2022年上半期にプレイしたゲームの感想 (1/2)

 去年プレイしたもので感想を書いていないものはたくさんあるんですが、まあそれはそれとして今を生きることにした。
 ちゃんと記録していない(去年プレイした)中で特に記憶に新しいのは『マブラヴ』/『マブラヴ オルタネイティヴ』、 『キラ☆キラ』、『Unpacking』、『メタルギアソリッド2』あたり。

METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS / KONAMI

 1~3 の感想を note には書いていないのでアレだが(2021年末からまとめてプレイしていました)、シリーズの総決算としてめちゃめちゃ面白かったし感動した。
 正直に言って 1~3 までの話がまともにまとめられるとは期待していなかったし、「どうせ最終的にプレイヤーの期待に任せる感じになるんだろうな」と思っていたので、本当に良い意味で期待を裏切られた。
 発売当時言われていたムービーの量に関しては、それほど気にならなかった。MGS はどの作品もそうだけど、ムービーに入ると急に人智を超えた異能バトルが始まるのがシュールで面白い。雷電がメタルギアを足で振り回すムービー、何度見ても笑っちゃう。1 を GC 版でプレイしたので余計にその印象が強いのかも。
 ゲームとしては、序盤の戦場を渡り歩くあたりが一番面白かった。オープンなフィールドなのにちゃんと「潜入」が成立しているのが良い。
 ちゃんとシャドーモセスに帰ってくるところも良かった。雪が降り積もる無人兵器だけが徘徊するシャドーモセス島、シリーズファンはみんな見たかった姿なんじゃないだろうか(ビッグ主語)。
 BB 部隊の存在は結局なんだったのかよくわからなかった。伊藤計劃のノベライズでは存在を抹消されているらしい。さもありなん。

さくらの雲*スカアレットの恋 / きゃべつそふと(ENTERGRAM)

 プレイしたのは PS4 版。同スタッフの前作『アメイジング・グレイス』のシナリオが好評だったので気になってはいたところ、今作が CS 移植されることを知ったのでせっかくならと思い。
 序中盤はかなり退屈で、所長かわいいね~くらいの記憶しかない。起こる謎が薄いのと、解決のプロセスも「ヒロインと仲を深めていたらないつの間にか解決していた」レベルだったため。
 話が動き出すのは列車編(メリッサルート)あたりからで、ここ以降は退屈ではなかったし、関心した部分もあった。まあただ、序盤で退屈さを感じてしまうと、話への関心が薄まって細部を読み込む気力がなくなるので、伏線回収時の驚きも薄れてしまいますね……。
 列車編自体はミステリとして良く出来ているとは言わないまでも及第点ではあり、このくらいの話が前半の各章でも読めればまた違った感想を出せたんだろうけれど。

Manifold Garden / William Chyr Studio

 PS5 版でプレイ。PSStore を見ていたら(たしかセール中で)たまたま見つけた作品。こういうインディーパズルゲームをやりたくなる時期が年に数回ある。
 重力の向きを変える、という操作で壁を登るなどして進む 3D パズルアクションで、幾何学的なフィールドデザインと洗練されたグラフィックスが特徴的なゲーム。ゲームメディアの紹介みたいになってしまった。
 パズルとしては良くも悪くも素直で、出来ることが増えたらそれをそのままやれば突破できる、といった感じ。空間がループしているので、「上空の建造物に飛び降りる」操作ができるのが面白かった。『夏色ハイスクル』の壁抜け移動みたいで。
 移動が面倒とか、一回ミスると状況再現が面倒臭くてリトライ性が低いとかの不満点はあるにせよ、雰囲気も良いしボリュームもちょうどいい(多少詰まってもクリアまで5時間くらい?)ので満足感は高め。
 あと ED で爆笑したので是非見てほしい。

NEEDY GIRL OVERDOSE / WSS playground

 正直ここまでバズるとは思ってなかった。アピールしておくと、僕は発売延期前から『INTERNET OVERDOSE』を聞きながら楽しみにしていました。
 「配信をすると多大なストレスが溜まる」「ストレスを下げるにはえっちなことが効果的」「やみ度が0になると配信者としてはゲームオーバー」など、ゲームシステムへの落とし込み方が納得できてよかった。こうしたらこういうエンドに行くんじゃないか、に対して「解答」が用意されているのでプレイしていて気持ちが良い。あめちゃんの言動はインターネットのサンプリングなので「回答」ではなく「解答」です。
 好きなエンドはやっぱり「Happy End World」。入り方や結びついたテーマ性もそうだけど、この作品をプレイしていたときの酩酊感を一気に醒ましてくれるような感覚があり。
 一番興奮したエンディングは「INTERNET OVERDOSE」です。 

この青空に約束を― -melody of the sun and sea- / 戯画(アルケミスト)

 PS2 版。買ったタイミングでは、元の PC 版以外だと PS2/PSP/PSVita にしか移植されていなかったが、積んでいるうちに FANZA で PC 版が買えるようになっていた。まあ、性行為の描写を見るのがあまり得意ではないので、作品によっては全年齢版のほうが嬉しくはある。
 『WA2』『パルフェ』の時点で丸戸史明への信頼度は相当高かったけど、本作でも期待を裏切られることはなく、シンプルに面白かった。テキストに波長が合うというのは大きいね。
 丸戸史明のテキストは「一般的な言葉を使って特徴的なフレーズを作る」のが上手いなと思っている。メモしてあったやりとりでは、

