おいしいゲテモノ ~アメリカ人編~

米国出身の友人A。好き嫌いはないが、どうしても食べられない和食がある。お刺身である。

といってもスーパーで売っている「お刺身パック」や庶民的居酒屋で出てくる「刺身の盛り合わせ」はOK。イカでもタコでも、美味しそうにパクパク食べる。ダメなのは「お刺身の姿造り」。

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(画像・・・一品料理・割烹 山しきより)


友人A曰く、

「頭と背骨、しっぽがダメ。あれって魚の死体でしょ?なんで食べない部分まで一緒に盛り付けるの?」

なるほど。ならばサンマやアジの開きはどうかというと、こっちはOK。

「火が通っているから問題ない。チキンやターキー(七面鳥)の丸焼きと同じ」

いわれてみれば一理ある。


30年ほど前に中国で食べた弁当を思い出した。深夜の列車で移動するため、宿泊しているホテルのレストランで「お弁当」を作ってもらった。外国人観光客向けの比較的高級なホテルで、決して安宿ではない。

値段は覚えていないが、結構な値段がした記憶がある。今の日本の感覚でいうと2000~3000円くらいか。

列車の中でいざ、お食事タイム。お弁当の蓋を開けると、一面に敷き詰められた白米の上にいろいろと惣菜がのっていた。おいしそう。

そして中央に鎮座するメインのおかずは・・・「カエルの姿煮」。イメージとしてはこんな形の物体が・・・まさに「所さんの目がテン!」である。

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中国ではカエル料理は結構な高級品という知識はあったが、さすがに手が出なかった。箸をつけることなくそのまま蓋を閉じた。今だったら美味しく頂いていたと思うが、さすがに30年前の自分ではムリ。


ところ変われば・・・ではないが、やはり見慣れていない物を口にするのは抵抗がある。カエル、ワニ、カンガルーなどゲテモノ料理で検索すればいろいろ出てくるが、原形をとどめていなければどうと言うことはない。ぶつ切りにされて唐揚げにされていれば、鶏のから揚げと区別はつかない。

が、生(刺身)はちょっと・・・である。食べればおいしいのだろうが、さすがに口に入れる勇気はない。しかも姿造りとなると・・・


ほんの一例。カエルのお造り。一部修正してあります。無修正画像はリンク先でどうぞ。

画像3

(画像・・・コモンポストムービーより)


なるほど。友人Aの目には、鯛の姿造りがこのように映っていたのか。新たな発見である。



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