茶道具百話 掛け軸
我が社の稽古場が、他と大きく違うのは
歌の掛物を多用する事でしょう。
若い頃からの和歌好き。最初に買った歌の
掛け物は、江戸初期の公家{近衛 応山公}の
古今和歌集春歌切れでした。新宿伊勢丹の
新館上の階には、広い茶道具売り場が有りました。
その脇にいくつか小さい美術商が、店を構えて
いました。中の一つは掛け軸の専門店でした。
高校三年の終わりごろから、良く通っていました。
ここの店主に可愛がられ、万葉仮名の読み・筆者・
裂地・箱書きなど、沢山の事を教えて頂きました。
大学卒業の記念に両親から買ってもらったのが、
応山公の軸でした。その後、懐紙・詠草・色紙短冊の
台張りなど、色々購入して勉強しました。