マリンバ入門 ~日本で一番“売れてる”マリンバ奏者って誰?~

2019/11/24(日曜日)
@東京大学駒場キャンパス コミュニケーションプラザ2階 音楽実習室
東京大学ぺるきゅしおんあんさんぶる 第7回駒場祭演奏会は「打楽器入門」というテーマでお届けしました。

このnoteでは、打楽器(と、ぺるあん)について知るための“入門記事”を随時配信してまいります。

打楽器アンサンブルに初めて触れた方が、(なんとなく見覚えはあるけれど、そこまで詳しくはないな…)と感じる楽器の筆頭に「マリンバ」があるのではないでしょうか。この記事では、マリンバの特徴を初歩の初歩からご紹介します。

【マリンバとは…プロフィールあれこれ】
・“Marimba” はアフリカのバントゥー諸語で「多数の木の棒」という意味。
・平たく言えば木琴(Xylophone; シロフォン)の仲間ではありますが、マリンバは低音域もカバーしており、柔らかい糸巻きマレット(ばち)で叩くため、基本的には穏やかな音をしています。時にはパワフルな演奏も求められますが…
・鍵盤の下に長い金属製の「共鳴管」がぶら下がっていることが特徴で、この共鳴管が鍵盤の鳴る音に響きを加え、深みのある音をもたらしています。

・ぺるあん団員のようなアマチュア奏者が現実的に購入可能なモデルとしては、「4オクターブ(ドレミファソラシド×4)」、あるいは「4オクターブ+さらに低音3音」程度の音域が一般的です(新品ならば40万円前後)。
・さらに低い音域に特化した「5オクターブ・マリンバ」は相当な高級楽器であり、中には200万円以上するものもあります。
・横幅が2メートル以上ある大型の鍵盤打楽器ゆえ、2名以上の奏者が並んで1台の楽器を演奏する曲も多く存在します。
・メロディーを担当する鍵盤打楽器の中でも使い勝手は抜群で、様々な音楽ジャンルに対応できる花形楽器です。

【マリンバが登場する有名曲】
♪きょうの料理 / 冨田勲
60年以上続く国民的料理番組テーマ曲。演奏を担当した安倍圭子氏は世界的マリンバ奏者です。

♪アイデア / 星野源
NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。(2018上半期)」主題歌。Official Video冒頭にて、本人が軽妙なフレーズをマリンバで演奏しています。
この曲に限らず、氏は歌手活動の初期からマリンバの自演を数多くの作品に取り入れており、いわば「今、日本で一番“売れてる”マリンバ奏者」かもしれません。なお、曲の最後に一発だけ登場する打楽器は「銅鑼(ドラ)」です。


【ぺるあん実演のマリンバ曲紹介】
♪Afta stuba! / Mark Ford (マリンバ3重奏/2016五月祭演奏会)
奏者3名で1台のマリンバを共有します。重厚なサウンド以外にも、奏者間のフォーメーションチェンジや、マレットを巧みに用いた特殊奏法を楽しめる作品です。

♪Fractalia / Owen Clayton Condon (マリンバ+太鼓4重奏/2017駒場祭演奏会)
2台のマリンバと4台の太鼓が精緻なリズムを刻みます。ときに16分音符1個ぶんしかないほどのわずかなズレが生み出すのは、思いもよらぬ不思議なハーモニー。オススメは曲中盤、2:30ごろから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?