HSPと被害妄想

先日HSPについての本を読んだ。
刺激を受けやすく内向的な性格の人のことを言うらしい。
それは人の気質であり個性なのだが、世間ではマイナス評価になることもある。
特に男性においては人格否定されるまで自己肯定感を下げられるらしく、
自分は女に生まれて良かったというか、女でも今は男性のようにする方がいいとされるのでどっちにしろ不利な気質のようだ。

さて、私がなぜ30年弱生きてきた中で今更こんなことに注目しているかというと、結婚して一人ではなくなってしまったからだ。
元々傷つきやすい性格であることは自負していたが、それを主張することすらできず、
喧嘩も苦手というか勝ったことが一度もないのでずっと回避してきた。
そのつけが回り、遂に結婚式の痴話喧嘩が悪化してしまったのである。
そして、喧嘩というか自分がすぐに泣くでもなくちょっとした一言で酷く傷付いて落ち込んでしまうので、相手の気分を害してしまったのである。

ちょっとやそっとのことで傷つきやすい私は少しでも責められることが耐えられない。
自分を責めてくる人は極悪人かいじめっ子だと考えている。
それが度を過ぎているのではないかという事に思い至った。
自分が反撃したり言い返さないことで夫がまるで自分がいじめているみたいじゃないかと言い、そうやって同情を誘って自分の言い分を通そうとしているのではないかと言い始めたのだ。

全くこれは無意識であった。
同情を誘うつもりもなく、涙を決して見せない努力もしていたのにそう見えていたのは心外だ。
言い争いをするのは嫌だが対話で解決することを私も望んでいるので改善しなければならないと考えた。

マリッジブルーはプレ花嫁にもやってくるもので今の私もそうだった。
自分は何て哀れなんだと思っていたが、自分でその状況に追い込んでしまった可能性も否めない。

まず、親が結婚式に来なくなった。
母親は3年前に亡くなり、父親も田舎の医療従事者で自粛要請が出て来れなくなってしまった。
しかしこれは予測できたことで、この最悪の事態から目を背けるように楽観視していたのも事実だ。
父親も母親が亡くなってから怒鳴り散らしたり暴れ回るばかりで振り回され、
父の代わりに遺産相続などを終わらせるために何度も飛行機で仕事の合間を縫いながらど田舎へ行き来していたのに、こういう時にしか来ないんだなと言われたり、振り込みできないからと約束のお金を支払ってもらえなかったり、それも無事に結婚式を終えたいという思いからだったのに、結局来ないという何の意味もない結果になった。
やはり最初から期待するんじゃなかった。
そう思わされる気持ちと、そんな父に対してなんで来ないんだと怒る夫に挟まれ、親からも夫からも大して望まれていない結婚式をやりたかった私は一体…という気持ちになってしまったが、これも被害妄想に違いない。

そもそも祝福されたいという気持ちが烏滸がましかったに違いない。
友達の結婚式で前撮り撮るよ〜という話をしたらグループLINEで写真見せてよ!と言われ、渋々あげたら既読スルーされ、父親のこともあり更にショックを受けてしまった。
いや、まあ全員に祝福して欲しいとは思ってなかったし、でもスルーされるってことはもう関わらないっていう意味なのかなとか。元々そんなような気がしていたけど見て見ぬフリをしていた事実に気づかされてしまったり。でもそれも全部自分の被害妄想でそこまで深く考えずにスルーしたのかなと思うことにした。

そして、仕事では新しく色んなことを覚えたりする中で、間違いも増えてきて、そのクレーム処理などもしていたのだが、これもまた精神的ストレスになり、やっと終わったと思ったら今度は先輩が熱を出して4日くらい仕事を休むことになり、忙しい中で別の先輩に頼みごとをしたら今忙しいからと断られ、自分は先輩の依頼も後輩の頼みも断ったことないのに前職では後輩に僕はいっぱいいっぱいなんでと断られたり仕事を押し付けられ、今は先輩に忙しいからと断られる。

そんな理不尽さに嘆きながら迎えた会議で、どうしたらいいかとかあったら考えてきてくださいみたいな内容のことをやってる暇なく後回しにしていたために先輩になんで何も発言しないのかと怒られる事態になってしまった。
そもそもどんな意見が求められているのかや、何をしたらいいのかなど悩んでいたのもあり、行動に移せなかったのが原因なのだが、わからないならなぜ聞きに来ないのかとか、指示を待たないで自分から動くようにというようなことを言われ、頼まれてやったことも私が言ったことをそのまま横流ししただけですよね?みたいな批判をされ、もうストレスというかキャパシティーオーバーという感じである。
そもそも先輩4日くらい休んでたから聞きに行く暇なかったじゃんとか、その間クレーム処理とか色々忙しかったのにとか思ったけどそれを言ったところで言い訳にしかならないしまた批判されて嫌な気持ちになるので何も言えなかった。

まあ次までにやればいいのだけど何だか腑に落ちないとか、素直に非を認められない気持ちやモヤモヤの正体は、色んなことを含めた問題だったのかもしれない。

私だけが忙しいわけじゃないのはわかってるし、子持ちの人はPTAのことで悩んでたり懇親会のこともあったり、それぞれに暇な人なんていないし色んな問題を抱えているのはわかるけれど、今回は刺激オーバーで抱えきれなくなってしまったのだ。

今は少し先輩に悪いことをしたなという気持ちも芽生えてきた。
土日は思い悩んで夜も眠れず家事も手に付かず頭痛が痛い状態だったが、今は少し落ち着いてる。

別に先輩にいじめられているわけじゃないし、申し訳ない気持ちもあるけど私も色々大変で手が回らなかったのだから素直に謝って挽回していこう。
もう絶対相談しに行かないって思ってたけどもういいでしょう。

こうやってみるとやっぱり大変だったことが自分でも理解できた。
それだけでも報われた気がするので良しとしよう。

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