うさぎのしっぽの役割は？しっぽから感情がわかるようになろう！

　丸くて、ふわふわしている「うさぎのしっぽ」…。うさぎグッズでキーホルダーなどのモチーフになることもあるくらい、うさぎ飼いには人気のフォルムです。

うさぎを飼っていると、クイクイ動くしっぽを触りたくなりますよね。ただし、そもそもうさぎのしっぽが、どのような働きや仕組みか知らない方も多いのではないでしょうか。

今回は、うさぎのしっぽのしくみや役割を紹介し、しっぽから読み取るうさぎの感情を解説します。うさぎを飼い始めた方や、うさぎのしっぽの秘密を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

うさぎのしっぽのしくみ

丸いイメージのうさぎのしっぽ。うさぎのイラストでもしっぽは真ん丸に描かれていることが多いので、そう思っている人も多いと思います。

実は、綿毛のようにポンっと付いているのではなく、しっぽの部分にも骨があるんです。また、よく見るとお尻の付け根から長く伸びていて、体に沿うように付いています。さらに、丸というよりは三角や楕円形に近く、スプーンの先の形に似ています。

しっぽの色と役割

色は、品種や毛色にかかわらず、どのうさぎもたいてい裏側は白が多いです。理由は、しっぽの本来の役割が関係しています。

うさぎは本来、数羽の家族や仲間と集団で生活しています。その際のコミュニケーションツールとして、しっぽを使うことがあるのです。

特に、危険を知らせる場合に有効。しっぽを立てて裏側の白い面を見せながら逃げることで、遠くにいる仲間にも「危険が起きている」という合図になります。

厳しい野生の環境で生き延びていくために身についた、うさぎのしっぽの特徴です。

うさぎのしっぽと感情

では、しっぽの動きからうさぎの気持ちを読み解いてみましょう。

しっぽを振っている

しっぽを振っているときの多くは、何かに集中しています。ただし集中している対象や気持ちはその時々で異なるので、よく観察しましょう。

たとえば、何か新しいおやつや、自分の知らないモノが部屋の中にあった場合。目を見開いて、真剣な顔つきで匂いを嗅いでいるときは、しっぽが小刻みに動くことがあります。

その状態のときに体やしっぽに触ると、驚かせてしまい思わぬ事故にも繋がるので、暖かく見守っていましょう。

また、大興奮するとしっぽを振るうさぎもいます。犬のように、嬉しいときには必ずしっぽを振るわけではないですが、大好きなおやつを食べる際にあまりにもテンションが上がっていると、時々見ることができます。

もし、そんな姿を見ることができたら、「あ、喜んでくれてる…！」と、ついこちらも嬉しくなってしまいますよね。

ちなみに、うちのうさぎは、時々突然スイッチが入ることがあります。部屋の中を走り回り、跳びながら体をツイストさせ、おしりとしっぽを「フリフリフリっ！！」とさせるという、『最強コンボ』を見せてくれるんです。

「すごいね〜！」と褒めてあげると、さらに嬉しそうにするのでそこもかわいい。

（たいていの場合、体力を使い切ってしまい、その後「バタン！」と突然の倒れて休憩タイムに入ります）

しっぽを上げる・下げる

さきほどの通り、しっぽが上がっているときは、何かに警戒中の証拠。白い部分を目立たせることで、周りの仲間に危険を知らせるという野生の本能が働いています。

もし家の中でそのような行動を見かけたら、何に警戒しているのかを確認し、なるべく不安を取り除いてあげるようにしましょう。

反対に、リラックスして横になっているときは、パタンとしっぽが下りています。うっとり目を閉じるようならば、安心しきって休んでいるといえるでしょう。

ただし、ビクっと驚いたときもしっぽが下がることがあるので、どの感情からしっぽが動いているのか、普段からよく観察して見守ることが大切です。

しっぽって触れる？

ふわふわして細かく動くうさぎのしっぽ。うさぎ好きなら、一度は触ってみたいはずです。ただ、お尻やしっぽは触られることを嫌がるうさぎがほとんど。無理に触ると怒って噛みつくこともあるので、しつこくするのは禁物。

ちなみにうちのうさぎは、普段はお尻やしっぽは絶対に触らせてくれませんが、おもちゃに夢中になっているときや、タオルやこたつの布団などをホリホリしているときなどは、しっぽを触られてもまったく気づいていないようで、時々優しく触らせてもらっています。

見た目以上にふわっとしていて、気持ちいいですよ。ただし、絶対に嫌がることはしないようにしましょう！

まとめ

うさぎのチャームポイントのひとつともいえる、ふわふわのしっぽ。可愛らしいだけでなく、仲間に危険を知らせる大事な役割も持っているなんて、ますますうさぎの素晴らしさと魅力を再認識してしまいますね。

うさぎを飼っている方や、動物園などでうさぎを見かけた際は、ぜひうさぎのしっぽにも注目してみてください。

講師：N.KUDO

ネザーランドドワーフ(オス)を飼っているフリーランスです。今まではモルモット、パンダマウスなども飼っていました。小動物が大好きです。好きな漫画家さんはズバリ「井口病院」さん。井口病院さんの描くうさぎたちにいつもメロメロです。うさ飼いさんたちがもっとうさぎを好きに、また、飼ったことない人にもっとうさぎを知ってもらえるように、うさぎの魅力を伝える記事をお届けします。