ゲボ

 音楽できたり絵が描ける奴全員死ねばいいのに。
 ふとそう思う。

 最近、アニメでは「ぼっちざろっく」ドラマでは「ウェンズデー」を観た。
 観た感想やらは今回書く気はない。
 今回書くのは、いや、吐き出すゲボは始めに書いた一言だ。

 自分は楽器を何一つできない。楽譜も読めないし音感もない。今更なにか楽器を始めようという一番大事なやる気もない。歌も下手だ。
 絵を描けない。最近までしこしこ絵を描いているが、下手だ。初心者の成長も頭打ち。ここから伸びる兆しを自分のことながら一ミリも感じない。
 いやでも自分に才能が欠けているのが理解できる。
 もちろん才能の一言で片付けてしまうのは誠実さにも欠けるのだが、努力を続けられるのも、初めてのことに挑戦するのも才能なのだ。そう言い聞かせることでちっぽけな自分に納得を与える。自慰的に、まさに自らを慰めるわけだ。唯一得意なことだ。

 自分は所謂、芸術家に大きなコンプレックスを抱えている。
 頭が良く勉強ができる者より、コミュニケーション力が高く運動ができる者より、他のあらゆる分野で天才だとしても、音楽や絵、芸術のジャンルで一芸を持つ人間を何よりリスペクトしている。
 だって凄いじゃん。自分の感性を言語ではなく表現して他人に影響を及ぼすなんて。
 自己実現とか自己表現という言葉は胡散臭いが、結局のところ人間はこれが生きる意味を一番感じられる麻薬だと思う。サイケデリック!
 どれだけ人間的にゴミだとしても、社会的にクズだとしても、孤独でも、表現を世界に残す事ができているならそれは生きている意味が存在するわけだ。
 それってすごくズルい。存在証明が保証されているなんて人間として満たされ過ぎている。アイデンティティクライシス!
 本人がどれだけ満たされていないと感じていても、自分はそうは思えない。その満たされないは次の表現を産むエネルギーなのだよな? 永久機関じゃん。承認欲求モンスターが満たされない欲求を満たそうと、事実他人の羨望を集めるのなら、本当に怪物だ。怪獣的だ。街を破壊して本人はそのつもりがない。助けてよウルトラマン。
 そんな怪物いちゃいかんでしょ。しかしいるわけだ。すげぇよなぁ。

 このくらい吐き出すと自分が何を言いたかったのか分からなくなってくる。モヤモヤとしていた鬱屈した感情は所詮言語化すれば意味のないノイズなのだと整理できるわけだ。
 人間にとって思考は高速で取り留めがない。考えたつもりになっても解答はなく、途中式も思い出せないもの。
 なのでこうやって文章にすると、やはり大したものではないのだ。
 ということでこのゲボをまとめて捨てておく。

おわり

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