年代前半、爆笑オンエアバトルを毎週録画し、家で垂れ流していた僕は、その後なんやかんやあって2021年にノイローゼになり、TVを捨てた。
それはまた別の話。(先代の松本幸四郎)

聞き手の藤井さんはコンビ 飛石連休で数多くのOAを勝ち取り、M-1準決勝にも何度も駒を進めた実力者。

そのパイプをフル活用し、当時共に戦った戦友たちとZoom対談していく。

テレビ、ラジオ、他のネット媒体がやらない唯一無二の独自路線『オンバト戦士』との対談動画が今では宝のように増え続ける。

『辞めた芸人に話を聴こう』
だけでなく『辞めない芸人にも話を聴こう』という企画も並行。

藤井さんの出自である
『90年代の大阪吉本』という独自ヒエラルキー王国の戦友たちも続々登場。

ときに TV界の大物も逆オファーで、 
「あいつが言ってたここが違うから訂正させろ」
と殴り込む。

オンエアをバトってきた世代には珍しく、聞き手の藤井さんが争いを好まない柔和なタイプだからこそ起こる珍現象だ。

90年代の大阪吉本という一大帝国と、
今みたいに整理整頓される前の、
90年代東京インディーズライブ芸人が、同じ番組で同じ尺で喋る。

かつてあった『東西の壁』とイデオロギー闘争の両方で生き抜いてきた不思議な人物がMCだからできる技。
そして、時に東京インディーズのベテラン後輩から「なんであなたは辞めないんですか!」
と逆詰問される。

ゴリゴリの縦社会である、大阪芸人が絶対にしない質問が急に飛び出ると、こっちのガードが緩んでて思わず笑わされてしまう。

先日、ライブでオンバト世代の芸人さんと久々に共演した。
色々話してて思い出したのは、

「俺はあのビデオで見ていた箱の中に入り込んで戦ってみたかった」

ということだった。

が、気づけば21年。
客前で勝手に『辞めない芸人が話をしよう』状態なので、あの箱の中の世界はとっくに変わってる。

今、行きたい世界があるのかないのか分からないが、なんだかんだここ数年が初めてやってる感が半端ないので続けている。
(つ、強がりなんかじゃないんだからねっ)

今日、何十年も売れ続けている芸能人達のラジオを聞いた。
「俺たちまだ学生時代に見ていた〇〇って番組やってねーよな!それがやりたい!」
って言ってた。

動機も状況も変わり続ける中で、出自もバラバラ、バリバリ現役のスターも引退した元芸人も
飛石連休 藤井ペイジ
という奇跡の存在相手にイキイキ喋る。

しかもこれを書いてる時点で最新回のゲストは、ルート33のマスダさんだ。

伝説のオンバト2連覇王者がなぜ、結成16年以上の漫才トーナメント ザ・セカンドに出ていないのかなんてあの時代のお笑いファンで気になってない奴はいないだろう。

このYouTubeチャンネルの影響で、
ファン時代からどうしてもお話してみたかった 号泣 赤岡さんを自分のライブにゲスト泥棒したのはいい思い出です。

#ゲスト泥棒







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