ふっくらすずめクラブが本当に本当に大好きという話
ふっくらすずめクラブが活動を終了するそうです。
正直すごく寂しい。まだ全然受け入れがたい。
ほぼすべての動画を見てるし、どれもアップされた当日中に視聴するぐらいには好きだ。
オモコロ読者としては、記憶が定かではないが多分ブロスがヌートンだった頃から読んでる。暇があるとオモコロとDPZを巡回するような学生だった。モンゴルナイフが出てきた時に「女性で顔出しで体張る系のオモコロライターだ!?」ってすごくびっくりしたのは覚えてる。
ただ、あくまでweb上のライターの人たちという感じで主役は記事だったので、あまり個人を識別しておらず、今この形でこのメンバーが心の底から大好きになってるのは正直ちょっと不思議だ。
今はオモコロチャンネルや各種ラジオも楽しんでいるので、ふっクラメンバーそれぞれが見られなくなる訳ではないけど、それでも彼ら5人が集まった時の空気が無くなってしまうのが寂しい。記事やラジオだけでは得られないこの5人が本当に大好きになってしまった。
だから今、終了して特大の喪失感が来る前に、このでっかいラブの気持ちを書いておく。
地味にずっと記憶に残っていることとして、かまどさんの「そういうのだったら俺やだよ」がある。
リニューアル報告動画の中で行われた「本当につまらないもの贈答品王」の一瞬の発言で、その場では何という訳でもなく流されている。
私はこれを「こういう事言う奴はつまらないからバカにして良い、という共通認識で架空の他人をイジるのは俺やだよ」という意味だと勝手に解釈した。
この感覚が、ふっくらすずめクラブの安心感の根っこだと思う。
インターネットのおもしろをやってる人達なので、そういう話題はゼロじゃないし、それもまた一つの笑いであると思う。私も日常でそういう話をすることはある。「悪いな~」と言われたくて悪い笑いをつい出してしまう。
ただ、誰かがそういうブラックな笑いをやる時に他の誰かが苦言を呈してもカットされない。YouTube動画の中なのに。
身内同士のいじりが行き過ぎたら、モンちゃんが「みんな悪口ばっかり!」と怒ってもいい。そういう苦言が「空気読めない」「冗談なのに」とされて抑え込まれたりしない。
この取り繕わない優しさが大好きだった。
わざわざ癒しのコンテンツを作ってる訳ではなく、妙に尖ったネタも多くてしっかり笑わせてくれるのに、その中で素直にそういう言葉が出得るという空間が理想的で本当に本当に好きだった。
シャッフル紙芝居や即興プレゼンみたいなめちゃくちゃな話を編み出す回が大好きで繰り返し見た。最近だと逆タイムショックも似た味わいがある。
私はかまどが大慌てしてると何故かツボってしまう。多分、自意識過剰仲間としてシンパシーを感じているので、その彼の取り繕ったものがすべて剥がれるところが好きなんだと思う。取り繕っているのに、その奥までいじられると嬉しくなっちゃうのも、正直ちょっとわかる。
シャッフル紙芝居も本当にすごい。正直なんとかして新作が見たい。まだ余ってる紙芝居あると思うんだ。
モンちゃんのメイク企画はふっクラを語るにあたっては外せないし、真似してずいぶんコスメを買った。多分どの美容系YouTuberよりも影響されたと思う。メイクについて視聴者に教える立場の発信ではなく、あくまで目の前にいる同僚を可愛くしようという方針なのが逆に飲み込みやすくて良かったんだろう。
制御不能で周囲を振り回し続ける所や、突然ガハハと山賊みたいに笑うところも大好き。アミーゴ・ミサトさんの動画は何回リピートしたかわからない。これは元気が出ない日に見る薬。
女性視点な題材のコンテンツも多く出してるのに、あんまりグループの紅一点って感じじゃなくて、単純に「モンちゃんはそういうのが好きな人」というだけなのが良かった。多分、本人も回りもその後ろに「女性」を背負わせてないからだと思う。
そういう、全員フラットに友達っていう空気が自然にあるのも良かった。
ヤスミノが絶妙に一歩引いて静かめのコメントを入れてくれているのもふっクラの空気作りに一役買ってると思う。でも、そういう冷静ポジションっぽいムーブをしているわりに結構ポンで、たまにある「ヤスミノに常識がなかったせいでクイズの出題が失敗に終わる回」が発生するのも申し訳ないけど好きだ。
リックアンドモーティを布教してくれたのも個人的にうれしい。
かまどと二人による自意識コンテンツも良かった。他人の自意識を見ることで正直少し救われるところもあった。
あと、シンプルにデカい髭の人がおもちゃになってるのは面白い。
マンスーンの謎発明とかコスプレ食レポシリーズ(?)とかはシュールが極まっていて好きだ。走ると言い張る自作自転車や出来ないケツワープとか何も知らないフリーレンとか、本当、本当になんなんだこの人は……。なんでその1ネタで動画をもたせられるんだろう。
ストレス解消法で尊厳を失いながらポテチ食べてるやつは多分一生笑える。一時期ずっとここばっかり見ていた。
年長者の常識人っぽい顔してるのに、瞬発力のトリッキーさではモンちゃんみくのしんを超える人だと思っている。多分野生のチーターのツメを隠して生きてる。
みくのしんは加入してくれて本当にうれしかった!
みくのしん加入後からちょっと空気がパリッとしたというか、企画回しをしようという意識があってすごく見やすくなった。
動画で彼を見始めてから、そういう積極的に場回しの能力やピュアめな感覚に目が行くけど、1000円ガチャとかコラ画像企画とかで「やっぱりあのヤバ記事を書いてるライターと同一人物なんだ……」とふいに思い出させてくれるのも好きだ。なんなんだYouTubeでマジで出せないスライドって。
元芸人の感覚のせいか動画の進行や自分の発言に対してちょいちょい不安を覚えたりしてるっぽいのもなんか素が見えてちょっと良い。
動画をきっかけに未読だった京極夏彦を読みだしたりもした。小説の書き出し企画の本もおもしろそうだったから買って読んだ。懐かしのおもちゃとか、生まれ年の雑誌を読むなんていうのも洒落てるので真似してみたくなる。その回の話の内容は大分なんかそのアレだったけどそれも良い。その大学生みたいなノリのままでいてほしい。架空のドライブとか免許更新散歩とかももっと見たい。好きな動画を上げ始めたら止まらなくなってしまう。
オモチャンとの対決もかまど復帰してからもう一度やって欲しかった!一番オモチャンに遊ばれてるかまどが高評価博士を真っ向からボコボコするところが見たい!電バチエンジンもフルメンバーでもう一度やってくれ!みんなで電バチエンジンを空へ飛ばそう!
傍目に見れば十分成功しているチャンネルに見えるけど、事業として大きいコンテンツを持続させるって難しいんですね。
あんまり勝手に内情を想像するのも良くないので、素直に寂しいというだけにする。寂しいよ。好きなコンテンツが終わるのは。
でも、週に7本の動画を撮る時間が丸ごと浮くなら、今後もきっと別の形で彼らのおもしろが発揮されたらいいなと思う。
そして時々、本当に時々でいいので、ほかおに限定とか有料データ販売とかでいいので、どうかまた5人でいる姿を見せてほしい。
これはファンの勝手な希望。