FILM REDが好きという話

私はウタというキャラクターが大好きです。そう、ワンピースの25周年記念映画に登場したキャラクターです。それに伴って、FILM REDが好きです。はっきり言いますが、ウタが好きだから、FILM REDが好きなんです。
でも、多分世間一般的な好きな理由とは異なる気がするので、私がウタのことを好きな理由を文字にしてみたいと思います。ついでにそれに伴った蛇足も。言わずもがな、映画のネタバレ満載です。ちょっと好きの方向性が違うので、作品好きな人には嫌な表現が多いと思います。そこもご注意ください。

ウタというキャラクターが好きな理由

頭がおかしい

これが一番です。FILM REDという作品内でウタは終始頭がおかしい。ネズキノコを食べたことによって狂暴化するという理由を抜きにしても、ネズキノコを食べる前に考えていたことの時点で頭がおかしいのだから、これはもう擁護しようもない。ウタのシーンで一番好きなのは、観客が反抗的になった途端に水に沈めるときの「そっかー!」と叫び始めるところです。ここからのぶっ飛び感がたまらない。こいつはやべえ奴だ。
善意による暴走するキャラクター、本当に大好き。頭のおかしいキャラクター、大好き。

世界がおかしい

ウタは言わずもがなやべえ奴ですが、映画内の世界自体もおかしいです。このFILM REDという作品は、簡単に言えばウタが暴走して最後にウタが自分で尻ぬぐいして死ぬだけの話です。なのにウタはすごくいい奴として扱われている。最後なんてただ自分で最低限の尻ぬぐいしただけなのに、世界救ったみたいな雰囲気。頭おかしいだろ、そいつがやったことだぞ。これがまだ、ウタがネズキノコを食べて精神に支障をきたしてから行動したこと、とかなら美談になりますが、素面の時点で世界ぶっ壊そうとしてますからねこいつ。そもそもぶっ壊そうとしなかったらネズキノコ食べてないし。
ウタが頭おかしいことにプラスして、世界もおかしいことによって、この作品終始気持ちが悪いんですよね。見ていてウキウキしてしまいます。ウタというキャラクターを描きたいがための映画なんだなーというのがとてもよくわかります。

好きだけど、そのうえで蛇足

これがもし、自分の好きな作品の映画にウタが出てたら

ウタというキャラクターが大好き、という話をしたうえでなんですが、このキャラクターが自分の好きな作品の25周年映画に出てきたら本当に発狂するだろうなと思っています。私はワンピースのことにわかなので説明が違ったら申し訳ないのですが、主人公の憧れの人の娘(血がつながっていないとかは関係ない)で、あまり明かされていない主人公の幼馴染で、しかも明確な恋愛が描写されていない主人公となんかいい感じ。こんなキャラクターがぽっと出で出てきたと思ったら、もう手が出てしまっても仕方ないですよこれ。ワンピース好きだった人のことを思うと何とも言えない気持ちになります。
そのうえ、女子小中学生に人気だった(今もかもしれない)夢小説の最強夢主という存在にめちゃくちゃ似てるんですよね、ウタって。夢小説とは自分が好きな作品に出てたらを妄想して描いた二次創作みたいなもので、夢主とはその夢小説視点での主人公。最強夢主とは、なろう主人公みたいなハーレムでつよつよなキャラです。こんな……女子中学生の妄想みたいなキャラの扱いされてるのが自分の好きな作品の映画に出てるとしたら……発狂ものですね。

FILM RED、微妙な要素たくさんあるよね

ウタが好きだからFILM REDが好き、と最初に書きましたが、ほんとにその通りでウタがここまでぶっ飛んでなかったら好きになれなかったと思っています。
その理由はシンプルに、映画として一本で見た時に好きになれなかったからです。理由として一番デカいのは前述したとおり世界がおかしいからですが、まあつまりシナリオがなんか……無理やりすぎるというか……。ワンピースにわかなので原作からそういう雰囲気だったら申し訳ないですが、麦わらの一味がウタのこと大好き~なのももう受け入れられなかったです。ウタのこととにかくすごいアピールしたいんでしょうが、最強夢主要素、見ていてつらい(黒歴史)。
多分ワンピース好きな人が見たら気になる部分、もっといっぱいあるんだろうなーとも思いますが、個人的にほかに嫌だったのはギャグが面白くない部分ですかね……。
あとはもうシンプルに一本の作品として見て一番許せなかったのは、ウタがシャンクスたちの真実について事前に知っていたという部分。あそこ、知っていたことにする必要ありましたか?知らなかったことを教えられたけど、もう手遅れでトットムジカに飲み込まれる……でも何も問題ないと思うんですけども。そこまでのストーリーでシャンクスに対しての反応をいろいろしてたの、あれなんだったの?ということになってしまうと思うんですけども。

好きで何度も見てるけど、微妙な要素やらなんやらたくさんあってもやもやしていたことを文章にできて満足です。
ウタ、大好きだ。

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