【スカムコラム】ノーモア・「カニ味だ!!!」

今週(6月5日)発売の週刊少年ジャンプで「左門くんはサモナー」が最終回を迎えた。内容については伏せるが、掲載位置等を考えれば俗に言う打ち切り漫画と比べれば綺麗に終わることができた素晴らしい最終回だと個人的には思う。

しかしながら、twitterなどでは「まだまだやってほしかった」などの声も多々聞こえてきたのも事実である。そこで私がデジャヴを感じたのは3ヶ月も経たないくらい前の「VECTOR BALL」打ち切り事件である。詳しくは「VECTOR BALL 打ち切り」で検索すればすぐ出るが、わかりやすく言えば「アンケートで人気が出ず、人気回復のために担当が提案したテコ入れ案を雷句先生が拒否してぶちぎりエンドになってしまった」である。

はじめに謝罪しよう。実はVECTOR BALLに関してはマガポケで読んでいて、アンケートを出さず単行本しか買わないという体たらくであった。故に私はVECTOR BALL打ち切りに関して怒る権利はないかもしれない。しかし、それでも私はこの作品を愛して打ち切りを悔やみ、今でも続きを待っている。

この打ち切りの件についてVECTOR BALLを知らない左門くんはサモナーの読者は対岸の火事程度にしか思ってない読者が多かったかもしれない。しかし「明日は我が身」という言葉がある通り、(実質打ち切りじゃなかったかもしれないが)左門くんはサモナーは終了してしまった。

打ち切りという概念は週刊少年誌であろうと、萌え4コマ雑誌であろうと起こりうる現象である。単行本発売までのスパンが長い萌え4コマ雑誌でもメディアミックス作品でないオリジナル作品が単行本が出る前に終わることがあるからして、実装されてるのは確実である。

アンケートとは、「面白い作品を決める人気投票」ではなく「つまらない作品を潰しまくるバトルロワイヤル」なのではないかと私は思っている。人気の作品は表紙やカラーといった支援物資が度々届きその地位を盤石にしている。不人気の作品は人気作に蹂躙され打ち切りエンドを迎える。アニメ化やドラマ化はいわば本人にしか使えないガトリングガンみたいなものといった感じであろうか。(ただし、アニメ化していようと打ち切りエンドはありうるので確実ではない)

だから作品を長く読むために我々にできる事は「立ち読みしてる際でも琴線に触れたら進んで雑誌を購入してアンケートを出す」「単行本を買う」、この2つが最低条件である。また発展形として「自分の琴線に触れたページをSNSで話題に出してみる」「ファンアートを描く」、これらも作品の延命に貢献できる要素であろう。

もう二度と好きな作品を打ち切りエンドで終わらせたくないのなら最初の2つを心に刻んでおくべきである。合言葉は『ノーモア・「カニ味だ!!!」』だ。

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