ノ・エ・イン(紹介に見せかけた何か)

 花譜観測が届いたよ! やったね! よし。

 そんな中、というか昨日。観測の発送に少し喜んでいた頃。とあるアニメが期間限定で無料で見られるというツイートが飛び込んできた。

https://www.b-ch.com/titles/425/001

 ノエイン もうひとりの君へ、だ。

 もう14年も前の作品だ。自分が知ったのはオープニングのideaからで、それもイリヤの空、UFOの夏のMADに使われていたからだ。いやあイリヤの空は名作ですね。

 ではノエインがイリヤの空に似ているかというと、そんなことはない。セカイ系という共通点はあっても、イリヤの空がある方向でのセカイ系の到達点であるのに対し、ノエインはジュブナイル寄りでもっとハッピーエンドだ。

 さて、ノエインの舞台は北海道は札幌。主人公は小学六年生と、異時空から来た「もうひとりの君」。揺れ動く時空を決めることができる力を手にした少女が異時空の戦士から狙われる。王道だ。

 といっても背景になるのは量子物理学と認識と観測である。人が認識したことで世界は作られる。観測という事象が世界という結果を導く。未来が過去を規定する。この思想が作品の根本に流れている。ラノベというよりもエロゲ―、でもジュブナイル。ゼロ年代育ちにはたまらないです。むしゃむしゃ。

 異時空の戦士が格好いいし主人公の少年が年相応に可愛らしい。現実側は少年少女が中心で、異時空の戦士は大人が主役だ。憧憬や後悔、未来への渇望が混じり合う構図が、さらなる狂気の造形で塗りつぶされる。

 一話冒頭、仏像をこねくり回してセミの幼虫の形にしたようなナニカの襲来と、空を飛びながら自らの肉体を(痛みともに)変化させてナニカに攻撃する戦士たち。素晴らしいですね。あの不思議な感じが常時取り囲んでいます。

 そんな感じの「なんかNHKが狂った挙句に作ったようなアニメ」。絶対少年とかサマー/タイム/トラベラーが好きな人にはお薦めですよ。ぜひ見ましょうね~

駄文を書くカボチャ。体験を徒然と