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いい道 徳島県阿南市 新旧東山トンネルについて 補足と考察(と、情報募集)


 上記の動画、ニコニコとYoutubeにUPした「いい道 徳島県阿南市 東山トンネル編」について、語り切れなかったり、そもそも語り忘れていたりした件について補足します。うれしいですね。


1.【動画の補足】本隧道の特色について

 道路形態がアツい物件であるにもかかわらず、動画では、その点について触れるのをすっかり忘れていました。何故……?

 本隧道は、上下線に分かれた2本の坑道を有し、北側の1本は、1959年に竣工した旧隧道を転用したものです。一方、南側の1本は、1998年に竣工しています。つまり、新隧道ができるまでは、旧隧道が上下線の本線であり、対面通行が行われていたらしいということですね。

 この「旧隧道が片側一車線として生かされている」という状況自体は、そう珍しいものではありません。いい道動画シリーズでいえば、静岡県の宇津ノ谷峠を通る国道一号線の隧道が、もともと「昭和の隧道」と呼ばれる一本の隧道しかなかったところの隣に、新たに「平成の隧道」が穿たれ、東山トンネルと同じように、新旧の二本で上下線を分担することになった点で共通しています。

 ただ、東山トンネルの特色は、明らかに道路構造物として耐用年数の怪しい物件が、最小限の補修で現道に転用されている点にあります。旧東山トンネルの現状は、動画をご覧いただければわかる通り、かなり厳しいものです。坑口前後の路盤はベコベコ、洞内は応急処置のようなシート施工(動画内では述べなかった憶測ですが、天井のモルタルの剥離・落下対策ではないかと思います。)。それでも一方通行の区間として、正式に県道の一端を担っている甲斐甲斐しさが、この物件に対してアツい思いを感じたポイントなのでした。


2.【疑問】旧隧道の転用は、後から決まったのか?

 一方で、新隧道のあり方にも疑問が残ります。対面通行が出来そうな幅を有しているのに、なぜわざわざ旧隧道を生かしたのか。それは、建設当初からそうなる予定だったのか。どうも、当初は新隧道一本を県道にする予定だったのが、あとから旧隧道を生かそうと方針変更したのでは?という疑問が抜けません。情報募集中です。


3.【疑問】新隧道に改修はあったのか?

 なんともいえません。動画内で述べた通り、平成16年の「現況調査」では、幅員6.6mだったところが、新東山トンネルの工事銘板では、巾7mとあり、矛盾しています。

 幅員の矛盾について、考えられる理由は二つで、「①平成16年以降に改修があった」「②現況調査と工事銘板では、測定方法が違う」ですが、確かめるすべが、私にはありません。徳島の図書館で調べればいいんでしょうけど……遠いし……。

 もし、①の説が正しいとすると、その改修に乗じて上下線が分離し、旧隧道が再利用された可能性もあります。

 ただ、ネットには2005年の時点で既に新東山トンネルが今の構造、利用形態になっているレポートが確認できました(このレポートですが、記事執筆時点で404エラーになっていました。何故……?)。そうすると、竣工からわずか7年の間に拡幅を伴う改修が行われたことになり、これはかなり無理のある話です。


4.結論

 何もわかりません!詳しい方、コメントで情報下さい……。

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