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【Story-telling】東大を安心して学び合える場所に。

UT-BASEでは多様なバックグラウンドを持ったメンバーが日々活動しています。本稿は普段は見えにくいメンバー個人に着目し、UT-BASEでの活動内容や活動への思いなどを紹介する連載、"Story-telling"の第11段です!

はじめまして!東京大学文科三類1年の川上 陽菜です。
UT-BASEでは、主にUT-Basecampというゼミのプロジェクトリーダーとして活動しています。(2023 Sセメスター開講です!乞うご期待!!)

本稿では、私がUT-BASEやUT-Basecampにかける想いについてお届けできればと思います。最後までお読みいただけますと幸いです。

UT-Basecampは、UT-BASEのMissionである「東大生の挑戦・熱中・学びの機会を最大化」、ひいてはVisionである「東大を世界一の学び場にする」を達成するために開催している自主ゼミ(※1)です(UT-BASEのMission, Visionに関してはこちらをご覧ください)。2週間に一度、各分野の最先端を行く講師をお招きし、講師を含めディスカッションをすることができます。これを6分野について行います。私は昨年のSセメスターに、2期目となる当ゼミにゼミ生として参加しました。私が2023年Sセメスターに開講するゼミは、3期目になります。(さらに詳しい情報、参加に関する情報はこちらをご覧ください。)
私は2期ゼミ生としてUT-Basecampに参加し、学問の世界に熱中するようになりました。ゼミが終わった後、自分自身も誰かと一緒に何かに熱中できる場所を作りたいと思い、当ゼミ3期の運営に携わることにしました。

※1・・・学生主体で開催されるゼミ。シラバスには掲載されておらず、単位は認定されない。

私にとっての「世界一の学び場」ー安心して学び合える場をつくりたい

私にとっての「世界一の学び場」は、誰もが安心して自分の考えや想いを語り合うことができる場所です。
私がUT-Basecampで自分の熱中を見つけられたのは、何よりもまず、このゼミの雰囲気のおかげでした。ゼミ生の誰もが、自分の意見をはっきりと述べていて、それをみんながじっくりと聞き、ただ受容するだけではなく、クリティカルに批判・考察していく。私にとっては背伸びしても届かないように思われたハイレベルな議論の中で、私の拙い考えも的外れな考えも、誰もが馬鹿にせずに聞き入れ、問い直してくれるという確信と安心がありました。だからこそ私は、余計な心配なしに、積極的に議論に参加し、学ぶことに熱中できたのだと思います。

UT-Basecampで学問に熱中し始めた私の興味は、なんやかんやあってクィア・スタディーズ(※2)に向きました。この学問は私に、今までの自分の価値体系をひっくり返し、全く違った世界を見せてくれます。社会規範を外れた自由を垣間見せてくれると同時に、既存の社会の不条理・不公正・不正義を生々しく描き出すものでもあります。この学問をしていて、私は常にコンフォートゾーンの外にいます。だからこそ私はこの学問が好きだし、これからも勉強し続ける必要があると思っています。
しかし、既存の社会構造に挑戦するこの学問は、いつも安心して語ることができるとは限りません。批判や攻撃を目にして心を痛めたり、白眼視されたり、時には自分自身が攻撃を受けたりしました。安心して語り合える学友、コミュニティを探す必要があったんです。私はそれに恵まれましたが、もしそうでなければ私は自分の熱中を手放していたかもしれません。

※2・・・性的マイノリティに関する社会制度や思想についての研究。

私は、誰もが安心して語り合える場をつくりたい。
それは、我を忘れて何かに熱中するために不可欠な基盤です。うまくまとまらない考えも、「常識」「普通」から離れた考えや想いも、誰もが安心して語れる場所を、それを望むできるだけ多くの東大生に届けたい。その安心は、コンフォートゾーンの中に留まることで得られるものではありません。自分の価値感がひっくり返されるようなゴツゴツした場所を、一緒に登ってくれる存在がいるという安心感です。

では、このような場所は誰が享受して、誰が取りこぼされているのでしょうか。
コミュニティへの積極的な参加やコンフォートゾーンから離れる挑戦ができるかは、そのための心理的・体力的・時間的・経済的な余裕があるかどうか、また、そのような場を見つけるための良好な情報へのアクセスが確保されているかどうかといった要素に大きく左右されてしまいます。そのような視点からすると、東京大学は今現在、全く平等でも公平でも公正でもない学び場だと気づきました。

これが私がUT-BASEでの活動を始めた動機の一つです。
「東大を世界一の学び場にする」をVisionとして掲げるUT-BASEは、東京大学最大級のメディアであり、情報発信力も、信頼も、影響力も抜群です。UT-BASEのリソースを使えば、私個人ではできなかったことができます。例えば、性的マイノリティの方が利用できる施設や制度をまとめた記事を発信したりしてみました。もちろんそのリソースをフル活用したとて上記の障壁全てをなくすことはできないし、私がこの記事を書いている間にもぼろぼろと誰かを取りこぼしているのだと思います。ただの欺瞞や自己満足かもしれないけれど、安心して熱中できる場所と機会に、東京大学の持つ最大限のリソースに、できる限り多くの人ができるだけ簡単にアクセスできるようにしたい。それが私が UT-BASE および UT-Basecampで活動する中での目標であり、理念の一つです。

しかし、UT-Basecampはわずか30人ほどで構成されるゼミです。しかも応募者は既にある程度の特権的立場を持っている人が多いでしょう。ゼミを開くだけでは私の目標は達成できません。だから、このゼミを通して、コミュニティを創る側の人、安心できるコミュニティの「同心円の中心」を増やすことも、私の目標のひとつです。

最後になりますが、私たちUT-BASEメンバーと一緒に、東大をもっとワクワクしやすい場所、誰もが安心して、自身の熱中を追求できる場所にしませんか!?
UT-BASEは、安心してやりたいことをさせてもらえる、私にとっての素敵な居場所です。
こちらのフォームから、アツい想いを持ったあなたとお話しできることを楽しみにしています♪
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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最後までお読みいただきありがとうございました。
UT-BASEでは随時メンバーを募集しております。UT-BASEで「こんな課題に取り組んでみたい」「この活動に関わりたい」「この活動について思うところがある」という方は、ぜひこちらのフォームからご連絡ください。オンラインで気軽にお話しする機会を設けられたらと思います。お話しできることを楽しみにしています!

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