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それは僕のせいじゃありません!【セイタカアワダチソウ】

こんにちは、うりぼうです。

秋が日に日に深まって...というより一気に寒くなって着るものに困る毎日。
みなさんは体調崩されていませんか?

本当なら1週間前に記事を更新する予定でしたが、ちょっと遅れてしまいました💦

気を取り直して、今回は今の時期どこにいても目に付く黄色いお花「セイタカアワダチソウ」を紹介します。

なんとなく嫌われがちな彼らですが、ちょっとでも好きの方寄りになっていただければ嬉しいです^^

どんな野草?

黄色いお花が目立つ「セイタカアワダチソウ」は、北アメリカ原産のキク科アキノキリンソウ属の植物です。

背丈は高いもので2mを超えるものも!

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この写真の「セイタカアワダチソウ」はしゃがんで撮影しているわけではなく、167cmの私の頭よりうんと高い場所に花があったので、上にスマホを向けて撮影したものです。

自分が小人になって草原に迷い込んだらこんな感じかしら、と思いをはせるくらいに本当にのっぽさんでした。

これだけ背が高いのですから、遠くからも目立つわけですね^^

そういえば、近年では背の低い「セイタカアワダチソウ」が増えてきているようです。(1mくらい背丈でしょうか?)

昔よりも土の栄養が減ってきてるからか、それともその場所に合った背の高さにしているのかはわかりませんが、不思議です。

目立つといえば、明るい黄色のお花も目をひきます。

パッと見た感じあんまりかわいらしく見えませんが、この黄色いお花はよく見ると意外とかわいい形をしています。

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タンポポのような花びらがついたお花です。

小さなお花がたくさん集まって、あのような円錐型になっていたのですね^^

名前の由来

「セイタカアワダチソウ」を漢字で書くと「背高泡立草」になります。

「泡立草」とは在来種の「アキノキリンソウ」の別名で、それよりも背が高くなるのでこの名前がつきました。

では「アキノキリンソウ」はなぜ「泡立草」なんでしょうか?

私の持っている図鑑によると『花の様子が酒を醸した時の「泡」がたつ姿に見立てて』「泡立草」と名付けられた、と書いてありました。

「なるほど」と思ってはいたのですが、とある冬、空き地で「セイタカアワダチソウ」が種を付けている様子をみました。

こっちの方が泡っぽい!すごく泡っぽい!

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肝心の「アキノキリンソウ」がこのような種の形状なのかどうなのかはさておいて、「きっとこれも名前の要因に違いない!」と、冬空の下、勝手に納得した私でした^^;

名前といえば、私は数年前までずっと「セイタカアワダチソウ」を「セイタカアキノキリンソウ」だと間違って覚えていました。

多分小学生の頃に理科か何かの授業で「アキノキリンソウ」の話を聞いたのだと思いますが、その時浮かんだのは動物の「キリン」。

「あ、黄色だからキリンなんだ!」と当時のかわいい私はきっと記憶したのでしょう。

その後「セイタカアワダチソウ」をどこかで教えてもらったと思うのですが、見事に「黄色=キリン」だけが残っていて「セイタカアキノキリンソウ」となりました。

記憶とは、意外に適当に結びつくものですね^^;

ちなみに図鑑によると、「セイタカアワダチソウ」には「ベトナム草」(ベトナム戦争の頃に広がったため)や、「閉山草」(鉱山が閉鎖されたときに全国に広がったため)などの別名もあるそうです。

おっちょこちょい

「セイタカアワダチソウ」はおっちょこちょいな一面もあります。

植物なのにおっちょこちょいとは?と思われた方もいると思いますので説明しますね^^

「セイタカアワダチソウ」は根の先から、他の植物の種子の発芽や成長を抑制するような化学物質を出すと言われています。

これを「アレロパシー作用」と言いますが、種だけでなく地下茎でも繁殖できる「セイタカアワダチソウ」は、その作用のおかげでその一帯で一時群生します。

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しかし、やがては自らのその成分によって勢力が衰えていってしまいます。

なんという諸刃の剣な成分^^;

自分の成分にやられてしまうなんておっちょこちょいですね。

それでも一時はすさまじい勢力をほこるのですから、彼らにはなにか彼らなりの考えがあるのかもしれません。

アレの原因じゃないよ!!

