一年ぶりのファンレター

昨日同様、今日も感情のコントロールが難しい日だった。

むう、と腕組みして、どうすればよいか考えてみる。が、どうにも「薬に頼る」以外の選択肢が思いつかない。

病的なレベルの情緒の不安定さは、もう、医学に頼るしかない。自分でできるのは、ほんの少しだけ意識を逸らしてやることだけで、完全に気持ちを落ち着かせることはできないと悟っている。

明日もこんな調子だったら困るが、なに、あまり案ずることはないだろう。明日は「バレンタインのチョコを郵便局に持っていく」という重要なタスクがある。

それを実行できれば、私の勝ちだ。



そう。バレンタインのチョコを送る手筈が、ようやく整った。

私は毎年、漫画「ハリガネサービス」の作者様、それから作中の最愛のキャラ2人にチョコレートを贈っている。

今年は私の体調が良くなかったため、本当に、本当に一番好きなキャラクター、私がいつも「最推し」「ガチ恋相手」「彼」などと呼んでいるキャラクターにしかチョコレートを用意できなかったのだが、うむ、一つでも送れればモーマンタイだろう。作者の先生宛てのものを用意できなかったことは手紙の中で詫びた。もう一人の推しキャラに対しても。

チョコを贈る際には、必ずファンレターを同封させる。今回チョコを送るのに手間取ったのは、このファンレターを書く作業になかなか集中できなかったからだ。

ファンレターなので、自分の一番好きな作品の作者様、つまり「創造神」相手にどこが好き、ここが好き、などという己の気持ちを記さねばならない。失礼な物言いになってはいないか、正しい日本語になっているか、必要以上に敬語を使い過ぎていないか……などと考え始めると、下手な文章は書けない、と緊張する。故にファンレターを書くのには時間がかかるし、集中力も必要だ。

今日の私は「明日、絶対に、郵便局に持っていく」と決めたことで、ようやく手紙を書くためのスイッチが入った。最初は横でゲームの実況動画を流しつつ、大雑把にお手紙の内容をメモ帳にまとめて、途中からは静かに細かいところを煮詰めていった。

手紙は無事に書くことができた。チョコレートと共にダンボールに詰めて、あとは明日郵便局に持って行くだけ。


先生には去年の4月にサイン会のイベントでご挨拶しているが、お手紙を最後に差し出したのは去年のバレンタインだ。

今回のお手紙は、一年ぶりのファンレターということになる。

この一年、作品に対して色々思うこともあったり、自分のオタクとしての姿勢を疑問視することも無かったわけではない。ちょっと複雑な一年を過ごした自覚はある。

だが、先生に伝えるのは、伝えるべきは、「好き」という感情だけだ。

わりかしストレートな言葉で、作品への愛、キャラクターへの愛、先生への愛を書いたと思う。それで良い。それこそがファンレターの醍醐味だろう。

嘘偽りは書かず。素直に、良いところ、好きなところを挙げていく。

去年はチャンピオンのアンケートでしか感想を送れなかったから、今年は何通かお手紙を出せたらいい。いや、必ず出そう。今年の目標は、ファンレターをきちんと書くことだ。

どうか先生が、少しでも安心して作品作りに取り組めますように。



〜なごみの今日のつぶやきコーナー〜

別作品の推し(北村倫理くん)に対する愛が爆発して、その推しを産んだつもりになっているこわいオタクの錯乱している様子がこちら!

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