 「関係ないって!」
 「そうだよ……関係なかった。関係、しなくちゃいけなかったのに」

「関係ない」はある種の定型句として使われるけど「関係する」っていう動詞はあまり使わないような気がしていて、だからこそ「関係ない」の否定として「関係しなくちゃいけなかった」が自然につながるのはすごいな、と感心した覚えがある。
 それはそうと、どこが特に面白かったかと言われると……特定のルートがめちゃめちゃ面白かったとか言うわけではなく、でも総合的な満足度は高い不思議。雰囲気ゲーに近いかも。
 あ、約束の日からの ED はさすがにやられたな。

Pokémon LEGENDS アルセウス / ゲームフリーク

 図鑑コンプはしていないのでその手前までの感想。
 操作性とか UI とかは10年前のゲームか? という感じだけど、まあゲームフリーク内製らしいししょうがないよね……というところ。新作にはちゃんとフィードバックされていてほしい。
 それより戦闘バランスが気になった。ダメージ計算式が変更されている(?)ようで、ダメージ感覚が本編とずれるのはともかく、全体的にダメージが入りやすくて大味な気がする。レベル差とか種族値差が作用しにくくなっていたから、ステータスの影響が小さくなったとかそういう感じだと思う(未検証)。でもクレセリアでは受けが成立していたような気がするしよくわからないな……。
 ポケモンで一番好きな要素が育成なので、そこを重視していないという点で単純に not for me な作品だったという印象です。

ヘンタイ・プリズン / Qruppo

 Qruppo の完全新作。『ぬきたし』のノリが普通に好きなので、とりあえず買おうとは思っていた。
 ノベルゲームをプレイしているとき、「途中で飽きないか」というのがかなり重要だと思っている。途中でやめはしないにせよ、序盤でダレてしまって惰性で進めていた作品に最終的に良い印象を抱くことはあまりないので。
 その点、本作はろくでもない下ネタギャグが終始途絶えることがないので退屈することないというのが一番の長所だと思う。そこそこ長いのに長さを感じさせないというか。
 展開的には良くも悪くも『ぬきたし』と同じで、勢いで押し切る場面が多い。頭脳戦っぽい展開になると露骨に敵の IQ が下がる部分はあれど、それも勢いでごまかされそうになるのですごい。落として上げる、をひたすら繰り返す作品ではあるので、緩急で余計に勢いを感じさせられるのか。
 ノアルートが一番好きだった。コミュニケーションは大事。

ELDEN RING / フロム・ソフトウェア

 総じて「ダークソウル4」で、良いところも悪いところもダークソウルっぽいな、と思った。
 『ダークソウル3』はかなり完成度が高いと思っており、最初から最後まで作り込まれている作品だったので、それと比較するとかなり荒削りに戻ったなという印象。1に近いかな。
 1と同じように終盤から難易度調整が諦められていく傾向はあるが、今作では戦技や遺灰を使うことで対抗できるというのが違うポイントか。理不尽に理不尽で返せるのは良いところだと思う。僕は中盤以降はティシーと夜と炎の剣のビームだけでなんとかしました。
 ラスボスが作中最悪レベルに楽しくなかったので、クリアしたときも「やっと終わった……」感が強くなってしまったし、なんとなく釈然としない気持ちが今も残っている。終わりよければすべてよしの逆を行く感じ。
 ストーリーはよくわからんけどなんかあるんだろうな、という感じもまあいつも通り。王になれって言われたから全員倒して王になった、というだけなので大筋は超分かりやすいが。
 正当進化ではあるけど、物量を広げた分調整しきれなかった箇所が目立つといったところで、2年後とかに買うとちょうど完成品として楽しく遊べるかもしれない。

void tRrLM(); / 日本一ソフトウェア

 PSPlus のフリープレイ。どういうゲームかも知らなかったが、なんとなくセカイ系の息吹を感じたし、良い評判を聞いたこともあったのでプレイしてみた。
 ローグライクはそんなに好きじゃない(目に見えない成長より蓄積された数字を見るのが好きなので)けど、やられてもアイテムを持ち帰れるというのが続けられた要因だと思う。特殊なシステムもなくて分かりやすいし。
 トリコという少女をどうお世話するか(しないか)がこのゲームの本質で、身体がでろでろに溶けたりキノコまみれになったりするのもかわい~と思える人向け。露骨に性的嗜好が顕れているところは同人 R-18 ゲームみたいだな……と思った。

星のカービィ ディスカバリー / 任天堂

 カービィかわいい~
 丁寧に作られたアクションゲームという印象だった。クリア自体は簡単だが、チャレンジステージの目標タイムを達成しようとするとそこそこシビアだったり、終盤のボスは初見だとライフギリギリまで追い詰められたり、調整も丁寧。
 製作者インタビューか何かで読んだけど、実際には当たっていなくてもスクリーン上で当たったように見える位置関係なら当たり判定を拡張している、とかさらっと言っていてびっくりした。そんな発想ある?
 ニードルの強化とか、自販機や電球のほおばりヘンケイとか、ところどころに64っぽさがあったのが非常に良かった。書いていて思い出したけど、Nintendo Switch Online の追加パックにカービィ64が入ったのでそろそろ登録しておきたいな。ムジュラやりたいし。

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