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たまごについて考える

毎年冬の時期を迎えるころに、鳥インフルエンザの報告がやって来る。
記憶に新しい2020-2021年の処分羽数は過去最悪987万羽にものぼった。
2021-2022年も、おととしほどではないにせよ、既に擬似患畜10例目のメールが届いたところである。
どこか遠いところの話だと思いがちな、あまりにも遠い生産現場。痛みはほぼ届いていないといったところだろう。
卵はこんなに家庭の食卓に身近なのに、物価の優等生と言われて1パックあたり10円上がってもブーイングは凄まじいのに、肝心の鶏たちの生活が一向に見直されないのはなぜか。

☆殺処分羽数987万羽のうち495万羽(50%)が大規模農場(50万羽超)での発生によるものであり、258万羽(26%)が密集多発型(半径3km圏内での続発)の発生によるもの。
(農林水産省・今シーズンの高病原性鳥インフルエンザの発生状況について、より引用)
(ちなみに、ケージ飼いでも平飼いでも発生しているので、飼養環境うんたらという話ではない)

集約は効率かもしれない。しかしそのことによって、出さなくても良い被害まで招いていないだろうか?
(鳥インフルが出たら、その農場から3kmは移動制限が、3~10kmまでは搬出制限が一時的にかけられ、そののち必要な措置を経て出荷や移動が可能になる場合がある。)
規模を小さくしたらリスクは分散される。が、卵価は上がる。
鶏は経済動物とされているのはわかっているが、それでいいの?って思うときはたくさんある。
うわべだけのアニマルウェルフェアに振り回されず、本当に彼らの環境について興味を持って欲しい。





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