いつかいなくなってしまうものたちへ

転んで擦りむけた手のひら
聞こえていた鬼の唸り声
いつまで経っても来ないバス
いつかの悪夢で見たおんな
障子の穴
日韓ワールドカップの目覚まし時計
小学校の先生が持っていた赤鉛筆
プールで冷え切った身体のさみしさ
友人をいじめる声
家の庭の土にメッセージを刻んで帰った友人
2階から落ちた雀

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