9月にプレイしたゲームの感想

・忘れてた。

G線上の魔王 / あかべぇそふとつぅ

・皆巨悪の代名詞こと“魔王”と親を殺された少女・宇佐美ハルが頭脳戦を繰り広げる話。
・プレイ時間は全ルートやって15~20時間くらい。宇佐美ハル以外の(横道)ルートはそれぞれ2時間くらいかな。
・『車輪の国、向日葵の少女』のシナリオライターであるるーすぼーい氏がシナリオを手掛けた作品ということで、当時のエロゲ界隈ではかなりの期待がかかっていた作品なのだろうと予想される。そのムーブメントの中にはいなかったので予想は予想でしかないが。
・ざっくり言って「大筋は面白いけどそれ以外が全部雑」という感じの作品だった。
・(以下ネタバレ含む)メインルートは面白かった。序盤から置いてきた宇佐美ハルに関する伏線を回収して、スリリングな終盤を見せつけ、なおかつラストでひっくり返す。綺麗な構成ではある。
・ただ、他エンドがあまりに取ってつけたような展開で、そこがどうしてもマイナスポイントだった。共通ルートであれだけ存在感を出していた“魔王”の存在を無視するのであれば、そのルートには最低限メインルートと並べるくらいの面白さがあってくれないと困る。浅井花音のルートは結構好きだったけど、その他は出来としても好き嫌いとしてもちょっとどうかと思う。

JUDGEMENT 7 俺達の世界わ終っている。 / MAGES.

・ゲーム会社がARゲームを開発していたら正体不明のVR空間に飛ばされてしまい……から世界平和につながるタイプの話。
・開発はレッド・エンタテインメント。『サクラ大戦』や『天外魔境』の開発にも関わっている会社らしい。
・プレイ時間はトロコンまでで27時間。本筋で20時間弱、追加エピソードで5時間、トロコン作業で残り、くらいかな。
・感想。キャラクターを好きになりきれなかったな……。
・本作の魅力はキャラクターに依るもの、なんだと思う。ゲーム制作会社「ジャッジメント7」に所属するネジの外れたメンバーたちの織りなす掛け合い、みたいなものが魅力で、まあわかるんだけど、プレイしたときの気分ではちょっと冗長に感じてしまった。
・台詞回しがそんなに刺さらなかったというのが大きいかもしれない。ハイテンションなボケとツッコミの応酬を見ていると気力を消費してしまうので。
・本編だけでなくおまけやTIPSのテキスト量とか、フローチャートや常軌を逸した熱意がこもっている作品なのは感じるんだけど。熱量を受け取る器がなくて申し訳ないな。

月に寄りそう乙女の作法 ~ひだまりの日々~ / Navel

・服飾の世界に憧れる主人公・大倉遊星がなんやかんやあって女装メイド付き人「小倉朝日」として女学院に潜入し奮闘するお話。
・元はNavel開発のR-18恋愛アドベンチャーゲームで、今回プレイしたのはPS4への移植版。移植・販売はdramatic create。
・プレイ時間は共通ルートが5時間、個別が3時間×4くらいだった気がする。
・朝日が仕えることになるお嬢様、桜小路ルナ様の魅力だけの作品だった。良い意味で。
・ルナ様ルートがメインだから最後にやったほうがいい、くらいの情報はプレイ前に仕入れていたのでその通りにプレイした。実際、その他のルートはまあそこまで……ではあったけど、やってよかったとは思う。ルナ様が常にお優しい方であることがわかって期待が高まるので。
・ルナ様、たしかに言い方こそキツい部分はあるけど、出会った頃から周りへの気遣いをしていることは伝わってくるし、「根は優しい」みたいなキャラともちょっと違う気がする。もちろん、小倉朝日さんの誠実さが心を溶かしていったという部分もあるだろうけど。
・あとタイトルが良い。単純に字面でも良いけど、(直接的でない)タイトル回収の場面がすばらしかった。「月」に寄りそう「乙女」。
・いわゆるミステリ的な構造でないアドベンチャーゲームもちゃんと楽しめることがわかって、大きな収穫を得た。個人的な評価軸として文章や台詞回しの温度感にかなり重きをおいている(というか、そこが合わないと物語から振り落とされてしまう)んだろうな。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?