【Story-telling】東大生と情報格差
初めまして。文科二類2年の岩田 侑馬と申します。UT-BASEでは会計や新規採用、団体内のメンバーのケアやTwitterの運営などを行っています。以前には高校生に向けて課外活動(科学オリンピックやビジコンなど)を紹介する記事も書いたことがあります。
本稿では、上記の活動のうち、高校生を対象にした課外活動紹介記事・Twitter関連のもの・新規採用に焦点を当てながら、その奥にある私が持っている想いや原体験についてお話ししたいと思います。
1. 地域間での情報格差
話は私が高校生の時に遡ります。私は高校まで地方で育ったのですが、高校ですごく地理に詳しい先生に出会いました。その先生は本当に楽しそうに地理の話をしてくれて、私が今に至るまで地理を好きでい続けるきっかけを作ってくれました。私はその先生に誘われる形で地理オリンピックに出場しました。そこで良い結果を頂いたこともあり、東大に学校推薦型選抜で入学しました。この先生がいなかったら自分は推薦で東大に入学することはなかっただろうし、一般選抜で入学していたとしても間違いなく今とは違う生活を送っていただろうと思っています。だからこそ、その先生にはすごく感謝しています。
一方で、私に地理オリンピックを紹介し、結果的に私の人生を変えてくれた先生との出会いは、完全に偶然の産物でした。誰にでもあるというわけではありません。私は単にラッキーだったのです。地方の公立高校に通う高校生ならなおさら、自分の興味分野に対して熱意と知識を兼ね備えた先生に出会うことは難しいでしょう。
私はここに問題意識を持ち続けています。地方の高校生が得られる情報には限りがあり、先輩や後輩との繋がりやノウハウを蓄積し続ける塾などから情報を豊富に得られる都会の高校生と比べると、機会の不平等が生じうるのではないかと考えます。そこで私が取り組んでいるのが高校生を対象にした課外活動紹介記事です。この記事の内容は、東大にいるさまざまな課外活動を経験してきた学生に話を聞き、課外活動の魅力やメッセージを伝えるものです。地方の高校に通っていたり、周囲に科学オリンピックに挑戦した人がいない高校生にとっては、なかなか聞くことができない生の声がたくさん詰まっています。これを読んでくれて、少しでも課外活動に興味を持ち、一歩を踏み出せる高校生を1人でも増やせたら嬉しいなと考えています。
2. 東大内での情報格差
次に、Twitterの運営に関してお話しします。
これにも、一つ前と同じ原体験が関わっています。すなわち、地方と都会の間に横たわる「情報格差」です。地方の高校生にとって、Twitterは大学生活や受験勉強の情報を得る上で非常に有用なツールです。実際、私も高校生の時からTwitterで身近な情報源からは得られないような情報を得ており、それは受験勉強をするうえで参考になりました。
現在、私は9,000人以上の方々にフォローしていただいているUT-BASEのTwitterアカウントを運営し、主に前期課程の東大生に向けて東大のあらゆる情報を発信しています。(一例)この活動を通して、少しでも東大生内での情報格差を無くしていけたらいいなと思っています。
3. 東大を世界一の学び場に
最後に、新規採用についてお話しします。
その前に、まずはUT-BASEの「東大を世界一の学び場にする」というVision(※)を私がどう解釈しているかについて触れさせていただきます。私の思う「世界一の学び場」は、他者によって自分自身の熱中が妨げられない場所です。しかし、現在の東大では学生の熱中が構造的に妨げられる場合があると考えています。残念ながら、何かに熱中する人が白眼視されるのはよくあることだと思います。私は、学生が何かに熱中する自由は担保されるべきだと考えており、そのためにUT-BASEのMissionである「挑戦・熱中・学びの機会を最大化する」ことを推進しています。それが「熱中の輪」を広げることにつながると信じています。
※Vision・・・活動の先にUT-BASEが見据えているもの
そして、UT-BASEは「東大を世界一の学び場にする」というVisionに向かって突き進んでいくために、メンバーを随時募集しています。
UT-BASEメンバーを見ても、ここで今お話ししたUT-BASEのVisionの解釈や、UT-BASEでの活動をを通して何を実現したいかというのはメンバーによってそれぞれ異なっていますし、だからこそ多様な価値を産むことができると私は考えています。ただ一方で、団体に所属する人間は皆、このVisionに対して強い思いを持っています。この事実が、創設以来のUT-BASEの原動力であり続けてきましたし、今後もそうあり続けるでしょう。
だからこそ、新たなメンバーを募集する窓口たる私にとっての使命は、このVisionに対して強く共感してくれるような人に出会い、お互いが納得のいく形でUT-BASEに加入していただくことだと考えています。そのために重要となってくるのが、短い時間の中でいかに相手のことを理解するかということです。限られた時間しかお話しできないという制約条件の中で相手の思いや考えを吸収し、それをできるだけ偏見なくフラットな立場から解釈するということに留意して新規採用を担当させていただいています。
最後になりますが、UT-BASEは「東大を変えたい」という思いを持つ方、強い課題意識を持つ方を常に歓迎しています(よく勘違いされますが、UT-BASEも団体に入りたい人を募集しています!)。メンバー全員が一つのVisionに向かって突き進む、そんな団体の一員になってみませんか?
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