読書記録⑧「儚い羊たちの祝宴」

米澤穂信著
儚い羊たちの祝宴

「バベルの会」という読書会に関わる良家の人間が、恐ろしい事件を起こしたり、巻き込まれたりする話。
短編集のようにテンポよく進むが、全ての話が現実か空想かわからない、空恐ろしい印象。
じわじわと隠された秘密に迫る恐怖に、ページをめくる度に心臓の鼓動が早くなり、嫌な汗をかいてしまった。
はっきり脅かされるよりも、ずっとこわい。
登場するお嬢様や使用人の話す言葉遣いが美しく、恐怖を引き立たせる。

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