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エスクラの話

みなさんこんにちは。

日が暮れるのがどんどん早まってきて、秋が深まってきましたね。仙台のホール横の並木の葉っぱはちょうど赤く色づいていて、天気の良い日には青空との綺麗な対比を楽しむことが出来ます。

なんだかこの一ヶ月はすごく長かったように感じるのですが、ラヴェルのピアノ協奏曲、プロコフィエフの交響曲第5番、そして昨日と今日は吹奏楽で、エスクラリネットを吹く機会がありました。

特にラヴェルとプロコフィエフは、私がエスクラを吹き始めた頃に本当に苦労した曲なので思い入れがあります。プロコフィエフは私のオーケストラの試用期間中に演奏したのですが、指揮者には睨まれるし、色んな人が色んなことを言ってきて、辛くて、休憩中にトイレでこっそり一人で泣きました。(今では笑い話です!)

そもそもエスクラを吹き始めた頃は、どんな感覚で、どんな音色で、どのマウスピースとリードでやればいいのかもよくわからず、手探りで沢山失敗していました。アンブシュアの感覚をなるべく普通のクラリネットの延長線上に考えるようにして(もちろんマウスピースが小さくなるのでコンパクトにはなるのですが)、マウスピースをバンドレンのBD5に変えてからとてもしっくり来るようになって、今はさらに柔らかくて響きのある、なめらかな音を出すのが目標です。吹奏楽部の学生さんなどにはエスクラ担当で普通のクラリネットは吹かない方もいらっしゃると思うのですが、私は普通のクラリネットを吹くときに息と音をフォーカスする意識を高めてから格段にエスクラも吹きやすくなったので、ぜひエスクラだけでなくB♭管も一緒に練習してみてくださいね。

ラヴェルのピアノ協奏曲を初めてやったときに一番苦労したところはここです。

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1楽章のこの部分、なぜかオケスタの本には乗っていないのですが高くて速いタンギングが連続するのでとても難しかったのです。実際のオーケストラのオーディションの課題になることも多いです。ここ、昔はもう本当に苦手で、全然コツが掴めなかったのですが、これも普通のクラリネットで舌の力を抜いたスタッカートができるようになってから、段々とできるようになってきました。

また、最近思いついたのは、赤い線で書き込んだようにシミドラシド・ソファミファソラ・ドシソファミドシミファソラシ という区切り方での練習方法です。音が上行するときに舌に力が入ってしまいがちなのですが、この区切り方だと下降する音形をうまく利用しながら、舌が脱力した状態で最後まで吹けるような気がします。練習方法はまたすぐに変わっていくと思いますが、もし興味があれば、一度試してみてくださいね。ちなみに今月演奏したときは経験したなかで一番速いテンポだったのですが、この練習のおかげで(?)不安な気持ちを持たずに吹くことが出来ました。


プロコフィエフの演奏の模様は、11月7日のNHKクラシック音楽館にて放送予定です。

https://www.nhk.jp/p/ongakukan/ts/69WR9WJKM4/


プライベートでは今週は少しだけ時間を作って東京に戻り、友だちや家族とランチに出かけたり、姪っ子と遊んだりして気分転換をしてきました。シェイクシャックのハンバーガー、とても美味しかった!また年末までは仕事が続いているので、しっかり食べて乗り切って行きたいと思います。

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