【スカムじゃないコラム】好きな作品が打ち切りになった際の心の持ち方

すまない。始まって2回目だが今回のコラムはスカムコラムではなく、真面目なコラムだ。

なぜスカムコラムばかり書くつもりが急に真面目なコラムを書くことになったのか。まずはその理由について語らなくてはならない。

再生学校が来月で最終回なのである。

なんだよそれって思う人に丁寧に解説すると、毎月22日に発売している「まんが4コマぱれっと」にて連載している空木あんぐ先生の4コマまんがである。

内容について深く語りたいが、語りたいことをそっちのけになってしまいそうなので、今回は割愛しよう。

以前スカムコラムで語っていた私が敬愛する漫画、ベクターボールが打ち切られた今、毎日先輩や上司に怒られてばかりで折れそうな心を保っていたのはこの漫画であった。メル先生が毎回ひどい目に遭う様を見てほっこりする外道っぷりを見せつけてぱれっと発売日になれば作品の感想をツイッターにつぶやくほどのルーチンワークであった。もちろん、アンケートも毎月出して、単行本も7冊買った。

大事なのでもう1回言っておく。その再生学校が来月で最終回なのである。つまり、来月でメル先生を拝めるのは最後であり、再来月からはメル先生に会えないのである。

これは由々しき事態である。

もちろん、あんぐさんは数々のアンソロにイラストや漫画で参加していたり、夏冬コミには薄い本を出していたり、ほぼ毎週FGOラジオの時間になればイラストをアップしてくれていたり、ウェブサイトの月1連載も2本やっていたりと私のあんぐさん分は十分に補給できてるのである。

しかし、しかしである。毎月安定して8ページの4コマを連載してるのがなくなる。これは辛い。

言うまでもなく、二次創作によって得られるあんぐさん分と、オリジナル作品によって得られるあんぐさん分は全く別物なのである。二次創作ならば他に上手い人もいるだろう。だがオリジナル作品というものはその作者本人にしか魅力の100%を引き出せないのである。

二次創作も尊いが、一次創作はそれ以上の尊さなのである。

さて、こいつ何言ってるんだ的な語りはこれくらいにして本題に入ろう。テーマはそう、「好きな作品が打ち切りになった際の心の持ち方」である。

これを読んでいるあなたにも、無論好きな作品があるだろう。表紙になってほしい、カラーページをもっとあげてほしい、売れてほしい、アニメになってほしい、そんな作品があると思う。アンケも出して単行本も買ってきっちり応援したのに世間と好みがずれてたせいか打ち切られた経験もあるだろうと思う。

そんな時、あまりの怒りで巨大化して出版社をぶん殴って破壊したり、No Church In The WildのPVを再現して見たいという気持ちもわかる。だが、待ってほしい。その出版社を潰せばあなたはもれなくゴープリズンであり、次回作が載るであろう雑誌の一つも消え失せる。

俺が思いつく4つの考えのうち、「わかってないあいつらがセンスのないあいつらがバカなだけなのさ!」と考える月光式思考と「この作品が続いてたら核戦争が起きていた、世界は滅んでいた」と思い込むクレイジーポジティブシンキングは不毛すぎるのでオススメしない。

オススメしたい2つの方法の一つが「作者が次回作を立ち上げる余裕ができた」、もう一つが「作品の終わりを生きているうちに見届けることができた」である。

まず、「作者が次回作を立ち上げる余裕ができた」についてだが、クリエイターにとって一つの作品を作り続けることはかなり辛いことであり、さらにもう一つの作品を立ち上げることはさらにカロリーが必要なことなのである。

もちろん、2つ以上の作品を作れるバケモノみたいなクリエイターもいるわけだが、普通のクリエイターは一つに全力投球してるので2つ目の作品は比較的軽めの読み切りなどになりがちである。

つまり、そのクリエイターの本格的な新作を望むなら、今やってる作品を終わらせる方が現実的なのである。これが一つ目である。

もう一つの「作品の終わりを生きているうちに見届けることができた」であるが、これを読んでいるあなたにもあなたが好きな作品の作者にも寿命があり、いつかは終わりが来る。

あなたが交通事故で明日死ぬかもしれないし、作者が交通事故で死んで作品が未完になるかもしれないのだ。その終わりというものはいつ訪れるのかわからないのでその終わりに立ち会えただけでも幸せという思考である。

以上長々と語ったが、このコラムがあなたの良きファンライフの支えになることを祈るばかりである。


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