ポジティブについてネガティブに語る

 明るく前向きな人は一緒にいても気分が明るくなるので付き合いやすい一方で、後ろ向きの人がいると、こちらの気分まで沈んでしまうことがあります。だからといって、常に前向きでいればいいのか問われたらそれはそれで違うんじゃないかなと思いました。

 人生は誰しもが様々な場面で選択を求められます。無数に存在する選択肢の中から決断に迷うことだってありますし、時に断腸の思いで自分の望む選択肢を切り捨てなければならないこともあります。加えて決断後にくよくよと悩んでしまうケースも出てきてしまいます。そのような自然体の心の在り方に反して何でもかんでも「ポジティブに!ポジティブに!」という考え方が良い生き方として推奨されているような印象があります。でも、思い返してみてください。そんなにみんな前向きですかね?例えば仲の良い友人と居酒屋に行った時に「実は最近○○なんだけどさ・・・」みたいな愚痴と共に弱音を吐いたりしていますよね。これって後ろ向きな発言ですよね?実はみんなどこかで後ろ向きなんです。そんな自分を安心して晒すことのできる人間が周りにいることって非常に大事ですよね。「自分は前向きだ」と胸を張っている人ほど、自分の後ろ向きの部分に気づいていない可能性が高いです(勝手な偏見)。

 ポジティブシンキングは自分のいいところや素晴らしいところを見て前向きな姿勢や考え方をすることで自分の精神状態を保つことに役立ちます。一見するといい意味に思われがちですが、視点を変えてみると、良い捉え方をしたが故に本当に向き合わなければならない部分から背を向けているようにも思えてしまいます。そしてその結果、大きな反動となって自分に返ってくるリスクを孕んでいます。よくあるパターンですが、真面目な方ほど仕事で困難な事例に直面すると「これではいけない、もっと頑張らないといけない」という思いを持って必死に壁を乗り越えようとします。ここでポジティブシンキングによって自己肯定感を高めて追い込みをかけるパターンをよく見かけます(コッカラッス!みたいなやつです)。これで乗り切れればいいのですが、その効果はシンデレラの魔法と同じく時限的なものです。騙し騙しやっていたつもりでもある時プツンと糸が切れるように自分の中で抑え込んでいたつもりだった辛さや悲しさが一気に形を変えて心身に襲いかかることだってあり得ます。

 後ろ向きになっている自分をダメな人間だと決めつけてはいけません。ポジティブな感情、ネガティブな感情、美しい部分も醜い部分のすべてが自分なんだと受容することが大事です。無理して常にポジティブでいるよりは、適度に自分のネガティブな部分とも共存していくことも必要なんじゃないかと感じています。

 「仕事に行きたくねえ」という感情を僕を含めた大多数が抱いている時点で、現代を生きる社会人はネガティブな部分とは必要以上に付き合えている(むしろ付き纏われているとでも言うべきか?)という解釈もできてしまいますが、そこは闇が深すぎるので触れないことにします・・・(苦笑)

 今日も1日お疲れさまでした。うすでした。

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