茶道具百話 花喰鳥
この香合は「賄賂」として、もらった記念の
品です。百貨店美術部に勤務して直ぐに、
茶道具の展示会が有りました。
頑張って売ったので、新記録の金額となりました。
出品した茶道具商が大喜びで「やっと、茶道具の分る
社員が入社した」と言われました。
「凄い金額だったので、ご褒美にこれを」差しだしたのが
この香合です。
上司に相談すると「いいから、貰って置け」との
事でした。永楽の妙全作です。
嬉しくて恩師 三田富子先生に、早速話して品物を
お目に掛けました。「流石〇〇堂の主人だね!良く
ごらんなさい、嘴が黄色いでしょう。ちゃっかり洒落も
籠めて{まだまだ未熟ですよ}と言われたね~」と
大笑いなさいました。
あの20代から、毎年花の頃には稽古場に飛んで来る
可愛い交跡の「花喰鳥」です。