読み手がわからん話

「文章を書くときは、どんな相手に読んでもらうのかを意識しろ」
とは、小学生の頃から至るところで言われ続けてきたことです。
でも、じゃあ、一体誰がぼくのノートを読んでいるんでしょうか?……と、問えば必ず、

「読み手を意識しろ、とは、誰を対象に書いているかを明確にしろ、ということだ。必ずしもその人/その属性の人に読んでもらう必要はない。対象読者を明らかにすることで、文章に一貫性が出るし、読み手も『こういう読み手を想定しているんだな』と心構えができる」

といった意見が出るに違いない。ごもっとも。じゃあまず、なんでもいいから読者のイメージを作りましょう。

……と言われると、ここでぼくは思考停止してしまう。「なんでもいいから」というのは一番つらい。何を考えればよいかわからなくなってしまうから。せめて高々有限個の選択肢から選ばせてほしい。

仕方ないから、脳筋な方法で高々有限個の選択肢に絞ってみます。
まず、人類の人口が高々80億人。「対象読者」というのは人類全体のsubsetだと考えられるから、この候補数も2^{8,000,000,000}個程度で上から抑えられるわけだ。はい、これで有限になった。……いや、多いわ。

とはいえ、有限になった。なので、あとはいかに効率よく減らしていくか。
減らすことに主眼を置くなら、めちゃくちゃ効率的な方法がありますよ!「1人のみを含む集合に制限する」。これなら一気に80億まで減ります!……うん、そうだね。そうじゃないけどそうだね。
まあ対象読者なんてずっと一定な必要がないものだし、困ったときの暫定対象読者を決める上ではそれでもよいのかもしれない。

さて、あと80億。どうやって削るか。
減らすことに主眼を置くなら、めちゃくちゃ効率的な方法がありますよ!「noteのフォロイーに制限する」。これなら一気に3人まで減ります!……うんそうだね。……これなら始めっからこの3人から選べばよかったんじゃない?
いやいや、その「この3人から選べばよい」に辿り着けないから「高々有限個の選択肢にしてくれ」って呻いてたんでしょう?上から抑えるのがうまくいってよかったじゃないですか。
……まぁそうか、そうだね。じゃあこの3人から選ぼう。

「ぼくの文に慣れすぎていなくて」
「文章を書いた経験が特別豊富なひと」
がいいよね。……一択じゃないですか?

そうだね。次の文章はその人に向けて書くことにしよう。……恋文にならないといいけどね。……そうですね。まぁ私が止めますから

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