百貨店社員時代 名簿

「紳士録」と言う、富裕層・名士などが掲載された厚い本が在りました。
お得意外商では、これに基づき
営業していました。

我々部外者には、絶対見せてくれません。そこで個人的に「お客様ノート」を製作しました。生年月日・干支・趣味・出身校・御親類・から、お子様・先代様・お買い上げ品物など、沢山情報を集めました。

あの時代ですから、全て手書きです。
しかし役に立つと、自負していました。同期入社の友人には、良く貸しました。

「よくお持ちのアクセサリーまで!」宝石売場の男は、驚きます。「えっ箪笥の中身、全部見せて頂いた!」呉服売場の社員もびっくり。

私も在職中は、このノートに随分助けられました。退職時、綺麗に清書。
売場に一部、お気に入りの紳士服売場の後輩にも残しました。

今でもノートの中身は、すらすら言えるほど覚えています。