【経済学部編入】自己紹介&編入試験を志すまで

自己紹介

はじめまして!うたまろと申します。
この度、神戸大学経済学部、東北大学経済学部、大阪大学経済学部の令和5年度第三年次編入試験に合格いたしました。

編入試験は情報が十分に出回っていないので、不安を抱えたまま勉強する方は多いのではないかと思います。そんな中で私は受験生の頃に編入合格者の方々のnoteに大変助けられました。受験を終えて落ち着いた現在、私自身も有益な情報(?)をここに残していきたいと考えています。

ただし、試験の概要やおすすめの参考書などは詳しくまとめて公開されている方が既に複数人いらっしゃるので、私のnoteでは編入受験生活を過ごすにあたって何を感じたか、どのような勉強計画で進めていったかということに焦点をあてて執筆していきます。

以後の受験生の情報収集に少しでも手助け出来るのならば幸いです。

プロフィール

  • 受験校 (すべて経済学部)
    大阪大学 ◎
    東北大学 〇
    神戸大学 〇
    横浜国立大学 ×

  • TOEICハイスコア推移 740点(IP 大学1年生4月)→800点(公開, 1年7月)→815点(公開, 1年9月)→855点(公開, 1年2月)

  • 公立高校→地方国立大学(非経済学部)に2年間在学

  • 文系、数Ⅲ未履修

  • 通算GPA 3.24/4.00

受験を志したきっかけ

はっきり言うと大学受験のリベンジです。

実際の編入動機の殆どは大学受験で惨敗した経験の未練からくるものでした。まあ、本当の動機は何でもいいと思います。どれだけ立派な志望動機を持っていようが、試験本番でとった点数が一番の学びたい意志の証明になるので。

上記の複数校を併願したのも特別な理由はなく、全落ちするのが恐かったというだけです。ただ、神戸大学と大阪大学は計量経済学に強いので、入学後に統計分野について深く勉強したいという点で一応の志望理由はありました。

高校時代

ここからは、経済編入を目指す元凶となった私の高校時代について自分語りさせていただきます。
(※以降は編入の勉強と関係ないので、実用的な内容が知りたい受験生は次の記事に移ることをおすすめします)


私は無理をして地元の進学校に行きました。どれくらいの無理だったかというと、中2のとき全国模試の3科目総合偏差値が30台だったのに偏差値60後半の高校に滑り込んだ、という感じです。

中2 6月の学力 これはひどい

入学後は楽しい高校生活を送っていたものの、学業成績に関しては当然落ちこぼれていました。このままではパッとしない大学に行くことになってしまうと薄々感じていたので、底辺から這い上がって難関大学の合格を掴み取ろうと自分なりに頑張って勉強していました。

高1の夏になると、クイズが趣味の友達に「エコノミクス甲子園」なる大会にチームで参加しないかと誘われました。エコノミクス甲子園とは、高校生を対象とした金融経済の知識を競うクイズ大会です。私は大会名がカッコよかったので参加することに同意しました(チョロい)。結果的に県予選大会で決勝には進めたものの県で一番の進学校に敗れ、全国大会出場は果たせませんでした。残念でしたが、大会のための対策をする中で「投資信託」や「信用創造」といった金融経済の知識を蓄え、おカネの循環って意外とおもろいなと思いました(小並感)。

高2になると、経済学の他の分野にも手を出し始め、今度はゲーム理論にハマりました。この高校はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定校なので、1年に1回自分の興味のある分野で課題研究が求められます。このとき私は「二人間の取引における合理的な選択」という研究テーマを設定し、様々な戦略を用いて無限回繰り返しゲームのナッシュ均衡点を検証しました。今思うと、これはミクロ経済学の入門書の内容をほんの少し発展させただけの大したことない研究でしたが、当時は完全に初学だったのでかなりの苦戦を強いられました(そもそもナッシュ均衡やパレート最適の概念を一般向けに説明するのが難しかった)。

以上のような経験を経て、私は経済学にのめり込んでいきました。この学問なら大学でも楽しんで勉強できるかもしれないと思い、経済学部に行くことを決意しました。また、私の高校では上位層の多くは東北大学に進学するので、私も学力が伴わないまま流れに乗っかって東北大学経済学部を第一志望としました。

しかし、受験生の初めに受けた模試の判定はD,E判定と絶望的でした。当然クラス担任にも志望校を下げることを推奨されました。一方で私は高校受験の成功体験を頼りにしていたので、志望校を貫いてひたすら勉強していました。学校がある日は10時間、夏休みは毎日12時間机に向かっていました。その甲斐もあってか、高3秋に受けた最後の東北大オープンでB判定(A判定に僅差)をとることが出来ました。私はこの結果を見て高揚し、「まじで行けるんじゃね」という根拠のない自信がついたのでした。

