推し活ボーダレス

今日11月4日は「いい推しの日」だと、日々の記念日を見られるサイト「こよみる」は教えてくれた。お題をもらった気がしたので「推し活」を題材に書いてみることにした。


よりもいとの出会い

その日は早めに寝るつもりだった。翌日からあたらしい仕事がはじまるからだ。けれど気分が高揚してか寝つけなかった。眠くなるまで適当になにか流しておこう。いつものようにYouTubeでネコやうさぎのモフモフ動画と思ったのだけど…お気に入りのチャンネルの動画は一通り見てしまっていた。

だったらとアマプラを開く。
その時目に止まったのが「宇宙よりも遠い場所(通称よりもい)」だった。

テレビ放送はすでに終了。
アマプラでは全13話見られるようになっていた。

1話だけ…。

夢うつつだったはずなのに
開幕5分で目が覚めた。

「わー海だ海だー」
「やば!群馬だってバレる」

1話のサブタイトル画面にたぬき、OPに向井千秋の文字、が写っていたことを思い出す。そうか。館林なんだ。OPから南極を目指す物語であることはわかっていたけど群馬発だったとは。

1話24分×13話 = 312分 = 5.2時間。
結局そのまま最後まで見てしまった。
窓を開けたら鳩の声が響いていた。アサダヨー。

熱心なファンは聖地巡礼と称して舞台になった場所を訪れるという。よりもいの聖地巡礼難易度は高い。南極へ行くにはお金も時間も体力も必要だ。それに比べれば館林など近場である。

行こうと思えば行けるのに、いつでも行けるからと、後回しにしていた。
館林を訪れたのはそれから2年後。

つつじが岡公園

コロナ禍ではじめた趣味のひとつにアクアリウムがある。のめり込むうちに、有名な熱帯魚ショップが館林にあると知って通うようになった。ある日、せっかく館林に来てるのだから行くべきでは?とつつじが岡公園へ足を運んでみたのだ。

公園そばの電信柱に上毛かるた

「は」なやま公園、つつじの名所

グンマー育ちならだれでもこの読み札は焼きまんじゅうのタレのごとく染み付いていることだろう。しかし花山公園とは何市にあるか?と聞かれたら正答率はどの程度だろう。私はこの日まで知らなかった!読み札はすべて暗記しているというのに中身のことなんてろくに知らないものだなあ。

 

宇宙ツツジコーナー

園内を散策してたら宇宙ツツジとその看板を発見。


東屋

さらに奥に進むと、小高い丘の上に東屋。
キマリと報瀬が関係を深める場所。一歩を踏み出すきっかけになった場所。
聖地巡礼ってこういうことなんだなねぃ。


アンバサダー就任
館林市「も」ってのが控えめ感ある
よりもいラッピングバス
館林駅前で待機するよりもいバス

よりもいルーム


たぬきに化かされそうな入り口

ここがその場所だとわかるまで1ヶ月位かかってしまった。
普通にスルーしてた。だって「つつじ映像学習館」ですよ?難易度高い。

入って、左手が「公式」、右手が有志のファンによる「作品展示場」になっている、この空間をわたしは勝手に「よりもいルーム」と呼んでいる。

まずは公式コーナー。
パネルやグッズがずらり。

すこし前のパネル(展示もたまに変わる)
新発売のよりもい醤油


つぎに作品展示場。
それはオフィシャルな売り物では…と言いたくなるようなものまで並んでいる。個人的には100万円札がツボ。軽く死ねますねペンギンの圧は言うに及ばず。

ぜんぶファンのてづくり(どうかしている)
薄い本や寄せ書きノートも
軽く死ねますねペンギン(圧)


中国からの訪問者

また、よりもいルームを訪れた。いつものごとく職員さんが気さくに話しかけてくれる。

よりもい醤油がもうすぐ発売なんですよとか、天井付近に掲示している4色のタオルの話とか、いろいろと。そういえばと最後に話してくれたのが中国から来たファンの人のことだった。

寄せ書きノートを目の前にして、スマホを手に持ち、かなりの時間をかけて書き込んでいたんだとか。どうやらスマホのアプリで母語を日本語に翻訳させ、画面を見ながら真剣に写していたらしい。凄いね。よりもいルームを堪能し、グッズをたくさん買い、館林ヒルズホテル(よりもいコラボ部屋がある)に泊まることをたのしそうに話していたくれたんだって。よりもい醤油が今日は買えず明日以降の販売だと知るとまた来ます!とも。

この日は2023年8月下旬。福島原発の処理水放出が報じられ中国との関係がざわついていた頃。国同士の外交なんて損得や駆け引きや気に入る気に入らないが複雑に絡み合ったことばかり。自分も良くないと思いつつ意識・無意識問わず、特定の国のことをあれこれ思ってしまったりもする。

推し活の世界はいいね。推し活の世界に国境線はない。好きなものを好きなようにみんなで好きだと言って語り合えるのはいいことだ。寄せ書きノートにはそれが詰まっているように感じた。

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