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#性暴力その後 性的な自傷

フラワーデモで初めて自分を客観視できたのは、#性暴力その後 、自身が性暴力被害のダメージから回復したと考えていても、被害者自身がなんらかの辛い状態に追い込まれると、自分を性的に傷つけたい衝動に駆られる人がとても多いと、知ったときだ。私もこの自傷行為に苦しみ、どうして私はそうしてしまうのか、ずっと悩んで来たから。

自傷だと自覚しないまま、自身を傷つけ続ける被害者は、とても多い。
自分を大切にしろと言われて、更に辛くなったり、自分を性的に傷つける自傷行為でしか、自分が生きている実感を持てなくなる人や性依存するケースもある。

大切にされず、傷つけられ、搾取され、蔑まれ、踏みにじられるのが相応しい人間に違いないと、過剰適応して自身の心を守りたい欲求からの衝動。同時に、誰か、私を救って欲しいという、叫びからの行為。

自傷の苦しみを共有できる人たちの存在を知り、やっと私は自分を許せた。苦しい性的な自傷行為は、さらに被害者を追い込む。一瞬救いがあるように思えても、この自傷は、心身をさらに酷く痛めつける。

性暴力その後の自傷の苦しみを知らずに、自傷を責める人たちにも私は随分攻撃されてきた。ふしだらだとか、ああいうことやる人間だと吹聴され、汚いもの扱いされた。対人支援職でも、心理職でも性暴力その後の自傷の知識がない人たちがいる。支援職により被害者が更に傷つけられる社会を変えたい。

自身の心身の傷をどうにかしたいと、私は、心理学を学ぶために大学院に進学し、専門職からも様々な心理療法を受けた。しかし、特性の影響か、ほとんど効果を感じなかった。

ただ一つ、私の回復の力になったのは、私自身をひとりの人間として、ありのままの私を大切にしてくれる人との出会いだった。

人間同士だから、大切にされている安心感は永遠ではないだろうけど、短い時間でも、大切な人間として扱われた経験は、この自傷への依存から離れる大きな力になった。

フラワーデモで一緒に活動を始めた友人は、今でも私の心を支えてくれているし、私の被害とその後を知ってもなお、交流を続ける友人らに、心から感謝している。

性暴力被害やその後のことを知り、離れていく人たちも多い中、人間の関係や感情は、長く続く保証はないけれど、ほんの短い時間でも、誰かに大切にされたという体験が、私を性的な自傷への衝動から救い続ける。

なかには、心理療法で改善する人もいるだろうが、私にとって、人間として大切にされる経験や人の優しさが、この自傷には、一番効果があるようだ。

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フラワーデモ長崎の夜



加筆します。

性的自傷、トラウマの再演について、信頼しているサバイバーで支援職でもある人の言葉を多くの人に知って欲しい。
《一番必要なのは医療よりも保護的な人間関係と社会性の回復です》
《性的価値以外に、自分の存在価値を確認できる機会が必要》

この言葉が必要な人に届きますように。


性的自傷、トラウマの再演、性虐待順応症候群についての知識を得て、性客体化されない、ひとりの人間として大切に尊重される社会的関係が築ける環境を得ることが、自傷したい欲求を断ち切る、解離しない、一番安全な方法です。

性的自傷、トラウマの再演、性化行動を「セックス依存症」と分けて考えることが大切です。子ども期の性被害により性依存が起きる人はとても多いのですが、性被害からの性虐待順応症候群について、一概に「セックス依存症」とすると、誤解を生む可能性もあり、私は「性的自傷」「トラウマの再演」「性虐待順応症候群」と表記しています。

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