2021年度第2回東北大入試オープン

共通テスト本番を迎え、極度の緊張に耐えながら必死に頭をフル回転させました。結果は74%。東北大志望ならば80%は必要だったので渋い点数でした。二次試験で殴ればギリギリ挽回できる範疇ではありましたが、悩みに悩んだ末、経済学は他の大学でも学べるから、とレベルを1段階落とした千葉大学法政経学部を受験することにしました。

ここまでは良かったんですが、次に最大のしくじりを犯しました。千葉大なら受かるだろうと慢心していたせいで、後期試験に受験する大学を真面目に考えず、適当に地元の国立大学(非経済学部)に出願してしまいました。いや何で経済学部にしなかったんだという声が聞こえてきますが、その理由は①地元∩国公立∩後期で受けられる学部がそこしかなかったこと、②コロナによる特例で共通テストを提出するだけで受験できたこと(大学バレそう)、③行くつもりは無かったけど、後期試験を受けて親を安心させたかったこと などがあります。2か月後に進学することになるとはつゆ知らず。千葉大の過去問は6年分解いて、どの年も余裕で合格最低点を超えていたのが慢心の要因でした。受験に限らず、何をするにしても最悪な事態を想定することは大切ですね。笑

二次試験本番、今まで通りにすれば受かると心を落ち着かせてペンを走らせました。国語、英語の順に解いていき、いつも通りの無難な手ごたえでした。最後に受験したのは数学です。数学は模試での出来の波が激しく、不安要素の一つでした。なんとこの本番で、大下振れを引いてしまいました。もちろんすべて自分の実力不足に起因するのですが、この試験だけで、問題条件の見落とし、勘違い、計算ミスのすべてをしてしまいました。ケアレスミスてんこ盛りセットです。まともに完答できた大問は1問もありません。「あぁ、落ちたな」と確信して合格発表までの猶予期間を過ごすことになりました。

千葉大学 二次試験当日

今でも鮮明に覚えています。3月9日、合格発表の日がやってきました。落ちていると確信していながらも、心のどこかで「なんだかんだ受かってるのでは」と思う自分がいました。今までの人生は努力でどうにかなっていたので、どうしても落ちている自分が想像できませんでした。

しかし現実は非情なもので、合格者が掲示されたサイトに私の受験番号はどこにもありませんでした。その瞬間頭が真っ白になり、そのまま2時間ほど呆然としていました。人生で一番努力したつもりだったのに、難関大合格という目標が実現しなかった。これは私にとって非常に大きな挫折となりました。

一方で後期日程として出願した大学は合格していました。これは共テリサーチで分かっていたことなので、もはや喜びは感じられませんでした。このときから心の中で浪人することは決めていました。「1年かけて東北大に再チャレンジして絶対に合格しよう。そうすればこの挫折もチャラになるはず。」と前向きにとらていました。しかし、父親は浪人を断じて許してくれませんでした。客観的に考えればそりゃそうです。せっかく国立大学に受かってるのに浪人するのは(普通の感覚だったら)意味わからんし、私が親の立場になっても同じことを言うと思います。

挫折が挫折で終わってしまうことを理解した私は、深い絶望におそわれました(暗い内容ですみません笑)。こんなメンタルではとてもじゃないけど後期で受かった大学に清々しい気持ちで通えません。しかも、勉強するのは経済学と関係ない分野なのでなおさらです。放心状態の私に、母親はこんな一言を投げかけました。

「編入とかは考えてないの?」

編入?そんなの狭き門すぎるって。受かってる人とか聞いたことないし。私は母の聞く耳を持ちませんでした。しかし、そのあと1日、3日経ってもその言葉が耳にこびりついて離れませんでした。「編入…編入…。」ちょっとだけ調べてみるか、と思い、「東北大学経済学部 編入」と検索して合格体験記を一通り見てみました。どうやら東北大は毎年20人合格者を採っていて(近年は2~5人しか受からない難関大学になってしまった泣)、科目も経済学と数学の2科目だけ、倍率もせいぜい3~5倍程度。「あれ?意外と可能性ある?」調べれば調べるほど、編入学受験が魅力的に見えていきました。

失敗を取り返すにはこれしかない。そう確信した私は滑り止めの大学に進学して2年後に編入試験を受験することを決意し、親にその意向を伝えました。両親としても浪人で1年出遅れることを懸念していたので、ストレートで進学できる編入への挑戦は快く受け入れてくれました。この日から私の編入受験生活が始まりました。

ここまで読んでいただきありがとうございました m(__)m
次の記事に続きます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?