症状や病気とは何か?

私が患者さんと話をするときに、口酸っぱく説明することの一つが症状の意味です。
一般人のほとんどがよく誤認し、理解した気になってもいつまでも勘違いしているのこそ、症状の意味です。
よく病院で病気を治してもらったと反論する人がいますが、一般的にみなさんの多くが病院で受けている、あるいは受けたと思っている病気を治すという行為は、今自分が感じている不快な状況(熱がある、頭が痛い、腹が痛い、めまいがするなど)を改善し、不快さを感じることなく生活をおくれるようになる状態に改善させることを主題としているだけです。
さまざまな症状や検査所見を、みせかけで改善する治療のことを対症療法といいます。
言葉は悪いですが、このその場しのぎ的ともいえる対症療法が、多くの病院で行われている治療行為なのです。
というよりも、現代西洋医学における治療行為の根幹は対症療法だと断言できます。
根本的に病気を治さない治療法である対症療法には、さまざまな弊害があることが知られています。
対症療法を行うことによって、病気の原因には目を向けなくなり、その場はよくても後で悪くなってしまうことばかりです。
実はこれはあらゆる病気に適応できることなのです。
 
だからこそ我々は症状の意味について真剣に考える必要があるのです。
たとえば発熱や下痢は多くの人が経験したことがある代表的な不快症状だと思います。
しかし、人間の体は意味もなく発熱や下痢という症状を発現させるわけではありません。
体の中に入ってきたウイルスや細菌を殺したり、排除するための防御的な反応の結果が発熱や下痢という症状なのです。
つまり症状とは体を治癒させようとする行為の結果であって、その症状を簡単に消してはいけないのに、消すからこそ余計あとでドツボにハマってしまうのです。
 
症状というのは大きく二つに分かれます。
それは体を治そうと外に出ている症状か、抵抗力や治癒力が悪い原因に負けて、押されっぱなしになってしまっている症状かで分けないといけません。
たとえば感染症の熱、咳、喘鳴、胃腸炎の下痢、皮膚炎やじんましんなど中から出てきているもの、関節炎や痛みなどの炎症は前者になります。
炎症とは血液の過剰と発赤ですが、これは局所を改善させるために起こっていて、痛み止めはこの血流遮断薬であるというのが薬理学的機序です。
だから痛み止めを飲んでも治らないどころか、鎮痛薬中毒になってしまうわけです。
 
ところが病態が進行すると負けの症状が出てきます。
子どもの意識障害は危険なものの代表格ですが、この多くは感染症に免疫が負けて脱水やミネラル不足になった状態です。
この症状は消してはいけないとかそういうものではなく、救急によって速やかに対処してかまいません。
こういう時にこそ対症療法=救急医学は役に立つのです。
この症状の意味を知るだけで、世の中で病院にかかっている人の、半分以上は無駄かつ有害なことでかかっていることが分かります。
あなたの症状はまず医者が消さないといけないものなのか、そこから考えることが本当の治癒への第一歩です。
 
<医者に頼らなくてもがんは消えるより抜粋>
 
 
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