発がん性疑惑の除草剤を使い続ける日本

ネオニコチノイド系の農薬と同様、世界的に規制の強化が進んでいるのはグリコサホート系の農薬です。
グリコサホート系の農薬は、植物の成長に必要なアミノ酸生成をストップさせる作用を持つ非常に強力な農薬です。
国際がん研究機関(IARC)は2015年に「ヒトに対しておそらく発がん性がある」とし、危険度を示す5段階評価のうち上位から2番目に分類しています。
フランスでは2019年に、グリホサートを有効成分とする一部の製品の販売禁止を決定。
ベトナムでも同年に輸入禁止、ドイツでは、2023年までに全面禁止とするなど外国でも規制強化の動きがみられます。

一方、日本はというと、これまた世界の潮流に逆らって、これまでの規制を緩和しているのです。
2017年にはグリホサートの残留基準値を引き上げ、従来と比べるとトウモロコシが5倍、小麦が6倍、ライ麦が150倍と大幅に使われるようになりました。
グリホサホートを主成分とした有名な商品にラウンドアップがあります。
日本のホームセンターでも手軽に入手できる除草剤です。
ラウンドアップはベトナム戦争で使用された枯葉剤をつくった、アメリカの悪名高き会社モンサント社が1974年に発売しました。
モンサント社は世界中でその悪行に批判が集中、2018年にドイツの化学工業および製薬会社のバイエルに買収、吸収されましたが、ラウンドアップの在庫は山ほど残っているという状態です。
健康被害や環境汚染を考慮して、2003年にはデンマーク、2012年にはカナダがそれぞれ散布を禁止、2014年にはスウェーデンとノルウェー、スリランカが使用を禁止、2019年にはフランスで個人向けの販売を禁止しています。
アメリカでもラウンドアップを使用したことによってがんを患ったというモンサント社を訴える訴訟が1万3000件以上も起こされているといいます。
 
そんなふうに世界中がランドアップを締め出しているにもかかわらず、わざわざお金を払って輸入して、近所のホームセンターの店頭で手軽に買える国が存在します。
世界で唯一といっていいほどバカげたその国が日本なのです。
日本では日産化学株式会社が2002年に日本モンサント社より国内農薬除草剤事業を買収し、「人体や環境への安全性が確保されています」と堂々とうたって現在も販売を続けています。
かつて、レイチェル・カーソンが著した『沈黙の春』では、農薬をはじめとする化学物質を使用することで、鳥のさえずりさえも聞くことができない春が訪れると警鐘を鳴らしました。
日本ではいよいよそれが現実味を帯びて迫ってきているというのに、国も人々も一向に関心がないのはなぜなのでしょうか。
ま、もう関心を持っても手遅れなんですが。

<2025年日本滅亡説より抜粋>

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