ここまで記事を読んでくださった方の中には、「でもこの草を見ると鼻がムズムズしてくるわ~」という方もいらっしゃったのではないでしょうか?

私は幸いスギ・ヒノキアレルギーのみで、秋の花粉症は持っていないのですが、「ブタクサの花粉症」が秋の花粉症で多い、という話は聞いたことがあります。

そして「よく道端に生えてる黄色いやつ」とも聞くことがありました。

私が「セイタカアワダチソウ」に代わり叫んでおきます。

「誤解だ―――――!!」

「ブタクサ」はキク科ブタクサ属のれっきとした別の植物のことで、「セイタカアワダチソウ」の別名ではありません。

「セイタカアワダチソウ」は虫媒花、つまり虫が花粉を運んでくれるので、風で花粉を運びません。また花粉も重く、風で遠くまで飛んでいくということはないそうで、アレルギーの原因ではないと考えられています。

ほら、ちょうどテントウムシがやってきていましたよ!

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それに比べて「ブタクサ」は、風媒花。風で花粉を飛ばします。

とはいえ、スギ・ヒノキなどと比べ飛距離は控えめだそうなので、草むら付近に近づかなければ大丈夫だと聞いたことがあります。

植物の様子の全く違います。
一番の違いは葉っぱ!

・「セイタカアワダチソウ」は葉っぱがまっすぐ。
・ 「ブタクサ」は「ヨモギ」に似ている。

「セイタカアワダチソウ」の葉っぱはこれです。確かにまっすぐですね^^

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そして「ブタクサ」は...!!

ごめんなさい。🙇

今回のために「ブタクサ」を捜し歩いたのですが、見つかりませんでした。

申し訳ないですが、ここは参考画像として「ヨモギ」をあげておきます。

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というか「ヨモギ」との見分けがつかない^^;

調べてみても、葉の裏が白いのが「ヨモギ」だ、葉を揉んでみて香りがするのが「ヨモギ」だ、など書いているですが、葉をめくってもめくっても裏が白いものばかり。

私の周りにはヨモギしかないのかしら、と思えるほどにわかりません。

「ブタクサ」どこ?

しかし「ヨモギ」と似たような場所に生えるため、間違って草餅にしてしまった方もいるそう。(香りがしなかったためわかったそうです)

それほど「ヨモギ」と似ているのですね。

一度わかると見つけられると思うのですが...難問です。

花のつき方は、図鑑を見る限り「セイタカアワダチソウ」とは全く違いました。似ているのは黄色という特徴だけの様な気がします。

とにかく、全く違う植物なのだと伝われば今回はそれで嬉しいです^^

秋の花粉症は「ヨモギ」も多いそうですので、花粉症の方はこういう形の葉っぱの草には近づかない方が無難かもしれません。

さいごに

今回は「セイタカアワダチソウ」を紹介しました。

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嫌われがちな「セイタカアワダチソウ」ですが、つぼみの酵素にはデトックス効果があり、お肌にもよくて入浴剤やオイルなども作られているそうです。

また茎の乾燥したものはすだれの材料として使われたりと、実はとても私たちに優しい植物なのです。

「セイタカアワダチソウ」をちょっと見直して、好き寄りになってくれる方が増えるといいな、と思います^^

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

ー*ー*ー*ー*ー

【余談】

ところで「セイタカアワダチソウ」を今回観察していて、気になるところがありました。

それは...

「セイタカアワダチソウ」って、背丈が高いほど下の方の葉っぱ枯れてるよね

です。

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群生になるため、上の方しか日光が当たらないことがわかって、下の方の葉っぱを敢えて枯らしているのかしら?

その方が土の栄養を効率よく使えるとか?そういった理由がもしかしたらあるのかもしれません。

う~ん、気になります...。

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