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正直者に花束を ~安井裕典議員を称える~

2019年の参院選を巡り、公職選挙法違反に問われた河合元法相に買収された100人について、東京地検特捜部は一律に不起訴とした。この件に関して

・買収された側は無理やり現金を押し付けられた
・買収額が5万円~300万円とばらつきがあり、背景にある経緯や状況がそれぞれ異なり、起訴と不起訴の線引きが難しい
・過去には5000円を受け取っただけで略式起訴された例がある
・私的なグアム旅行費用にあてた人もいる
・一時的に受け取ったが、最終的には返還した


といった具合に様々な情報が飛び交い、果たして検察の下した「不起訴」判断が正しいかどうかは分からないが、ただ一つだけ言えることがある。


「安井裕典・広島県議は、お金を受け取らなかった」


中國新聞によれば、安井氏は「当選祝い」として差し出された封筒の受領を拒否、何度も差し出されたが「いらんと言ったらいらん」と声を荒らげたらしい。さらに後日、広島市内のホテルの会議室に呼び出されて封筒を差し出されたが、「受け取るわけにはいきません」と断ったとのこと。


安井議員については何も知らない。もしかしたらすごく立派な議員なのかもしれないし、そうでないのかもしれない。買収側の河合元法相と敵対する候補者を応援していたから受け取らなかっただけかもしれない。しかし、現職の国会議員に対して「いらんと言ったらいらん」「受け取るわけにはいきません」とした点において、拍手喝采を贈りたい。

現金を受け取った地元政治家の大半が今でも公職にとどまっているらしいが、安井議員の前でも「不起訴になったんだから辞める必要はない」と大きな顔をしているのだろうか?それとも「反省している。議員を続けることにより、有権者の皆様のために身を粉にして働く」なのか?まさか「正直者がバカを見る世の中なんだよ」と高笑いをしている?

以下は2021年7月8日付の読売新聞朝刊、読者投稿欄「USO放送」に掲載されていたもの。

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これはあくまでも「東京・爺G7」氏の手によるブラックジョークであるが、賄賂を受け取った100人の不起訴が確定し、一切の罪に問われることなく「無罪放免」となった場合、このブラックジョークがブラックジョークでなくなってしまう。

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