読書記録③「悪いものが、来ませんように」

芦沢 央著
悪いものが、来ませんように

ある事件について、様々な人物から語られる犯人像。
読んでいくうちに、その犯人について自分の中で徐々にイメージが固まっていく。
後半につれ、なんとなく違和感を感じ始めるものの、その正体に気づけないもやもやした感じ。
そして最後に「ヤラレタ!」となる。
固定観念を利用した、言葉のトリックに見事に騙されてしまった。
思わず、最初のページに戻り、もう一度確認してしまうほど。
自分が普段、他人から聞く話で勝手に想像している人物は、本当はいないに違いない…そんなそら恐ろしさも感じた。
典型的ではあるが、読後スッキリ感の欲しいタイプのミステリー好きにはオススメしたい。

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